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プロローグ
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「……いっ、痛。」
目を覚ますと、見知らぬ天井。
いつもの見慣れた、古ぼけた木目の天井じゃない。
"ここはどこ?"という定番のセリフを言いたく
なる場面であるが、病院ではなさそうだった。
独特の消毒液の匂いがしないし、なんだか
豪華な柔らかそうな布が、ふかふかのベッドの
天井にかかっていた。
憧れのベッド。自分の寝具は和式だし、
多少マットは敷いてるけど、せんべい布団に
かわりはなかった。
ふかふかのお布団っていうだけでも
テンションは上がる。
天蓋付きベッドっていうものかな?
憧れた時期もあったけど、今では
お掃除が大変かもとか、虫除け、
蚊帳のようだと色気のない事を考えてしまう
自分が虚しく感じた。
身体が痛くなければ、最高のシュチュエーション。
とりあえず、ここどこかな?
手を動かそうとしたら……。
「……うっ。」
痛い。痛すぎる。首も動かすのが辛い。
神社…の階段から落ちたんだよね……。
場所は、わからないけど、記憶は大丈夫。
私の名前は、四ノ宮麗香(しのみやれいか)
28歳。ごくごく一般家庭の、サラリーマンの
長女。あと、20歳になったばかりの妹がいる。
同居の祖父母は、農業を営んでいて超田舎暮らし。
田舎独特の日本家屋に、3世帯が住んでいる。
最近父の弟夫婦に、5人目が生まれ、
13人家族で賑やかに暮らしていた。
母屋と離れがあるけど、基本離れに
自室があった。
地元の会社の事務仕事に就職しそれなりに
普通に暮らしていた。
田舎だから同級生や友人が少ないけど、
月に一度は集まり、ランチや飲み会にも
参加していた。そして同級生の友人数名と、
お正月に初詣に行く約束をしていたのだった。
目鼻ははっきりしている方だが、特別
美人なわけでもない。
就職して、ストレスから激痩せしたけど
人付き合いは苦手。今でこそ対人関係は、
そこそこ上手くなってきたような気がしていた。
妹を見習って、こっそり真似をしたけど、
なんだか疲れてしまう事ばかり。
愛想もよく可愛い系の妹は彼氏と、
この春に結婚予定だからか、大晦日から
彼氏と一緒で初詣にもいくそうだ。
私も今年こそ、対人関係や色々上手く
いって欲しい。
素敵な出会いが欲しい。
彼氏いない歴、年齢と一緒は卒業したい。
私は28歳の、完全に行き遅れ。
人見知り、あがり症のせいで人と話すのが
苦手だった。
グループ交際というものなのか、友人が
場を盛り上げ会話が弾む中、私は絞り出した
言葉を発そうとすると、すでに話は
進んでいるのは、よくある事だった。
だからか、私は無口とかよく言われていた。
猫被りでもないが、好き嫌いはハッキリ
しているので、たまに、言葉を吐き出すと
驚かれる。柔らかく言うつもりが、
ひねりなしで、ストレートに言う時も
あるので、嫌煙されることもあった。
微笑みは絶やさないようにしていた
つもりだったのに……。
まさか、こんなことになるなんて……。
待ち合わせ場所の神社に着くと、
友人たちの話を聴いてしまった。
「麗香(れいか)ちゃんって綺麗だからって、
何考えてるかわからないし、
お高くとまってるよね~。」
「俺も、あれはないな。2人っきりだと
黙り込むし、デートがきつかった。
俺やっぱりあれは、無理だわ~。」
「横に並ばれると引き立て役みたいで
かなりキツいわ。」
「田舎だから、家がデカイだけだし、
お嬢様って勘違いしてんじゃない?」
複数の笑いから逃げるように、
その場から立ち去ろうとした。
「パキッ。」
一斉にこちらに向けてくる視線。
驚いた顔の友人だった4人。
泣きそうになるのを我慢して、私は
なぜか皆に微笑んだ。
「「「「……。」」」」
さらに驚いた4人を見た後、
私は逃げるようにその場を立ち去ろうとした。
着慣れない振り袖、手足が冷たく
かじかむ手足。
私は、神社の階段を踏み外したのだった。
気づくと、見知らぬ場所で痛みに耐えていた。
コンコン。
目を覚ますと、見知らぬ天井。
いつもの見慣れた、古ぼけた木目の天井じゃない。
"ここはどこ?"という定番のセリフを言いたく
なる場面であるが、病院ではなさそうだった。
独特の消毒液の匂いがしないし、なんだか
豪華な柔らかそうな布が、ふかふかのベッドの
天井にかかっていた。
憧れのベッド。自分の寝具は和式だし、
多少マットは敷いてるけど、せんべい布団に
かわりはなかった。
ふかふかのお布団っていうだけでも
テンションは上がる。
天蓋付きベッドっていうものかな?
憧れた時期もあったけど、今では
お掃除が大変かもとか、虫除け、
蚊帳のようだと色気のない事を考えてしまう
自分が虚しく感じた。
身体が痛くなければ、最高のシュチュエーション。
とりあえず、ここどこかな?
手を動かそうとしたら……。
「……うっ。」
痛い。痛すぎる。首も動かすのが辛い。
神社…の階段から落ちたんだよね……。
場所は、わからないけど、記憶は大丈夫。
私の名前は、四ノ宮麗香(しのみやれいか)
28歳。ごくごく一般家庭の、サラリーマンの
長女。あと、20歳になったばかりの妹がいる。
同居の祖父母は、農業を営んでいて超田舎暮らし。
田舎独特の日本家屋に、3世帯が住んでいる。
最近父の弟夫婦に、5人目が生まれ、
13人家族で賑やかに暮らしていた。
母屋と離れがあるけど、基本離れに
自室があった。
地元の会社の事務仕事に就職しそれなりに
普通に暮らしていた。
田舎だから同級生や友人が少ないけど、
月に一度は集まり、ランチや飲み会にも
参加していた。そして同級生の友人数名と、
お正月に初詣に行く約束をしていたのだった。
目鼻ははっきりしている方だが、特別
美人なわけでもない。
就職して、ストレスから激痩せしたけど
人付き合いは苦手。今でこそ対人関係は、
そこそこ上手くなってきたような気がしていた。
妹を見習って、こっそり真似をしたけど、
なんだか疲れてしまう事ばかり。
愛想もよく可愛い系の妹は彼氏と、
この春に結婚予定だからか、大晦日から
彼氏と一緒で初詣にもいくそうだ。
私も今年こそ、対人関係や色々上手く
いって欲しい。
素敵な出会いが欲しい。
彼氏いない歴、年齢と一緒は卒業したい。
私は28歳の、完全に行き遅れ。
人見知り、あがり症のせいで人と話すのが
苦手だった。
グループ交際というものなのか、友人が
場を盛り上げ会話が弾む中、私は絞り出した
言葉を発そうとすると、すでに話は
進んでいるのは、よくある事だった。
だからか、私は無口とかよく言われていた。
猫被りでもないが、好き嫌いはハッキリ
しているので、たまに、言葉を吐き出すと
驚かれる。柔らかく言うつもりが、
ひねりなしで、ストレートに言う時も
あるので、嫌煙されることもあった。
微笑みは絶やさないようにしていた
つもりだったのに……。
まさか、こんなことになるなんて……。
待ち合わせ場所の神社に着くと、
友人たちの話を聴いてしまった。
「麗香(れいか)ちゃんって綺麗だからって、
何考えてるかわからないし、
お高くとまってるよね~。」
「俺も、あれはないな。2人っきりだと
黙り込むし、デートがきつかった。
俺やっぱりあれは、無理だわ~。」
「横に並ばれると引き立て役みたいで
かなりキツいわ。」
「田舎だから、家がデカイだけだし、
お嬢様って勘違いしてんじゃない?」
複数の笑いから逃げるように、
その場から立ち去ろうとした。
「パキッ。」
一斉にこちらに向けてくる視線。
驚いた顔の友人だった4人。
泣きそうになるのを我慢して、私は
なぜか皆に微笑んだ。
「「「「……。」」」」
さらに驚いた4人を見た後、
私は逃げるようにその場を立ち去ろうとした。
着慣れない振り袖、手足が冷たく
かじかむ手足。
私は、神社の階段を踏み外したのだった。
気づくと、見知らぬ場所で痛みに耐えていた。
コンコン。
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