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第一章 2人の約束
3、ガケ
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揺れが激しく、横にいるキレイな
お母さんと赤ちゃんを守るため、
足を踏ん張り、硬い木の椅子のヘリと
幌馬車の梁の木を掴むようにした。
ある意味、綺麗なお母さんに
しがみつくような格好……。
壁ドンの出来損ないのような格好だ。
太った男性が御者、馬を操る人に
文句を言っていた。
喋ると舌を噛みそうなのに
大声で文句を言うおっさん…男性は
すごい。あと、うるさいから
静かにしてほしい。
手がヤバイ。
俺が手を離したら、キレイなお母さん、
リナリアさんと赤ちゃんを守るものはない。
何も掴まる事の出来ない母子が
投げ出されてしまう。
俺は必死だった。
複数の馬の蹄(ひづめ)の音が
だんだん近づいてきた。
金属音と野太い男性の悲鳴。
色々な音が聞こえたと思ったら
世界が回った?!
いや違う。
馬車が大きく揺れたかと思ったら
景色がグニャとまわり、そして浮遊感。
俺は手を離してしまった。
何かにぶつかる衝撃。
声……。痛み……。
それらがまるでひと事のように……。
これは夢なのか?
痛みがある夢?
投げ出された荷物や人?
飛んでいく何か…まるで映画のように
スローモーションで見えたのだった。
ふわぁーと飛んでる。
俺は、ここで終わるのか?
「ぎゃあぁぁぁー。」
ガシャガシャ、ガシャーン!!!
急に音が戻った?!
「イッ……ンンッ。」
全身に痛みが走った。
しばらく状況が理解できないでいた。
もしかしたら、気絶していたかもしれない。
現実に戻った俺は、視覚だけは
しっかりしていた。
投げ出された人が覆面達に襲われてる?
「うぁぁ…あぁー。」
悲鳴、泣き声……。
赤ちゃん……。リナリアさん!!
まだ、助かる!!
2人は馬車から投げ出されようとしていた。
守らなければ……。
また、揺れた。
崖の途中なのか?
なんだか生暖かいものが、
視界を遮っている。
ぼやけながらも見えたのは、
逆さまに見えた外、馬車の大きな車輪?
丸い木で作られた何かが飛んでいった。
グルングルン回る視界、どこが
上かわからない。
天井や硬い椅子床……。
身体を打ちつけ、気が遠くなる。
俺は何を掴んでいるのか、
それとも何も掴めていないのか
わからないくらい長い浮遊感と
痛みが続いた。
次の瞬間、ガシャーン、ドサッ。
「うっ……。」
馬車から一番大きな音がした。
全身に衝撃を受け、息が出来なくなってしまった。
夢なのに……。
神様、仏様、キチマリーチェ女神様、
お願い…助けて……。
目の前は暗くなり意識を失った。
**
ここはなんだ?暗い。
どれくらいの時間が流れただろうか?
じわじわとくる痛み、土の匂い、
口の中に血の味と土混じりのジャリジャリ感。
痛みでしばらく身体が動かなかった。
音も聞こえない。
ふわぁと風に包まれた気がしたが、
やはり何も見えないし、聞こえない。
やがて、意識はまた遠のいたのだった。
お母さんと赤ちゃんを守るため、
足を踏ん張り、硬い木の椅子のヘリと
幌馬車の梁の木を掴むようにした。
ある意味、綺麗なお母さんに
しがみつくような格好……。
壁ドンの出来損ないのような格好だ。
太った男性が御者、馬を操る人に
文句を言っていた。
喋ると舌を噛みそうなのに
大声で文句を言うおっさん…男性は
すごい。あと、うるさいから
静かにしてほしい。
手がヤバイ。
俺が手を離したら、キレイなお母さん、
リナリアさんと赤ちゃんを守るものはない。
何も掴まる事の出来ない母子が
投げ出されてしまう。
俺は必死だった。
複数の馬の蹄(ひづめ)の音が
だんだん近づいてきた。
金属音と野太い男性の悲鳴。
色々な音が聞こえたと思ったら
世界が回った?!
いや違う。
馬車が大きく揺れたかと思ったら
景色がグニャとまわり、そして浮遊感。
俺は手を離してしまった。
何かにぶつかる衝撃。
声……。痛み……。
それらがまるでひと事のように……。
これは夢なのか?
痛みがある夢?
投げ出された荷物や人?
飛んでいく何か…まるで映画のように
スローモーションで見えたのだった。
ふわぁーと飛んでる。
俺は、ここで終わるのか?
「ぎゃあぁぁぁー。」
ガシャガシャ、ガシャーン!!!
急に音が戻った?!
「イッ……ンンッ。」
全身に痛みが走った。
しばらく状況が理解できないでいた。
もしかしたら、気絶していたかもしれない。
現実に戻った俺は、視覚だけは
しっかりしていた。
投げ出された人が覆面達に襲われてる?
「うぁぁ…あぁー。」
悲鳴、泣き声……。
赤ちゃん……。リナリアさん!!
まだ、助かる!!
2人は馬車から投げ出されようとしていた。
守らなければ……。
また、揺れた。
崖の途中なのか?
なんだか生暖かいものが、
視界を遮っている。
ぼやけながらも見えたのは、
逆さまに見えた外、馬車の大きな車輪?
丸い木で作られた何かが飛んでいった。
グルングルン回る視界、どこが
上かわからない。
天井や硬い椅子床……。
身体を打ちつけ、気が遠くなる。
俺は何を掴んでいるのか、
それとも何も掴めていないのか
わからないくらい長い浮遊感と
痛みが続いた。
次の瞬間、ガシャーン、ドサッ。
「うっ……。」
馬車から一番大きな音がした。
全身に衝撃を受け、息が出来なくなってしまった。
夢なのに……。
神様、仏様、キチマリーチェ女神様、
お願い…助けて……。
目の前は暗くなり意識を失った。
**
ここはなんだ?暗い。
どれくらいの時間が流れただろうか?
じわじわとくる痛み、土の匂い、
口の中に血の味と土混じりのジャリジャリ感。
痛みでしばらく身体が動かなかった。
音も聞こえない。
ふわぁと風に包まれた気がしたが、
やはり何も見えないし、聞こえない。
やがて、意識はまた遠のいたのだった。
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