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旅立ち
第4話 夢
しおりを挟む成人の日の前日、シキは夢を見た――
フナバ島を空から見ていた。
成人の日を翌日に控え、
――準備に追われる者
――子どもの門出を喜ぶ者
――寂しさを感じている親たち
さまざまな人々の姿を見ていた。
シキは村に降りていった。
人々の感情がそのままシキに流れ込んでくるようだった。
「――成人か、働き手が増えるのはいいことだ。」
「――あの子はしっかりとやっていけるのだろうか」
「――成人したら、親孝行しないとなぁ」
「――一花咲かせてやるぜ!」
皆が優しく、希望に満ちている。
シキは暖かい気持ちになった。
――まだ…はやい…
暖かい感情の中に、その一言が聞こえた。
悲しむような……
――シキは、その言葉の所へと急いだ。
気づけば、眠っているイロのそばに立っていた。
シキはイロの感情を感じとり、涙があふれた。
「シキを支えていくんだ。これからは私も助けるんだ!」
(違う…イロ……。今まで、どれだけ俺が助けられてきたか。色がないってわかっても、そばにいて俺を尊敬してくれていたことに……)
シキが涙を拭うと、イロの上にキャンバスが浮いていた。
キャンパスが、イロから色を吸い上げている。
「シキ、これからも……」
イロの感情が聞こえなくなってきている。
――まだ、はやい
また、どこからか聞こえた。
(やめろ…やめてくれっ)
シキがキャンバスに手を伸ばした――
――シキはフナバ島を空から見ていた。
海の向こうに、小さな船を見つけながら
深く空へと落ちていった――
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