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▽陵


「待ってよおにーさん!!」


止まりたい。
止まって、[ありがとう]と[ごめんね]を言いたい。

でも、止まった先が、怖い。
何て言えばいい?……………今更、止まれない。


ごめん。



どこまでついてくるんだろう、結構歩いたのに、


もう、この道は明日から通らないように、しよう…………どうせまた、ひどい言葉を言ってしまうのだから……………



もう、会わない。




「待ってって!!」


ごめん………ごめん………ごめん…………


「…………ヒイ!」


!?…………何の声だ?


『いってーな!!どこに目つけてんだよ!!』



ヤンキー………しかも、絡まれてるのは………
あの、ホストかよ!?

『金出せるよな?』


!?      助けないと……

まて、助けるってなんで、オレには関係ない…………でも………………いや、、、


『っざけんなよ!!』

!!  




ダッダッダッダッ


気づいた時には、もう走ってて……


あいつを殴られたくない。


守りたい。


助けたい。


あいつに触ってほしくない。



グっ


『は?誰だよお前!!離せ!』



陵「暴力は反対です。」

こいつには、オレの小さい頃のような気持ちを味わってほしくない。




「!? おにーさん!」

金なんて、今はどーでもいいと思った。
早くここからいなくなってほしかった。

『………チッ…………』ダッダッ



「…………………っ」


泣きそうな顔………


陵「ほら、バカホスト、ビラ配り終わってねーんだろ?」


「え、、、うん。」


大丈夫そうだな。

いまなら…………言える。気がする。

言おう。言わなきゃ絶対後悔するから。

陵「あ、…………あと……あの…この間は、心配
してくれたのに、変な態度取っちゃって、すまなかった……」


「!?そんな!!具合悪いのに、オ、オレがしつこかったから………」

!? 

ビックリした、そんなこと思ってくれてたなんて、嬉しかった…ちょっと。



もっと早く謝ればよかった………



でも、初めて思った。この人は信頼できる…って
陵「ううん、ありがとう^^」


「っ///////////////」

?顔真っ赤。 ん? なんか、落ちてる、名刺?
高梨 爽??こいつ、爽って、いうんだ、、、

ドキ////

え?
なに、いまの、






まぁ、いっか。



陵「あ、あと、お金のことは心配しないで、後で、請求したりしないから、」


「…でも……………はい。………ありがとうございます……!」


少しでも安心してほしかった…


陵「じゃあ、ビラ配り頑張って。」


スタスタスタ


「待って、おにーさん!」


ん?



爽「名前…………教えてください………」


そー言えば言ってなかったな………
なんか、前からあってたみたいな、感じがして…


陵「ん?あー、夜月 陵。はじめまして、高梨 爽。」


爽「陵………さ、ん………///」



爽「って!な、なんで、お、オレの名前知って………」


陵「名刺、落ちてたから笑」


爽「あ!/////」


陵「クスクス じゃあ、帰るね?、バイバイ。」


爽「うん////」





爽ね、爽…………



明日も、この道通ろうかな、、、、、


爽。か………………


▽お気に入りしてくださってる方、ホントにありがとうございます(*'∀'*)




▽つづく


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