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父さんが言うには、防御の低い兄さんを森の魔物退治人としたら、森が焼野原になるどころか、兄さん自身も攻撃を受けて無事ではいられないだろうという判断があったかららしい。
その点俺ならば攻撃は魔法陣で防御は強力でパッシブだから安心だと。
それに、魔法攻撃で強い兄さんに比べれば俺はかなり弱かったため、物理攻撃のレベルアップを図ったのだとか。
「じゃあ、学校に通わせてくれなかったのは?」
学校に行きたいと言い、森での魔物退治を拒んだ俺を部屋に閉じ込めてまで阻止した理由は?
「学校は王都にある。お前達が揃って王都に行くことが、どれほど危険か……これは、カインが来たときに説明をしよう」
なにか、理由はあるらしい。
「最後にもうひとつ。俺に言う事をきかせるって内容の魔法陣について教えてください」
使用人達が精神系の状態異常にかかっていることも併せて説明してもらいたいんだけど、屋敷内の使用人と、城内にいた兵士達の状態が似ているから、城に魔法陣を設置する際の実験なんだろうなってのは分かってる。
なら別に説明はいらないのか。
「お前が王都に行かないための予防だったんだが……どうやら効き目はなかったようだな」
父さんはよほど俺に王都に入って欲しくない理由があったようだ。
さっき、その王都から戻ってきた所なんだけど。
母さんが王都にいるのなら、会ってくればよかったな……どこにいるのかもわからないし、名前すら知らないけど、それでもホーンドオウル侯爵夫人なんだから、誰かに聞けばわかったんだろうな。
さてと……俺が聞きたかったことの答えは粗方聞けたかな?
ならその次は兄さんを連れてくるかどうか……確かに父さんは質問に答えてはくれたけど、兄さんを売ったことに変わりない。
兄さんがジークベルトを屋敷に到着する前に連れ去っていることを考えると、ジークベルトと父さんを合わせたくないのかな?とか思うし……でもここまで色々話してくれた父さんに対して、やっぱり信用できないって突っぱねるのもな……。
そうだ、良いこと考えた。
「兄さん達の正確な居場所を知っている者に伝言を頼んできます!戻ってくるかどうかは兄さん達に任せます!」
父さんが会いたがっていることを手紙にして、それをチビに頼んで兄さんの所に届けてもらおう。これなら帰ってこなくても俺のせいじゃないし、兄さんの考えを尊重できる。
タッタッタッタッタ。
執務室から出て、チビの所に行こうとソファーから立ち上がった所で、廊下を走ってくる足音が聞こえてきた。
森から大量の魔物が出て村を襲いに行った。とか、遅過ぎる報告をするために兵士が走ってきたのだろうか?
もしそうだとしたら、僧兵の大活躍により解決済だって言ってやろ。
バターン!と勢いよく執務室のドアが開いた。
「アイン!城まで行ったって本当!?無事?大丈夫?」
え?
兄さん?
その点俺ならば攻撃は魔法陣で防御は強力でパッシブだから安心だと。
それに、魔法攻撃で強い兄さんに比べれば俺はかなり弱かったため、物理攻撃のレベルアップを図ったのだとか。
「じゃあ、学校に通わせてくれなかったのは?」
学校に行きたいと言い、森での魔物退治を拒んだ俺を部屋に閉じ込めてまで阻止した理由は?
「学校は王都にある。お前達が揃って王都に行くことが、どれほど危険か……これは、カインが来たときに説明をしよう」
なにか、理由はあるらしい。
「最後にもうひとつ。俺に言う事をきかせるって内容の魔法陣について教えてください」
使用人達が精神系の状態異常にかかっていることも併せて説明してもらいたいんだけど、屋敷内の使用人と、城内にいた兵士達の状態が似ているから、城に魔法陣を設置する際の実験なんだろうなってのは分かってる。
なら別に説明はいらないのか。
「お前が王都に行かないための予防だったんだが……どうやら効き目はなかったようだな」
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さっき、その王都から戻ってきた所なんだけど。
母さんが王都にいるのなら、会ってくればよかったな……どこにいるのかもわからないし、名前すら知らないけど、それでもホーンドオウル侯爵夫人なんだから、誰かに聞けばわかったんだろうな。
さてと……俺が聞きたかったことの答えは粗方聞けたかな?
ならその次は兄さんを連れてくるかどうか……確かに父さんは質問に答えてはくれたけど、兄さんを売ったことに変わりない。
兄さんがジークベルトを屋敷に到着する前に連れ去っていることを考えると、ジークベルトと父さんを合わせたくないのかな?とか思うし……でもここまで色々話してくれた父さんに対して、やっぱり信用できないって突っぱねるのもな……。
そうだ、良いこと考えた。
「兄さん達の正確な居場所を知っている者に伝言を頼んできます!戻ってくるかどうかは兄さん達に任せます!」
父さんが会いたがっていることを手紙にして、それをチビに頼んで兄さんの所に届けてもらおう。これなら帰ってこなくても俺のせいじゃないし、兄さんの考えを尊重できる。
タッタッタッタッタ。
執務室から出て、チビの所に行こうとソファーから立ち上がった所で、廊下を走ってくる足音が聞こえてきた。
森から大量の魔物が出て村を襲いに行った。とか、遅過ぎる報告をするために兵士が走ってきたのだろうか?
もしそうだとしたら、僧兵の大活躍により解決済だって言ってやろ。
バターン!と勢いよく執務室のドアが開いた。
「アイン!城まで行ったって本当!?無事?大丈夫?」
え?
兄さん?
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