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第二十四話:龍の寝床で変態乱舞!呪いの楔と浄化の(珍)儀式
しおりを挟む天狗の長老から「風詠の滝」の浄化を託された桃色助平太一行は、その元凶である「呪いの楔」が打ち込まれたという、滝の裏に隠された洞窟「龍の寝床」の入り口に立っていた。ゴウゴウと流れ落ちる滝の水しぶきが、期待と不安を煽るように一行の顔を濡らす。
「長老殿の言葉によれば、この滝の裏の岩肌に、龍の鱗にも似た紋様があるという。その紋様に、『清き流れ、龍の目覚めを請う』と唱えながら触れることで、道は開かれるそうでござる」
カゲリが、長老から授かった情報を冷静に伝える。
「龍の鱗!そして龍の目覚め!おお!それはつまり、この奥には、眠れる龍の姫君が、その豊満なるお体を横たえ、我々の『愛の呼び声』を待っておられるということでござるな!?この助平太、その姫君の『寝起きの無防備なお色気』を拝見するためならば、いかなる困難も乗り越えてご覧にいれましょうぞ!」
助平太は、早くも洞窟の奥に広がるであろう(と彼が妄想する)エロティックな光景に、鼻息を荒くしている。
「お前の妄想はもう聞き飽きたんだゾ、このド変態!さっさと扉を開けろ!」
プルルンが助平太の頭を叩く。
助平太が、滝の裏の湿った岩肌を探ると、確かに龍の鱗のような模様が浮かび上がっていた。彼が、その模様にいやらしい手つきで触れながら(「おお、この岩肌の湿り具合!まるで乙女の…」などと呟きつつ)、おどろおどろしい声色で(しかし内容は変態的にアレンジして)呪文を唱えると、ゴゴゴゴ…という地響きと共に、岩壁の一部が内側へと開き、黒々とした洞窟の入り口が現れた!
「いざ参らん!龍の姫君の待つ(かもしれない)聖域へ!この助平太の『愛の探訪』、とくとご覧あれ!」
助平太を先頭に、一行は薄暗く湿った洞窟「龍の寝床」へと足を踏み入れた。洞窟の中は、ひんやりとした空気が漂い、壁からは絶えず水滴が滴り落ち、その音が不気味に反響している。
「うう…なんだか気色悪いんだゾ…床もヌルヌルしてるし…」プルルンが助平太の肩にしがみつく。
「この湿度、この閉塞感!まるで、美女の…いや、龍の姫君の胎内!おお、この奥に進めば、我々は新たな『生命の神秘』と出会えるのでござるかな!?」
助平太は、暗闇の中で目を爛々と輝かせている。
洞窟の道は入り組んでおり、時折、不気味な影が横切ったり、コウモリの羽音が聞こえたりする。カゲリが先導し、辰五郎が松明を掲げて周囲を照らす。
途中、天井から巨大な鍾乳石が牙のように突き出ている場所があった。
「おお!この鍾乳石の形状!なんと雄大で、そして…むふふ、力強い!まるで、天を突く…いや、これ以上は言うまい。しかし、その先端から滴る水滴の、なんと悩ましげなことか!あの水滴を、舌で受け止めてみたいものでござるな!」
助平太が鍾乳石に頬ずりしようとして、足を滑らせ落とし穴に落ちそうになるのを、辰五郎が間一髪で引き上げた。
さらに奥へ進むと、洞窟は広大な空間へと繋がっていた。その中央には、禍々しい黒紫色の妖気を放つ、巨大な楔(くさび)が地面に深々と打ち込まれている。楔の表面には、苦悶の表情を浮かべた無数の魂のようなものがまとわりつき、うめき声のようなものが聞こえてくる。そして、その楔を守るかのように、一体の異形の妖怪が立っていた。
それは、黒蓮の怨念が具現化したものか、あるいは玉藻の前が送り込んだ新たな刺客か、全身が黒い炎のような妖気に包まれ、鋭い爪と牙を持つ、獣のような姿の妖怪であった。その目は、飢えた獣のように赤く爛々と輝いている。
「グルルルル…聖域ヲ汚ス者ドモメ…コノ先ヘハ行カセヌ…!」
「おお!なんと!その荒々しきお姿!その飢えたる眼差し!そして、その全身から発散される『破壊の衝動』!実に、実に…ピュアで、そして純粋な『悪の美学』を感じますぞ!この助平太、貴殿のその『魂の叫び』、しかと受け止めさせていただきます!」
助平太は、筆を構え、獣の妖怪に戦いを挑む!
「カゲリ!辰五郎!プルルン!あの楔を何とかするんだ!こいつは俺が引き受ける!」
「助平太殿!無茶だ!」
「このド変態、一人で大丈夫なのかゾ!?」
獣の妖怪は、俊敏な動きで助平太に襲いかかる!鋭い爪が助平太の着物を引き裂き、炎のような妖気が助平太の肌を焼く!
「おお!この熱き抱擁!この引き裂かれる快感!実に、実に…エキサイティングでござる!」
助平太は、ダメージを受けながらも、なぜか恍惚の表情を浮かべ、獣の妖怪の攻撃パターンとその「美しい苦悶の表情」をスケッチし続ける。
その隙に、カゲリと辰五郎、プルルンは、禍々しい「呪いの楔」へと近づいた。
「この楔、どうやって抜くんだ!?」辰五郎が楔に手をかけるが、強力な妖気に弾き飛ばされる。
「楔の根元に、何か術式が刻まれているようだ!あれを破壊すれば…!」カゲリが鋭く指摘する。
プルルンは、楔にまとわりつく魂たちに同情の念を抱き、何か自分にできることはないかと、小さな体で楔の周りを飛び回る。
「この魂たち…苦しそうだゾ…助けてあげたいんだ…!」
一方、助平太は、獣の妖怪の攻撃をかわしきれず、ついに壁際に追い詰められた!
「グルルルル…終ワリダ、人間!」
獣の妖怪が、とどめの一撃を放とうとした瞬間、助平太は、懐からお龍に貰った「非常に肌触りの良い絹のハンカチーフ」を取り出し、獣の妖怪の顔面に投げつけた!
「おお!美しき獣殿!その荒々しきお顔も素敵でござるが、このハンカチーフで、その『汗』と『よだれ』を拭き清め、さらにその美しさを際立たせてくだされ!」
「グルルル…?(クンクン…)」
獣の妖怪は、予期せぬハンカチーフの出現と、そのあまりにも場違いな助平太の言動に、一瞬動きを止めた。そして、その絹のハンカチーフから漂う、微かな(お龍が使っていたのであろう)南蛮渡来の香水の香りに、なぜか心が安らぐのを感じた。
その一瞬の隙を見逃さず、助平太は、白雪姫から託された、光り輝く「月の守り石」(三つ目の鍵の破片)を懐から取り出し、それを獣の妖怪の額に押し当てた!
「聖なる月の光よ!この迷える魂に、安らぎと…そしてちょっぴりの『お色気』を与えたまえ!」
「ギ…ギャアアアアアアアアアアッ!」
獣の妖怪は、月の守り石から放たれる清浄な光と、助平太の変態エネルギーの奇妙なミックス波動に耐えきれず、断末魔の叫びと共に霧散していった。
「ふぅ…またもや、拙者の『愛』が、世界を救ってしまったようでござるな…」
助平太は、息を切らしながらも、満足げに微笑んだ。
その頃、カゲリと辰五郎は、プルルンの「この魂たち、楔の根元の文字を消せば楽になるって言ってる気がするんだゾ!」という助言に従い、楔の根元に刻まれた禍々しい術式を、力を合わせて削り取っていた!
「うおおおっ!これでどうだ!」
辰五郎が渾身の力で術式の最後の一文字を破壊した瞬間、楔から黒い妖気が噴き出し、楔そのものに亀裂が走り始めた!
「やったか!?」
楔は、断末魔のような音を立てて砕け散り、まとわりついていた魂たちは、感謝の言葉を残すように、光の粒子となって天へと昇っていく。洞窟全体が激しく揺れ、天井から岩が崩れ落ちてくる!
「まずい!ここが崩れるゾ!」
「姫君の待つ(かもしれない)地上へ、急いで戻るでござるぞ!」
一行は、崩れゆく「龍の寝床」から命からがら脱出した。滝壺に出ると、あれほど淀んでいた滝の水が、清らかな輝きを取り戻し、周囲の邪気もすっかり晴れ渡っているのが分かった。風詠の滝は、その本来の美しさを取り戻したのだ。
天狗の隠れ里にも、明るい陽の光が差し込み、天狗たちの顔にも安堵の色が浮かんでいる。長老天狗が、一行の前に静かに現れた。
「…見事であった、人間たちよ。そして、桃色の変態。お前たちの力、そしてその…理解を超えた『何か』は、確かにこの里を救った。約束通り、『神籬の石』を渡そう」
長老は、社の奥から、淡い光を放つ奇妙な形の石…四つ目の「天逆毎の鍵」の破片を、助平太に手渡した。
「しかし、覚えておくがよい。鍵が全て集まる時、真の災厄が目覚めるやもしれぬことを…」
新たな鍵の破片を手に入れた助平太一行。しかし、楔の破壊は、江戸城の玉藻の前に、強烈な衝撃として伝わっていた。
「…おのれ、桃色助平太…!まさか、あれほどの呪いを破るとは…!もはや、この妾が、自ら動かねばなるまいか…いや、その前に、我が『変態四天王』の残り二人に、最後の仕上げをさせるとしようぞ…」
玉藻の前の妖しい瞳が、さらなる怒りと愉悦に燃えるのであった。
(第二十四話 了)
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