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第四十話:魔王降臨!米子焦土と玉藻の前の最終宴、変態は絶望に濡れる!?
しおりを挟む伯耆国米子の湊、変態四天王が光の粒子となって消え去った広場。束の間の安堵もつかの間、米子城跡の方角から、天を突く巨大な黒紫色の妖気の柱が、禍々しい光を放ちながら出現した!それは、あたかも巨大な塔のようにそびえ立ち、その頂上には、十二単を纏った絶世の美女…妖狐院玉藻の前が、月光を背に妖しく佇んでいた。
「ククク…フフフフ…我が愛しき人形たちが、随分と楽しませてくれたようじゃのう、桃色助平太よ」
玉藻の前の声は、鈴を転がすように美しいが、その響きは米子の町全体を絶望の淵へと突き落とすかのように冷たく、そして残酷であった。彼女がその白い手を天に掲げると、妖気の塔からさらに強烈な妖気が奔流のように溢れ出し、米子の町全体を覆い尽くしていく。家々は不気味な影に飲まれ、人々は恐怖に叫び、あるいは妖気にあてられて苦悶の表情を浮かべ始めた。初夏の夜の爽やかな空気は一変し、淀んだ妖気と阿鼻叫喚が支配する地獄絵図と化した。
「おおおおおっ!玉藻の前殿!ついに、ついにそのお姿を、この助平太の眼前に!その圧倒的なる美貌!その全てを見下ろすかの如き気高きお色気!そして、その背後にそびえ立つ、禍々しくも雄大なる『妖気の塔』!まるで、貴女様の『美の権化』たる威光を、天に示しておるかのよう!この助平太、その究極の『悪の華』を前にして、我が魂の全てが打ち震えておりますぞ!」
助平太は、絶望的な状況にも関わらず、玉藻の前の放つ圧倒的な「美」のオーラに、もはや興奮を通り越して恍惚の境地へと達していた。
玉藻の前は、そんな助平太の様子を、扇の奥で楽しげに眺めている。
「お主のような面白い男は初めてじゃ。その歪んだ美意識、妾の千年王国では、あるいは道化として重宝してやってもよいぞ?永遠に妾の足元で、その変態ぶりを披露し続けるという道もまた、一興ではあるまいか?」
甘美な誘惑の言葉。しかし、その瞳の奥には、獲物を嬲る狐のような、冷酷な光が宿っている。
「なんと!玉藻の前様直々のお誘い!この助平太、感激のあまり、身も心も…そして股間も熱くなりそうでござる!しかし!しかしでござるぞ、玉藻の前殿!貴女様のその『歪んだ千年王国』の美もまた素晴らしいが、この助平太が求める『美』とは、もっと自由で、もっと奔放で、そして…もっと多くの『おなごの笑顔』に満ち溢れたものでなくてはなりませぬ!故に!貴女様のその『究極の悪の美』、この助平太が、我が魂の全てをかけて堪能し、そして…その歪みを正し、より『健全なるエロス』へと導いてご覧にいれましょうぞ!」
助平太は、筆を天に掲げ、玉藻の前に堂々と宣戦布告した!
「ククク…面白い。ならば、そのくだらぬ理想ごと、この米子の町と共に消し炭にしてくれるわ!」
玉藻の前が、その九本の美しい尾を揺らめかせた瞬間、天から無数の狐火が降り注ぎ、米子の町を焼き始めた!同時に、妖気の塔から伸びた黒い触手が、助平太一行に襲いかかる!
「皆の者!玉藻の前殿の、その『情熱的なる歓迎』に応えようではござりませぬか!」
「こんな歓迎、冗談じゃねえぞ!」辰五郎が叫ぶ!
「一筋縄ではいかない相手だ…総力戦だぞ!」カゲリがクナイを構える!
「アタイも、最後まで戦うんだゾ!」プルルンが助平太の頭の上でふんばる!
「わ、わたくし…美味しいものを守るためなら…!」お福が、なぜか巨大な大根を武器のように構える!
戦いの火蓋は切られた!玉藻の前の妖術は変幻自在。狐火の雨が降り注いだかと思えば、次の瞬間には、見る者の心を惑わす美しい花々の幻影が咲き乱れ、その花粉に触れた者は、甘美な悪夢へと誘われる。妖気の塔から伸びる触手は、生きているかのように一行を追い詰め、その先端からは魂を吸い取るかのような冷気が放たれる。
「おお!この狐火の熱さ!この幻の花々の香り!そして、この触手のいやらしき動き!まさに『快楽と苦痛のフルコース』!この助平太、その全てを味わい尽くし、そしてその『美のレシピ』を解き明かしてご覧にいれますぞ!」
助平太は、攻撃をかわしながらも、玉藻の前の繰り出す妖術の一つ一つに、変態的な賛辞を送り続ける。
カゲリは、その素早い動きで狐火を避け、幻術の核を見極めようと精神を集中させる。辰五郎は、江戸っ子の火消し魂で、燃え盛る狐火に立ち向かい、町の人々を庇いながら戦う。プルルンは、小さな体を生かして触手の攻撃をかいくぐり、その弱点を探ろうとする。
お福は、玉藻の前の作り出した「美味しそうな果物の幻影」に一瞬目を奪われたが、「あらあら、これは絵に描いたお餅ですわねぇ。やっぱり、本物の大山おこわには敵いませんわ」と、意外な冷静さで幻術を見破り、持っていた大根で触手を叩き落とすという奇跡的な活躍を見せる!
しかし、玉藻の前の力は圧倒的であった。仲間たちは、その妖術の前に次々と傷つき、追い詰められていく。
「ぐっ…!こいつ…強すぎる…!」辰五郎が膝をつく。
「…これが…玉藻の前の…本当の力…」カゲリも、息を切らしながらかろうじて立っている。
その時、遥か大山の方角から、一条の清浄な光が差し込み、妖気の塔にわずかな亀裂を入れた!そして、星詠みの巫女・星見の祈りの声が、一行の心に直接響いてきた。
『…諦めてはなりませぬ…星々の輝きが、あなた方と共にあります…!そして、六つの鍵の力が…今こそ一つに…!』
その声に呼応するように、助平太が持つ六つの「天逆毎の鍵」の破片が、淡い光を放ち始めた!
「おお!これは…鍵の力が…!?」
玉藻の前は、その光を見て、初めて表情を歪ませた。
「…おのれ、星詠みの小娘めが…そして、その忌々しい鍵の力か…!だが、七つ目の鍵は、この妖気の塔の最深部、黄泉の門と繋がる場所に隠してある!もはや、誰にも手出しはできぬわ!」
「七つ目の鍵が、あの塔の中に!?そして、黄泉の門…!?」
仲間たちが次々と倒れていく中、助平太だけが、満身創痍ながらも、その変態的な執念だけで玉藻の前に食らいついていた。
「玉藻の前殿…貴女様のその『悪の美学』、確かに見届けましたぞ…しかし、この助平太の『変態美学』もまた、負けてはおりませぬ!」
しかし、ついに助平太も力尽き、玉藻の前の強力な妖術の前に、その場にひざまずかされた。
「ククク…これで終わりじゃ、桃色助平太よ。お主のその珍妙な魂は、我が輝かしき千年王国の、最初の飾りとしてくれるわ…」
玉藻の前が、勝利を確信し、とどめの一撃を放とうと、その美しい手を振り上げた瞬間!
助平太は、最後の力を振り絞り、ニヤリと笑みを浮かべた。
「うふふ…玉藻の前殿…貴女様は、一つだけ、大きな『見落とし』をしておられるようでござるな…」
「何…?」
「それは…この拙者の『究極変態奥義』を、まだご覧になっていないということでござるよ!」
助平太は、懐から何かを取り出し、高々と天に掲げた!それは、これまでの旅で描きためた、ありとあらゆる「美」と「エロス」のスケッチが詰まった、禍々しくも神々しい輝きを放つ一冊の…「超絶変態スケッチブック」であった!
「いざ!お見せしましょうぞ!この世の全ての美とエロスを凝縮した、我が魂の叫びを!」
米子の空に、変態の奇跡は起こるのか!?そして、玉藻の前の野望を打ち砕くことはできるのか!?物語は、ついに最終局面へと突入する!
(第四十話 了)
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