日常。

夏本ゆのす(香柚)

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準備をしよう

野菜の苗を植えました。

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 雨がようやく上がりました。
 麦わら帽子をかぶり(初めてです)、ズボンをはき(初めてです)、手袋をつけました。

 今日は私の花壇に野菜を植えます。

 野菜の苗を庭師の垣田さんに用意していただきました。
 トマトと茄子と胡瓜です。

 トマトは二つ。
 胡瓜は一つ。
 茄子も一つ。

 私の苗です。
 頑張って、収穫したいと思います。
 
 スコップで花壇を掘り起こしました。

 ざぐざぐ…

 ん? ほり… ん?
 掘れてないような…

 苗を植えるには、苗の根を土に入れないと…

 ん? 

 おかしいです。土が掘れません。
 
 後ろで先生が笑ってます。
 庭師の垣田さんが…あ、目を合わせてくださいませんでした。
 逸らしましたね?見ましたよ?

 「お手伝いをお願いしてもいいですか?」

 「えっと… 代わりにとりあえず耕しますね」

 そういって、ちいさな鍬で花壇を掘り起こしました。

 「今、入れたのが腐葉土と、石灰です。鶏糞も少し混ぜ込んでおきます」

 さくさくと、花壇が畑に変わります。
 やはり、専門家は違いますね。
 凄いです。

 「よーこちゃん~ 大丈夫~?」

 どうやら、口を開けていたみたいです…恥ずかしい…

 「だいじょうぶでう…」

 「では、スコップでこの辺りと、ここと、ここと、ここに穴を掘ってください。深さは15㎝ぐらいで」

 「はーい。」

 ここと、こことこことここ。
 うん、四つ掘れました。

 こちらにトマト。 ここもトマト。 ここはきゅうりで、こちらはなす。

 苗をそばに置きます。 入れます。土をかぶせます。四回繰り返して…
 仕上げは垣田さんが。
 どうも土のかぶせ方が少なかったようです。
 大丈夫。仕上げは専門家がやってくれます。

 お水を上げようとじょうろを… 持ち上がりませんでした。
 お水も垣田さんが…

 え?わたし…苗を土の穴に入れただけ?
 ううん。
 これが私の農業人の始まりです。
 たぶん…
 
 
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