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001 プロローグ
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「くらえぇぇえええ!!」
俺は剣を振る。ドラゴンの尾を、爪を、咆哮を搔い潜った一撃。この一撃を届かせるためにどれほどの時間がかかったのかわからない。
だから必ず届かせる。ヤツの首を斬る。
「グォオオオオオアアア!!」
「!?」
直前、ヤツの長い首がぐにゃりと曲がり、俺の間合いの外へ逃げていく。そして首の先、その目と俺の目が合う。
ドラゴンの口からは炎が溢れており、咆哮と共にこちらに吐き出そうとしている。
「こんな攻撃、まだ隠してたか!!」
悔し紛れに叫ぶ。直後、俺は炎に焼かれながら吹き飛んでいく。
洞窟の壁は硬く、しかしその壁にすらめり込むほどの勢いで俺は叩きつけられた。
全身に痛みが駆け抜け、指先に力が入らない。このままでは死んでしまう。
口から血が噴き出る。俺は壁にめり込んだまま右手の剣を離し、指を顔の前まで持ってくる。すると目前に青い画面が表示される。今はとにかく何だって良い。この時間より以前なら何でも良い。
「グォオオオオオ!!」
画面越しにドラゴンの炎が迫る。直前、俺の体はその場から消えた。
光が溢れる。
これは、弱かった俺が何度もやり直しながら英雄を目指す物語。
俺は剣を振る。ドラゴンの尾を、爪を、咆哮を搔い潜った一撃。この一撃を届かせるためにどれほどの時間がかかったのかわからない。
だから必ず届かせる。ヤツの首を斬る。
「グォオオオオオアアア!!」
「!?」
直前、ヤツの長い首がぐにゃりと曲がり、俺の間合いの外へ逃げていく。そして首の先、その目と俺の目が合う。
ドラゴンの口からは炎が溢れており、咆哮と共にこちらに吐き出そうとしている。
「こんな攻撃、まだ隠してたか!!」
悔し紛れに叫ぶ。直後、俺は炎に焼かれながら吹き飛んでいく。
洞窟の壁は硬く、しかしその壁にすらめり込むほどの勢いで俺は叩きつけられた。
全身に痛みが駆け抜け、指先に力が入らない。このままでは死んでしまう。
口から血が噴き出る。俺は壁にめり込んだまま右手の剣を離し、指を顔の前まで持ってくる。すると目前に青い画面が表示される。今はとにかく何だって良い。この時間より以前なら何でも良い。
「グォオオオオオ!!」
画面越しにドラゴンの炎が迫る。直前、俺の体はその場から消えた。
光が溢れる。
これは、弱かった俺が何度もやり直しながら英雄を目指す物語。
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