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初デート
しおりを挟むようやく初デート前の緊張を味わえる立場になったのだと自覚し、まるで乙女のような心地で夜柯さんを待つ。
ちゃんと時間は伝えた。場所もわざわざ地図まで書いて渡した。そこまでするなら、見世から一緒に出てくれば良かったのでは、と思われるかもしれないが、それはまだ少し恥ずかしかった。
俺はソワソワしながら今日までの経緯を思い返した。初めは思い付きだったが、今になってみれば中々良い提案だったのではないかと自画自賛してみる。
最初にこの提案をした時、夜柯さんは理解出来ないと言う顔で俺を見ていた。
「夜柯さん! デートしませんか!?」
夜柯さんと二人でお茶を飲んでいた時のこと。
俺は思い付きで声を出してから、あっ、と言葉を区切った。デート、という言葉がこの世界で通じるのか分からなかった俺は、似た言葉を探して眉間に皺を寄せた。
(逢い引き……逢瀬……? なんか、どっちも違うような…………)
もしかしたら俺の勝手な思い込みかもしれないが、逢い引きや逢瀬にそこはかとなく色気を感じてしまい、顔が熱くなってくる。俺が言いたいのはもっと健全で、お互いのことをもっと理解出来るようなお出かけのことで、決してやましい気持ちはない。それというのも、この前の夜柯さんの不安定な様子を見た時、もっと夜柯さんのことを知りたいと思い、どうすればいいか考えた末、とりあえずデートをしてみようという結論に至ったのだ。
夜柯さんは少しの間、悩むような表情をしていたが、にっこり笑うと、いいね、と答えてくれた。
デートが何か分かったわけではなさそうだが、俺が誘ったから同意してくれたのだろうと思うと、どうしても嬉しくなってしまう。俺が笑い返すと夜柯さんは俺の顔をじっと見た。
「いつにする?」
そう言いながら、まるでイタズラでもするかのように俺の指に自身の指を少しずつ絡め始めた。デートが何かも分かっていないのに、この小慣れ感は只者じゃない。考えてみれば、夜柯さんは相手を取っ替え引っ替えだったと聞いたことがある。童貞の俺一人惑わすのなんて朝飯前だろう。
相手の過去を振り返っても意味がないことくらいは分かるが、俺だって歴とした男だ。やっぱり悔しいと思ってしまう。
そもそも、夜柯さんは本当に俺のことが好きなのか疑わしくなることがある。存在理由になって欲しいとは言われたが、好意を示す言葉は一度だって言われた事はない。何度もキスされて、そばにいて欲しいと言われれば、当然俺に好意があるものだと思い込んでいたが、その解釈は人によって違うことにこの前気がついた。
(こんな宙に浮いた気持ちのままじゃいけない気がする……)
自分にも、夜柯さんにも。
俺は決意を胸に夜柯さんの手をギュッと握った。
「今度の休業日にしましょう!」
俺の勢いが凄かったようで、夜柯さんは僅かに目を見開いた後、小さく笑った。
「分かった。…………楽しみだね?」
ここで、楽しみ、と自分の感想を言わないところが憎らしい。あくまでも俺に同意を求めてくるこの手練れ感。しかし俺だって負けていられない。
「夜柯さんは? デート、楽しみですか?」
絶対に夜柯さんの口から楽しみという言葉を引き出してやると息巻く。が。
「僕は亜莉寿と一緒にいれるだけでいつでも楽しいよ?」
最早、恐怖すら感じる。
目的の『楽しい』は引き出せたが、それ以上にダメージを受けてしまった。
この人に喋らせておくと身が持たないと思った俺はそこで会話を切り上げたのだった。
そんなわけで、今日の俺の目標は夜柯さんのことをもっと知ることと、後、出来れば夜柯さんの気持ちも聞きたい。夜柯さん自身も言葉が欲しいと言っていたのだ、俺だって同じ気持ちだと分かってくれるだろう。
回想したことによって思い出してきたアレコレのせいで俺の心臓の動きはどんどん早くなりだした。会う前からこのペースでは絶対に持たないと思うのだが、恋愛初心者の自分がどうにかできるようなことでもなかった。
俺のソワソワ感が限界突破しそうになった時、不意に背後から肩を叩かれた。ものすごい勢いで振り返るとそこには俺が待っている人物がいた。
「夜柯さん!」
いつものように黒ずくめの格好だが、不思議と前に感じていたような不気味さは感じなかった。ただ単に俺の欲目かもしれないとも思ったが、横を通り過ぎる人々がチラチラと視線を寄越すので、俺の目は正しいのかもしれないと、何だか誇らしい気持ちになった。
それにしても陽の下、しかも見世の外で見る夜柯さんは新鮮で、今まで蝙蝠楼主などと言われていたのが不思議なくらいのかっこよさだった。
夜柯さんが小首を傾げて俺の顔を見るたびに、俺は夜柯さんの顔をまともに見れなくなっていく。
完全に舞い上がっていると思うのに止めることができなかった。
「と、とりあえず……団子、食べませんか……?」
よく考えてみれば、俺はこの世界のデートコースをよく知らない。逆に元の世界のデートスポットを知っているのかと言われれば答えに困ってしまうが、こっちの世界よりはまだマシだろう。そのくらい手持ちのプランが少ない。
俺が知っている場所は全てニコラに連れて来てもらった場所だが、それでも俺は楽しいと思ったので、夜柯さんにも案内することにした。
団子屋に着き、注文をする。
夜柯さんは出てきた団子をペロリと平らげお茶を飲んだ。
そういえば、夜柯さんは甘いもの、というより何でもよく食べるとニコラが言っていた。ニコラもよく食べる方だと思っていたが、夜柯さんの食べっぷりを間近で見ると、ニコラが引いていた気持ちも少し分かってしまった。
「夜柯さんは甘いものが好きって聞きました」
「うん。好き。というより、嫌いなものはないかな」
ニコラの情報通りだと思った。
そしてそれに俺は嫌な気配を感じ取った。
「夜柯さんの好きな食べ物は何ですか?」
「ん? だから、嫌いなものは――」
「そうじゃなくて、夜柯さん、の好きなものを聞きたいんです」
「あ――」
夜柯さんは短く言葉を発して、それ以降黙ってしまった。
やってしまったと思った。いきなり強く踏み込み過ぎた。いくら自分が不安を感じたとはいえ、それを払拭するために夜柯さんを追い詰めてしまったら意味がない。
「あー、別に無理して答えなくても――」
「…………アイス」
「えっ?」
「アイスって、知ってる?」
(アイスって、あの……?)
あまりにも馴染み深い食べ物の名前に驚く。
アイスってこの世界に存在してたんだ、という驚きと、そのアイスが好きな食べ物だという夜柯さんの意外性に二重でびっくりする。
「夏になるとね、売り出されるんだけど」
「知ってます。俺もよく食べてました」
「あれをね、子どもの頃に一度食べたことがあるんだ。口に入れた瞬間すごく冷たくて。幼い僕には衝撃的だったんだけど、その瞬間だけは嫌なこと全部忘れられてね」
思いがけず楽しそうに喋る夜柯さんの顔が見れて俺は一瞬ホッとした、が。
「だから、これは食べちゃいけないものなんだって思った」
瞬時に落ちた声色に背筋が冷たくなるのを感じた。
「なん、で……?」
「あの頃の僕は、自分の使命から目を背けちゃいけないと思ってたから」
子どもがそんなことを考えながら生きていたなんて。
絶望すると共に、ふと、自分の小さい頃を思い出した。そういえば、自分も小さい頃から大人の顔色を窺っていた。周りの大人はみんな良い人で、伺う必要なんかなかったのに、俺は自然と一歩引くようになった。年長になれば誰に言われるまでもなく小さい子たちの面倒を見た。今思えば、あれが俺の使命だと思っていたのかもしれない。
もちろん、夜柯さんと比べたら俺の経験なんて大したことではないが、それでも少しだけ気持ちがわかったような気がした。
「じゃあ、夏になったらアイス沢山食べましょう! 俺もアイス好きなんで!」
食い気味でそう言うと、夜柯さんは目を丸くした後、笑った。
「ねぇ亜莉寿」
「なんですか?」
「触っていい?」
「………………ダメです」
気恥ずかしさからそう答えると、夜柯さんはまた笑った。
また一つ、夜柯さんのことを知れて舞い上がった俺は、調子に乗ってもう一つ質問をしてみた。
「しばらくは不安定かもしれないって言ってたけど、具体的にどんな感じですか?」
口頭で説明しろと言われても難しかもしれないということは分かっている。分かった上で、他にどう尋ねたらいいのか分からず聞いてしまった。
「んー、亜莉寿」
「なんですか……?」
「ちょっと、散歩しようか」
考えてみればここは団子屋だ。
込み入った話をするには適していない。俺は慌てて頷くと、夜柯さんと一緒に店を出た。
夜柯さんが歩き出したので俺もそれに着いて行く形で隣を歩く。チラ、と夜柯さんの顔を盗み見たが、気を悪くしたような素振りはなく、ただ淡々と道の先を見据えていた。
俺がなんと声をかけたらいいか悩んでいると、夜柯さんの方から話しかけてくれた。
「アレはよくないものだって言ったよね?」
「あ……はい。欲みたいなものだって」
「そう。欲っていうのは人間誰にでもある。だから扱いが難しい。僕がすぐに受け入れを拒否すると、行き場を失った欲は町に溢れかえってしまう。だから時間が必要」
「はい……」
「多分だけど、俺が欲の受け入れを少しずつ拒否していけば段々と落ち着いていくとは思う」
「じゃあ、本当の夜柯さんをみんなに知ってもらうのはそこまでの辛抱ですね!」
俺がそう言うと、夜柯さんの金色の瞳が一瞬揺れた。
ペトラさんのように一部例外を抜かせば、見世の従業員の大体が夜柯さんのことを好ましく思っていないということに気がついた。俺はそれが歯痒かった。本当の夜柯さんは穏やかに笑う人なんだと知って欲しかった。
「…………そうだね」
夜柯さんはそう言って視線を俺から逸らした。
「あ、ここ」
「この前は夜だったから、ちゃんと陽があるうちに亜莉寿と来たいと思ってたんだ」
いつの間にか、俺たちはあの庭園の前にいた。
確かにデートスポットとして公園は王道だ。図らずも何だかんだで恋人同士のデートっぽくなってきたと浮かれそうになり、思い出す。
まだ今日のミッションの二つ目が残っていることを。
ここなら雰囲気も良いし、ニコラたちを来たお陰で下見はバッチリだ。人から隠れて夜柯さんと話すこともできる。
(頑張れ俺……頑張れ俺……)
俺がこんなにも悶々としているとは露知らず、夜柯さんはのほほんと庭園に植えられた木々を眺めながら歩いている。俺にもそのくらいの余裕があればと思うが、すぐに真似できるようなものではないと分かっていた。
俺は覚悟を決めて足を止めた。不思議に思ったのか、夜柯さんも数歩進んだところで足を止めた。
幸い、この道は人通りがない。おそらくメインのコースから外れているからだろう。それを分かった上で俺は声を出した。
「あの、夜柯さんは俺のこと、どう思ってるんですか!?」
(言った……!)
既に達成感を感じ、力が抜けそうになるがまだ早い。俺は足に力を入れ直すと真っ直ぐに夜柯さんを見た。
「どうって……?」
想定外の返しに怯みそうになる。が、ここで負けてはいけない。俺は追撃してみた。
「夜柯さん、は……言葉が欲しい、って言ってた、けど……それは、俺も同じで……だから……」
強気で口を開いた割には出てきた言葉は弱々しいものだった。
夜柯さんは一瞬、きょとんとした顔をした後、クスクスと笑った。
(バカにされた……!?)
泣きそうになりながら足元を見ていた頭を上げると、いつの間にか夜柯さんとの距離が縮まっていた。
「ごめんね。声に出すのも忘れるくらい夢中になってたみたい」
「は、……え?」
「亜莉寿に触れてる時はいつも、好きって伝えてたつもりなんだけど」
「触れてる時って――あ!」
夜柯さんの意味深な笑顔の意味が分かりどんどん顔が熱くなってくる。こんなかっこ悪い姿を見られたくないと両腕で覆おうとすると、夜柯さんの手によって阻止されてしまった。
「今からでも伝えさせてくれる?」
「こここ言葉だけで大丈夫です! こここここ人が通るかもしれないんで!!」
俺の言葉を無視するかのように夜柯さんの綺麗な顔がどんどん近づいてくる。
この雰囲気で拒めるはずもなく、俺は思い切り瞳を閉じた。が。
「アリスがちゅーしようとしてる!」
「見て! シャロニカ! ちゅー」
聞き覚えのある声に俺は咄嗟に目を開き夜柯さんの肩を押した。そしてものすごい勢いで夜柯さんから距離を取ると、周囲を見回した。
「コラ、静かにしてるって約束だったでしょ!」
「あ~ん、もう少しだったのにぃ~」
シャロニカさんたちは隠れているつもりかもしれないが、移動した俺の位置からは丸見えだった。
シャロニカさんにペトラさん、それに千宇音と虎弥太。そしてまさかのニコラとカイもそこにいた。
(全員大集合……)
これが偶然だとはどうしても思えない。
俺が睨むとシャロニカさんとニコラは視線を逸らし、ペトラさんは何故か千宇音と虎弥太の目を覆い、カイは気まずそうに地面を眺めていた。
「アリス~こっちのことは気にしないでぇ。子どもたちの目は塞いでおくから~」
最早そういう問題ではない。
俺がみんなに近づいていくと、散り散りになって逃げ出し始めた。きゃっきゃっとはしゃぎながら走り去る千宇音と虎弥太の姿に毒気を抜かれる。が、どうしても大人たちへの恨みは残った。
「………………楽しくていいね」
そんな様子を眺めていた夜柯さんがボソッと呟いた。
「でも、あんなとこ見られて……!」
「僕は別に見られても構わないけど」
ぐ、と言葉に詰まる。
ということは俺さえ我慢すればこの件は丸く収まるということになってしまう。
(まぁ……夜柯さんがいいならいいか……え、本当に……?)
ぐるぐると自問自答を繰り返しながら立ち尽くす俺に夜柯さんは近づいてきた。
そして、自然な動作で俺の耳元に口を寄せた。
「好きだよ。亜莉寿のことが、好き」
言葉の意味を理解するのに数秒。
脚の力が抜けて崩れ落ちるまで更に数秒。
夜柯さんが笑いながら手を伸ばしてくれた時間はもう考えないことにした。
俺は夜柯さんの手を握りながら、熱くなった顔で、ズルい、と呟いた。
fin
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