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ユウドウイトタケ
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私の家の近くに古い家がある。もうそこには誰も住んでいないようだが私にはある意味思い出のある場所である。それはなぜか?そうこれは奇妙な話である。これは今から2年前になるが私は友達と肝試しをしようと話をしていた。「えー!肝試し?」「そうそう!せっかく夏休みだし何処か心霊スポットとか良いかなって」「あ!それなら良い場所知ってるよ!」「え!本当に!?」「うん、私の家の近くなんだけど古い木造の建物があってそこは割りと近所では有名な心霊スポットらしいよ。それに一度入った人は何故だかまた行きたくなるんだって」「良いね!じゃあ今日の夜学校前に集合で」私は小さい頃に親から「あそこは入っちゃダメよ」と言われている場所を友達に紹介した。もちろん言われていたのは小さい頃だけで今では何も言われないし小学校を卒業した私達にとっては近所での噂も信じてはいなかった。その日の夜私達は学校の前で集合をし例の心霊スポットまで歩いていた。「ねぇ、今さらだけどさ・・」「え?何?まさか怖くなったとか?」「ちがうよぉ、ただ気になる事があるんだよね」「なに?」「近所での噂だよ、ほら何故だかまた行きたくなるっていう」「そんなのきっと嘘だよ」「だよねー、ちょっと心配しちゃって」「やっぱり怖がっていたんじゃん」「あはは」そんなこんなで二人は廃墟の前に到着した。「やっぱ夜見ると迫力あるね」「うん」二人は廃墟の扉を開けた、中はほこりっぽく床に穴が空いてる場所もあった。思ったより中は広いが、家具などを見るとまるで自分達がタイムスリップしたような気分だった。「うわ!」「どうしたの?」「なにこれキノコ?」そこに白いキノコが生えていた。その時は木造の家で古いからキノコぐらい生えるだろうと思った。キノコの形は普通に一般的に知られているキノコの形だった。そんなこんなで肝試しは終わった。「結局幽霊現れなかったね」と言い二人は家に戻った。夜中に私は布団に入り目をつぶった、なぜだか廃墟が怖かったというよりもあの白いキノコが美しく感じていた。次の日私は朝起きて昨日の廃墟に向かった、昨日の思い出をもう一度というよりはキノコが気になるからだった。しかしあの不気味な廃墟に入る勇気はなかった。「なんだろう。今までキノコなんかに興味なんて無かったのにあのキノコだけ気になる」その日の夜私は寝付けなかった。なぜだかあのキノコの事が頭から離れない。次の日もまた次の日もあのキノコの事が頭から離れなかった。そして私はふと思い出した。あれは私が小さい頃だった気がする。確か近所のおばちゃんだった。「あそこはね一度入るとまた行きたくて仕方なくなるみたいよ」と言っていた。やはり私は呪われたのか?そう思い始めた。次の日の夜、なぜだか私は息が苦しくなった。「はぁはぁ、なんだろうあのキノコがすごく気になって仕方がない。なんか頭の中がモヤモヤって感じで」私は夜中なのに家を飛び出した。その音に家族も気づいたらしく玄関を見ると扉が開けっ放しで私が出て行った事に気づいたらしい。家族も続けて私の後を追いかけて行った。家族の話では私はあの廃墟に入って行ったらしい。私はその時の事を何も覚えていない。ただあの白いキノコの前で倒れていた様だそして私の服には白い糸の様な物体が付着していたらしい。その後私は救急車で運ばれ目が覚めた時には病室だった。家族も心配そうな顔で私の手を握っていた事を覚えている。あの時私に何が起きていたのか、その原因はあのキノコだったらしい。あの白いキノコの名前はユウドウイトタケという名前のキノコでその名前の通り人や動物を自分の目の前まで連れて行きそこから養分を摂取するらしい。詳しくは分からないが、あのキノコは他のキノコと違い特別な成分を空気中にばらまきその成分を吸った者はまたキノコの目の前まで誘導し菌糸を伸ばして直接養分を取るそうだ。そう、あの時私のパジャマに付着していた白い糸はユウドウイトタケの菌糸だっそうだ。幸い私は服を着ていたので養分は吸い取られなかったが今後白いキノコを見たら私はきっと近づかないだろう。そして近所の噂とユウドウイトタケの関係性は良く分からない。
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