94 / 94
第2巻 新革党の選挙戦
[開票速報]新革党現職全員当選
しおりを挟む
古味良一が当選を決め明らかに新革党の面々は勢いづいているようだ。さて、その他の候補者達の結果はどうなっているのだろうか。
渦川と同じ滋賀県の会田敬一は腹心だけあって、新革党の中では2番目に決まると思われていたが、まだ当確は出ていなかった。そのせいか、古味良一当選の報を聞いたときもほぼ上の空の感じだ。渦川も会田のためのコメントなどをいろいろ用意していたのだが、古味当確の騒ぎが大きくなってそれどころではなくなっている。複雑な心境だ。だが、まだ開票速報は始まったばかり慌てる必要はないだろう。
ところ変わって、選挙終盤に突如”地方の風”と組むという決断を下した大阪の田辺正勝でだったが、良くも悪くも"地方の風"のインパクトが大きすぎたのか、都市部にいた今までの支持者が離れてしまったようだ。その結果、都市部の開票が進んでいる現在は民自党の候補者に水をあけられている。
「いや、大阪といえど全てが都会ではない!」
少々自虐的であったが、意気消沈しかけた選挙事務所の人達をそう言って励ました。そして、田辺正勝は選挙速報が流れるテレビを凝視する。テレビには入れ替わり選挙区の開票状況が映しだされるが、再び大阪の選挙区の映像が流れたとき、わずかだが票の差が縮まっているように見えた。
「地方の風と組んだことを今更悔いてどうする。その得体のしれないパワーに自分も可能性を感じたからじゃないか。選挙終盤、俺は確かに有権者に熱意が伝わっているのを感じていたんだ。」
そして、前澤卓。赤ポルシェの彼は当確こそ出ていないが、現在トップの位置にいた。対立候補にも恵まれた感もあり、このまま順調に行きそうであった。
「それ、見ろ。ポルシェより早い奴なんかいないんだよ」
ポルシェのスピードと自分の得票数をかけたのだが、いつもは前澤のギャグに少しは反応する人たちも当確が出るまでは気が気ではないらしい。完全に無視している。
結局、前澤の派手な振る舞いが露出を多くし、それが若者に拒まれなかったというのが現在の結果につながっているのかもしれない。
選挙番組のスタジオもここまでの新革党の奮闘を見て、彼らの評価を変えつつある。
「ここまでのところ新革党の皆さんはかなり頑張っていますね」
「全員、当選もあるんじゃないですか?」
「まさか・・・そんなことあったら政界は大変ですよ」
さすがにそんなことは起こらないだろうと、出演者同士で苦笑している。
しかし、その大変が現実になりつつあった。
「当確でました。新革党の会田敬一さん当選です。あっ前澤卓さんも当確です」
そして、田辺正勝の当確も出る。
「これはまさかの大波乱。新革党の立候補者6名のうち5名当選です。新革党の現職の人は全員当選です。」
選挙番組のスタジオがどよどよする。
「これは、選挙の後の国会が楽しみですね。いや、民自党の人たちは気が気でないか」
渦川と同じ滋賀県の会田敬一は腹心だけあって、新革党の中では2番目に決まると思われていたが、まだ当確は出ていなかった。そのせいか、古味良一当選の報を聞いたときもほぼ上の空の感じだ。渦川も会田のためのコメントなどをいろいろ用意していたのだが、古味当確の騒ぎが大きくなってそれどころではなくなっている。複雑な心境だ。だが、まだ開票速報は始まったばかり慌てる必要はないだろう。
ところ変わって、選挙終盤に突如”地方の風”と組むという決断を下した大阪の田辺正勝でだったが、良くも悪くも"地方の風"のインパクトが大きすぎたのか、都市部にいた今までの支持者が離れてしまったようだ。その結果、都市部の開票が進んでいる現在は民自党の候補者に水をあけられている。
「いや、大阪といえど全てが都会ではない!」
少々自虐的であったが、意気消沈しかけた選挙事務所の人達をそう言って励ました。そして、田辺正勝は選挙速報が流れるテレビを凝視する。テレビには入れ替わり選挙区の開票状況が映しだされるが、再び大阪の選挙区の映像が流れたとき、わずかだが票の差が縮まっているように見えた。
「地方の風と組んだことを今更悔いてどうする。その得体のしれないパワーに自分も可能性を感じたからじゃないか。選挙終盤、俺は確かに有権者に熱意が伝わっているのを感じていたんだ。」
そして、前澤卓。赤ポルシェの彼は当確こそ出ていないが、現在トップの位置にいた。対立候補にも恵まれた感もあり、このまま順調に行きそうであった。
「それ、見ろ。ポルシェより早い奴なんかいないんだよ」
ポルシェのスピードと自分の得票数をかけたのだが、いつもは前澤のギャグに少しは反応する人たちも当確が出るまでは気が気ではないらしい。完全に無視している。
結局、前澤の派手な振る舞いが露出を多くし、それが若者に拒まれなかったというのが現在の結果につながっているのかもしれない。
選挙番組のスタジオもここまでの新革党の奮闘を見て、彼らの評価を変えつつある。
「ここまでのところ新革党の皆さんはかなり頑張っていますね」
「全員、当選もあるんじゃないですか?」
「まさか・・・そんなことあったら政界は大変ですよ」
さすがにそんなことは起こらないだろうと、出演者同士で苦笑している。
しかし、その大変が現実になりつつあった。
「当確でました。新革党の会田敬一さん当選です。あっ前澤卓さんも当確です」
そして、田辺正勝の当確も出る。
「これはまさかの大波乱。新革党の立候補者6名のうち5名当選です。新革党の現職の人は全員当選です。」
選挙番組のスタジオがどよどよする。
「これは、選挙の後の国会が楽しみですね。いや、民自党の人たちは気が気でないか」
1
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(2件)
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
**俺、東大院生の実験対象にされてた。**同居している美人家庭教師のやばい秘密
まさき
青春
俺は今、東大院生の実験対象になっている。
ある雨の夜、アパートの前にずぶ濡れの美女が立っていた。
「家庭教師です。住まわせてください」
突然すぎる申し出に困惑しながらも、なぜか断れなかった。
桐島咲楽、東大大学院生。成績は天才、料理は壊滅的、距離感はおかしい。毎日転ぶ、焦がす、なぜか距離が近い。そのくせ授業は鬼のように丁寧で、俺のことを誰よりもよく見ていた。
偏差値42だった俺の成績は、気づけば上がっていた。でも、それより気になることがある。
咲楽さんが、研究ノートに何かを書いている。「被験者」という文字が、見えた気がした。
距離が近いのは、データのためか。褒めてくれるのは、実験のためか。でも、あの顔は。あの声は。
「データじゃなくて、私がそう思っています」
嘘をついているような顔じゃなかった。
偏差値42の俺に、東大院生の美女が押しかけてきた。ドタバタな毎日の中で、俺の心臓が休まる暇がない。これはドキドキなのか、心配なのか。それとも、もう恋なのか。
不器用な天才と、鈍感な高校生の、やばい同居生活。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
うちの幼馴染がデレすぎてて俺の理性はもう限界。でも毎日が最高に甘いからもうどうでもいいや
静内燕
恋愛
相沢悠太の日常は、規格外の美少女である幼馴染、白石葵によって完全に支配されている。
朝のモーニングコール(ベッドへのダイブ付き)から始まり、登校中の腕組み、そして「あーん」が義務付けられた手作り弁当。誰もが羨むラブラブっぷりだが、悠太はこれを「家族愛」だと頑なに誤解(無視)している。
「ゆーたは私の運命の相手なんだもん!」と、葵のデレデレは今日も過剰の一途。周囲の冷やかしや、葵を狙う男子生徒のプレッシャーが高まる中、悠太の**「幼馴染フィルター」**はついに限界を迎える。
この溺愛っぷり、いつまで「家族」で通せるのか?
甘すぎる日常が、悠太の鈍感な理性を溶かし尽くす――最初からクライマックスの、超高濃度イチャイチャ・ラブコメ、開幕!
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
さわやかでいいと思います。
ありがとうございます。
面白そうなテーマ。現実では後援会やら組織票を動員できるバックボーンが必須。その辺の記載をどう表現するのか。現実ではプレミアムフライデーは導入企業がなくオワコンとなっているが作品内ではどう盛り上げるのかが気になる。更新を楽しみにしてます。
感想ありがとうございます。
参考にさせていただきます。