燃えよ、想いを乗せ

ゆりえる

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助言

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 偽り続けた後ろめたさと、芹田からの期待に、それ以上は耐え切れなかった颯天は、ここを去る覚悟で真実を話し出した。

 芹田は、思いがけなかった颯天の言い分に、目を白黒させた。

「今まで、自分を偽り続けて、皆さんを騙して、ここに居付いてしまって、本当にすみませんでした! そういう事なので、僕には、ここで訓練生として、現場で見学させてもらっている資格なんて、全く無いんです!」

「なんとまあ……まるで、デジャヴのようではないか! はっはっは、まさか、わしが、こんな話を二度も聴かされる事になるとはな!」

 叱責されるとばかり思っていたが、颯天の予想に反し、芹田は愉快そうに笑い出した。

(デジャヴ……? この話は、芹田先生にとっては二回目? あっ、もしかして、透子さんも……?)

「あの、でも、一回目の方のお話はともかく、僕のは、本当に偽装なんです! 卑怯な事して、本当にすみません! 僕は、わざと尻もちついて、お尻に青あざを作っただけなんです!」

「青あざ……とな? はて……? 何の為に、自分の身体に、そんな痛い思いまでして、わざわざ青あざを作らなくてはならなかったんだね?」

 颯天が弁解したところで、意味が全く伝わらない様子。

「えっ、だから、その……つまり蒙古斑の事なんですよね? 超sup遺伝子所持者にとって、不可欠な特徴って……」

「ほうほう、蒙古斑が、超sup遺伝子所持者の特徴とな……? はっはっは! なんとも面白い事を言い出すな、宇佐田君は!」

 軽快に笑い続ける芹田を見ていると、恥ずかしいほど大きな誤解しているような気にさせられてきた、颯天。

(まさか……僕の勘違いだったのか? いや、そんなはずない! 雅人にも、益田にも下川にも、蒙古斑がしっかりと有ったんだから! 女性隊員のは確認した事が無いけど、僕が高等部の入浴時に、事細かに観察してきた限り、蒙古斑が無かった連中は、超sup遺伝子所持者に選ばれてないというのが、何よりの証拠じゃないか!)

「あの……それじゃあ、蒙古斑が無くても、超sup遺伝子所持者の人って、今までいましたか?」

 否定される事を予測して尋ねた颯天。

「いやあ、そんな事をマジマジと尋ねられたところで……第一、わしは、君らの体を隅々まで、チェックさせてもらっているわけではないからのう。まあ、わしに関して言うと、たまたまか分からんが、確かにこの年になっても消えぬ蒙古斑が有るが……」

(ほらっ、やっぱり! なんだかんだいっても、芹田先生だって蒙古斑が有るんじゃないか! 芹田先生は、何の苦労も無く、超sup遺伝子所持者に選ばれていたから、その事に気付いてなかったってだけで、僕の見解の方が正しかったに違いない!)

「どうせ、僕には、有りませんから! それで、尻もちついて、青あざ作ったおかげで、高等部卒業前検査の時に、上手くパス出来たんです! 訓練生活では、今まで人の何倍も、自主練習をして頑張ってきましたけど、やっぱり、僕はただの偽物でしか無いんです! ズルイ事をして、超sup遺伝子所持者のふりして、努力しているうちに、もしかしたら開花出来るかも知れない、と願っていましたが……所詮、偽物は、どこまでいっても、偽物でしかないんです!! 僕がどれだけ努力しても、本物の雅人や浅谷さんとかには、追い付けるわけがないんです!!」

 今まで溜め込んで来た感情を芹田に向かい、一気に吐き出した颯天。

「君の気持ちは、よ~く分かったよ! だから、その青あざの有無だけで、自分の価値を決めるというのは、早計過ぎるから、止めんかね?」

 十分過ぎるほど言い訳したつもりでいた颯天だが、依然として、芹田には伝わっていないようだった。

(芹田先生、まだ分かっていない! っていうのは、僕の方こそ使いたいんだ!!)

、僕がこの先いくら訓練生生活を続けて、自主練習に明け暮れても、時間の無駄なんです!! 僕には最初っから、超sup遺伝子なんて無かったんんですから!!」

 芹田に納得してもらえるよう、強調して言った颯天。

「なかなか、君も頑固よのう? 、さっきから、わしが言っているじゃろうが! 超sup遺伝子に、青あざなどは関係無いのじゃよ!」

「えっ……? 関係無い……?」

 芹田の発言が意外過ぎて、颯天は思わずポカン口になり、オウム返しするしかなかった。
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