星の記憶

鳳聖院 雀羅

文字の大きさ
42 / 98
第3証【イブの断片】

【イブの断片編】ep.8『訪問客』

しおりを挟む
サイラム達が城内天文宮をあとにし、さらに数時間

謎の旅人『悪いね~そこの旅の方… ちょっと待ちな!…』
サイラム『む?…何者じゃ!…』
謎の旅人『…アンタ、  サイラムだね? で、こっちが……』

その女は、ジャンヌを舐めるように見回す

謎の旅人『ジャンヌだね?』
ジャンヌ『…貴女は誰ですか?…』
謎の旅人『アタイかい? 』

その女は、そう言いながら 自らの右腕の袖を捲り、サイラム等に見せつける

謎の旅人『名乗らずとも これで分かるかい?…サイラム… いや、理事長…そして… せんせ 』
サイラム『…ぐっ!、…相変わらず、察しの良い奴等だ!…』
ファング『…ア、アカデミーのエンブレム?』

ファングはそう言うと、険しい顔立ちで剣を抜こうとする

『ちょっと待ちな! 
じゃなかった  ちょっと待ってください先生!って言ってるじゃないかい…フフフ   アタイは、 ただ アカデミーでアンタ達に学び損ねたものが有るから、それについて、教えを乞いに来た  だけ…課外授業よ!課外授業…ただ、それだけ』

ファング『な、ならば!』
さらに剣を抜こうとするファング… 

謎の旅人『だから~せんせ!…アタイは武芸を学びに来た訳じゃないの わかる?…』
『科学専攻課のアンタじゃ、アタイにとって授業は愚か、 教育の一環にすら、ならないから…フフフ』

『理事長なら もうわかってるわよね?…アンタによって、管理 保管されている禁断の書物!…グリモアの詩篇!
アタイは、その教典を借りに来た!って言うのなら どう?…納得頂ける?…』
『貸して頂けるだけで 結構ょ~ アタイには、も~のスゴ~い!家庭教師という導師様がついているから フフフ』

『アンタ達も、急がしいんだろ?…ビスマルクだっけ?…』

その女は頭上を指差し さらに続ける
『アンタ等が先か、アタイ等が先か!…偉大なる導師様は、不要な星を消し、天体図面を書き換える 天体ショーは始まっている!』
『なら、アンタ達!  直ぐにでもそこに急がなきゃ  …だよね?…フフフ』

ファング『き、貴様!…足留めをしているのか?…焚き付けているのか?』

謎の旅人『詩篇を渡せば、先を急げる!…簡単な話よね?…』

サイラム『…残念じゃが…詩篇は以前、ビスマルクの母サラに預けた…そこからのことはワシは知らんのじゃ…御主には、悪いが、ワシも詩篇を探して居る!今、一番、詩篇に近い人間 それ即ち、ビスマルクではなかろうか?…』
『それ故、ワシ等は、ビスマルクのもとへ急いでおる、御言葉を返すようじゃが…先を急ぎたいのも事実!…詩篇がここにないのも事実!…御主も先を急がねばのぅ!ワシ等が先か?…御主等が先か!…』 

謎の旅人『…チッ!…この屈辱! 詩篇を手に入れた後に必ず報わせる!…』

そう言い放つとその場で即座に姿を消した

サイラム『…』
ファング『…サイラム殿?…』
ジャンヌ『…今の話、本当ですか?…』
サイラム『…時間稼ぎのブラフじゃ…』
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双

四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。 「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。 教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。 友達もなく、未来への希望もない。 そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。 突如として芽生えた“成長システム”。 努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。 筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。 昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。 「なんであいつが……?」 「昨日まで笑いものだったはずだろ!」 周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。 陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。 だが、これはただのサクセスストーリーではない。 嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。 陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。 「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」 かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。 最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。 物語は、まだ始まったばかりだ。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

処理中です...