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第5証【創世記】
【創世記】ep.15『目覚めの悪い夢』
しおりを挟む第5証【創世記】ep.15『目覚めの悪い夢』
メメントモリ(ぐっ、ち…ちくしょう!…意志は有るのに、身体が…動かん!!…)
メア[パンドラ](無駄な事は考えないほうが良いわ…フフフ)
(第4の子…そう、私の息子、逢えば貴方は、驚愕するわ…)
(あっ!…そうそう…ここ…っていうか、貴方が存在している、この事象 世界は私の箱庭…)
(気が遠くなる程、広大な宇宙)
(そう、貴方達は、私の胎内にいるミクロ粒子にすぎない…フフフ)
天生『どうした?…メメントモリ、顔色が、優れんぞ…』
メア『で、今日は?…』
海原『メア…ごめんね…エイプリルに逢いに来た!!…』
メア『うん、わかったわ…二人が来た意味にエイプリル以外の理由なんか、無いもんね…ふん!…つまんないな~』
『ちょっと、待ってね…』
『こっち…こっち…』
部屋の片隅の「医務室」と書かれた扉を開け、メアは足早に奥へと駆けて行った
メアの後を追う三人が、扉の向こうに足を踏み入れ様とした、その時…
メア『ちょっ、ちょっと!…ちょっと!!!』
海原が問いかける
『ど、どうしたの?!…』
メア『え、エイプリルが…!!』
天生『エイプリルが、どうした?!!!』
メア『居ないの!!!…』
『生命維持装置のプラグが外され…12個のロックが全て解錠されているの!!…』
天生『な、なんだと?!』
三人は、部屋の奥へと走りだし メアのもとへ駆け付ける
海原『ちょ、ちょっと待って…こっちのプラグからエイプリルへと送られていた養液の残量…まだかなり残ってる!!…』
『それに、水槽の培養液が、床を濡らしてから、間もない!!…』
『まだ、近くにいるはずよ!!追って!…』
メアが、また
メメントモリの方を向き、先程よりも邪気を纏ったほくそ笑みを浮かべる…
メメントモリ(……ぐっ、な、何も…出来ねぇ!!…)
『あ~ぁ、うるさいなぁ君達は…』
『僕はね、今…大事な人と、大事な話をしているんだ!!…』
海原『エイプリル!!!』
エイプリル『に、しても、実に目覚めの悪い夢…だったよ…』
『君が、僕に見せたのかい?…』
『君たちは、何と戦っているんだ!?一番怖いのは人間だよ 』
『人は人を欺き、領土 財産 時には命まで平気で奪う 欲に実直で欲にまみれて争い
一部の人間のエゴで始めた戦争に 立場の弱い人間を駒同然に動かし ゼロサムゲームを続けている
戦争の勝者が立法を作り、敗者から絞り取った財物で経済を回して行く
ガイアは、君たち人類が争う為に作られた球体の盤面ではない! 』
『宇宙のどこか遥かにあるというエデン、そのエデンから追放され、ガイアへ降り立った堕天の民、その人類ほど野蛮な種族はいないんだ!
だから僕は、人類との決別の道を選んだ ただそれだけのことだ』
海原『エイプリル?…』
『誰と話をしているの?!』
メメントモリ『こ、こいつが、第4の子!?…』
(カ、カイトスに、似ている…)
メア(フフフ…もう、お気付きでしょう?…)
エイプリル『エイプリル?そんな名、僕はもうとっくに忘れたね 』
『僕の名は、カオス』
『パンドラの純血… 原初にして最初の冥王だ』
『僕は、サイラムシステムによって生み出された人類を監視するクリーナー 俗に言う死神と呼ばれる者』
『君が、最も…逢いたがっていた…モノだ!!…』
『さぁ約束の審判の時だ
賭けをしよう、ビスマルク!!』
天生『ビ、ビスマルク?!』
『いったい何を見ているんだエイプリルは?!…』
エイプリル[カオス]『僕は、君ら人類に対し最期の希望を1%、そして絶望を99%
用意しよう
君ら人類が、その最期の希望を掴むことが出来たら
僕は、その残りの絶望と共に、流れ星となって
この宇宙から姿を消そう
そして、すべてを君ら人類に委ねると約束しよう!…』
エイプリルが、そう言うと、部屋の中に声が響き渡る
人…エイプリルが語りかけている ビスマルクの姿は、そこにはない…
だが、その声は、ビスマルクのものであった…
ビスマルク[声]『私達は1人で 生まれた訳じゃない
父も母も、今まで、たくさんの魂…その意志が
今の私を存在させている
そして、この先も 生命、いや…人類は繰り返す
私がたどり着けなくても、この先 幾年、幾星霜をかけ、必ず 誰かが、目的の場所…そう、その1%の希望に辿り着く!
先行く者が後に続く者の道標となり 歴史、時の流れに楔を打ち込んで行く
先代(パイオニア)が築いた道標を私達は決して見失わない!
例え 今、足元が暗くとも 明日を照らせる光であれば良い!
したがって、賭けなど成立しないわ!!』
エイプリル[カオス]『そっか…じゃあ、見せてあげるよ…君達が汗水垂らして造り上げたその歴史の末路をさ!!…
それを見ても、まだ戯れ言を止めない!…と言うのであれば、情け容赦なく、僕は君達の敵となる!!良いね!!…
では、一時休戦だ…逢える時を楽しみにしているよ…戦女神…』
1st season ~完~
2nd seasonへ続く
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