星の記憶

鳳聖院 雀羅

文字の大きさ
98 / 98
第5証【創世記】

【創世記】ep.15『目覚めの悪い夢』

しおりを挟む

第5証【創世記】ep.15『目覚めの悪い夢』

メメントモリ(ぐっ、ち…ちくしょう!…意志は有るのに、身体が…動かん!!…)

メア[パンドラ](無駄な事は考えないほうが良いわ…フフフ)
(第4の子…そう、私の息子、逢えば貴方は、驚愕するわ…)
(あっ!…そうそう…ここ…っていうか、貴方が存在している、この事象 世界は私の箱庭…)
(気が遠くなる程、広大な宇宙)
(そう、貴方達は、私の胎内にいるミクロ粒子にすぎない…フフフ)

天生『どうした?…メメントモリ、顔色が、優れんぞ…』

メア『で、今日は?…』

海原『メア…ごめんね…エイプリルに逢いに来た!!…』

メア『うん、わかったわ…二人が来た意味にエイプリル以外の理由なんか、無いもんね…ふん!…つまんないな~』
『ちょっと、待ってね…』
『こっち…こっち…』

部屋の片隅の「医務室」と書かれた扉を開け、メアは足早に奥へと駆けて行った

メアの後を追う三人が、扉の向こうに足を踏み入れ様とした、その時…

メア『ちょっ、ちょっと!…ちょっと!!!』

海原が問いかける
『ど、どうしたの?!…』

メア『え、エイプリルが…!!』

天生『エイプリルが、どうした?!!!』

メア『居ないの!!!…』
『生命維持装置のプラグが外され…12個のロックが全て解錠されているの!!…』

天生『な、なんだと?!』

三人は、部屋の奥へと走りだし メアのもとへ駆け付ける

海原『ちょ、ちょっと待って…こっちのプラグからエイプリルへと送られていた養液の残量…まだかなり残ってる!!…』
『それに、水槽の培養液が、床を濡らしてから、間もない!!…』
『まだ、近くにいるはずよ!!追って!…』

メアが、また
メメントモリの方を向き、先程よりも邪気を纏ったほくそ笑みを浮かべる…

メメントモリ(……ぐっ、な、何も…出来ねぇ!!…)

『あ~ぁ、うるさいなぁ君達は…』
『僕はね、今…大事な人と、大事な話をしているんだ!!…』


海原『エイプリル!!!』

エイプリル『に、しても、実に目覚めの悪い夢…だったよ…』
『君が、僕に見せたのかい?…』
『君たちは、何と戦っているんだ!?一番怖いのは人間だよ 』
『人は人を欺き、領土 財産 時には命まで平気で奪う 欲に実直で欲にまみれて争い 
一部の人間のエゴで始めた戦争に 立場の弱い人間を駒同然に動かし ゼロサムゲームを続けている 
戦争の勝者が立法を作り、敗者から絞り取った財物で経済を回して行く 
ガイアは、君たち人類が争う為に作られた球体の盤面ではない! 』
『宇宙のどこか遥かにあるというエデン、そのエデンから追放され、ガイアへ降り立った堕天の民、その人類ほど野蛮な種族はいないんだ! 
だから僕は、人類との決別の道を選んだ ただそれだけのことだ』

海原『エイプリル?…』 
『誰と話をしているの?!』

メメントモリ『こ、こいつが、第4の子!?…』
(カ、カイトスに、似ている…)

メア(フフフ…もう、お気付きでしょう?…)

エイプリル『エイプリル?そんな名、僕はもうとっくに忘れたね 』
『僕の名は、カオス』 
『パンドラの純血… 原初にして最初の冥王だ』
『僕は、サイラムシステムによって生み出された人類を監視するクリーナー 俗に言う死神と呼ばれる者』
『君が、最も…逢いたがっていた…モノだ!!…』

『さぁ約束の審判の時だ 
賭けをしよう、ビスマルク!!』

天生『ビ、ビスマルク?!』
『いったい何を見ているんだエイプリルは?!…』

エイプリル[カオス]『僕は、君ら人類に対し最期の希望を1%、そして絶望を99%
用意しよう
君ら人類が、その最期の希望を掴むことが出来たら
僕は、その残りの絶望と共に、流れ星となって
この宇宙から姿を消そう
そして、すべてを君ら人類に委ねると約束しよう!…』

エイプリルが、そう言うと、部屋の中に声が響き渡る
人…エイプリルが語りかけている ビスマルクの姿は、そこにはない…
だが、その声は、ビスマルクのものであった…

ビスマルク[声]『私達は1人で 生まれた訳じゃない
父も母も、今まで、たくさんの魂…その意志が
今の私を存在させている 
そして、この先も 生命、いや…人類は繰り返す
私がたどり着けなくても、この先 幾年、幾星霜をかけ、必ず 誰かが、目的の場所…そう、その1%の希望に辿り着く! 
先行く者が後に続く者の道標となり 歴史、時の流れに楔を打ち込んで行く
先代(パイオニア)が築いた道標を私達は決して見失わない!
例え 今、足元が暗くとも 明日を照らせる光であれば良い!
したがって、賭けなど成立しないわ!!』

エイプリル[カオス]『そっか…じゃあ、見せてあげるよ…君達が汗水垂らして造り上げたその歴史の末路をさ!!…
それを見ても、まだ戯れ言を止めない!…と言うのであれば、情け容赦なく、僕は君達の敵となる!!良いね!!…
では、一時休戦だ…逢える時を楽しみにしているよ…戦女神…』
    
                                 1st season ~完~ 
                                        2nd seasonへ続く
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双

四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。 「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。 教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。 友達もなく、未来への希望もない。 そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。 突如として芽生えた“成長システム”。 努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。 筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。 昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。 「なんであいつが……?」 「昨日まで笑いものだったはずだろ!」 周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。 陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。 だが、これはただのサクセスストーリーではない。 嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。 陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。 「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」 かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。 最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。 物語は、まだ始まったばかりだ。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

処理中です...