星の記憶

第３証【イブの断片】

【イブの断片編】ep.16『建国宣言』

アカデミーに最初に着いたのは
ゲイボルグ率いるヴァルキュラス達であった

【アカデミー礼拝堂】にて

ゲイボルグ『もう…既に御存知の方も居られるかと思いますが…愚かにも サラ様の御前で剣を抜き、そのお連れの者が サラ様の御息女であられるビスマルク様に対しても剣を降り下ろす と言う暴挙に出られた…』
『その者の名は、皆も御存知の通り
サイラム博士 ファング教官 ビスマルク様の義妹であられるジャンヌである！』

民『サイラム博士って言ったら…アカデミーの権威と言われる方じゃ？…』
民2『ファング様？…サラ様の旦那様でビスマルク様の御父上であられる、何故？…』
ゲイボルグ『お静かに！…皆の御乱心 御察し致します！…ですが！これが現状なのです！』
『サイラム博士、ファング教官については、アカデミー警邏隊の者が両者の身柄を拘束し判事に引き渡す手筈となっているでしょう  ジャンヌについてはビスマルク様が今、対応に追われていると言う状況です！…』
『ですが、御安心を！ 私達を導く最初の女神イブ それがサラ様である！よって、私達はイブから使命を与えられた一握りの欠片【断片】である！
これを光栄とせず、何を光栄とするか？！』

奥から幼子を抱いた騎士(水)が祭壇の前に
その幼子を寝かせる

群衆(民)『…？ん？…なんじゃ？なんじゃ？』

多くの群衆がざわめき始める

ゲイボルグ『…あぁ、お静かに、お静かに…先日、我々の目の前で、サラ様は奇跡を起こされた！』
その幼子を指差し
『ビスマルク様のもとに１人の使徒を御預けになられた』
頭上を指差し
『紅き星の誕生と共に、地上に降臨されたイブの断片である！』
『私はこの子を【星の子】と呼び、２つ目の月 フェブラリーと名付けよう！…』

『選ばれしアカデミーの民よ！、私は今、サラ様の御意志に従い！ここに集いし我が教団が一丸となって！ ここに一国を築き上げ！…あなた達 民を脅かす【敵】を全て退けることを約束し、この戦いにおける勝利を持って、あなた達 に悠久の平和を与えることをここに宣言する！』
大群衆『オォォ！！！！！』

ゲイボルグ『当面の間、私がこの国を預かるが、あくまでこの国の長に相応しき人物はサラ様の御息女であられるビスマルク様しかおらぬ！』
『故に、ビスマルク様をこの国の初代女王陛下とし、管理運営をこの私と騎士団が担当する！』
『右から火星のマズ！、そして水星のキュリ、次に木星のジュラ、そして五星騎士ヴァルキュラス騎士団長 金星のレオビナス！…』
『次に、土星…と続けたい所だが…訳があって 今はまだリングの中で深い眠りについている 故に 今回は紹介を省く事とする！』

『以上だが…異論がある者は、今、この場で前へ出よ！』
『褒美を与えよう！…この国の出国を許可する！…がしかし…』
『この国を1歩出たその先、道がないことを肝に銘じよ！』
『…また、この国の者達の前に【敵】として表れる勇猛な者にも…褒美を与えよう！…それは【死】だ！』