みるく日記2022

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祖父母の介助日記~土地 家屋 家財の売却、そして転居

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明けましておめでとうございます!

~みるく日記2021~の続きです。

(T_T)めちゃくちゃ疲れました。
昨年11月末から12月31日までの間に
要るものと要らないものの整理、祖父母の引っ越し、持って行けない家財の処分、土地家屋を売却する不動産業者の決定までを、
たったひとりでやらなくてはならなかったからです。
祖父母の引っ越し先は、私の弟の家。それを強く希望したのは祖父です。
短期間とはいえ祖父母と共に暮らしてみて、私もベストな選択だと思いました。
なにしろ認知症が進んでしまった祖母は、いつも誰かがそばについていないと危ないのです。
そんな祖母の面倒を見ながら、祖父は食事の仕度や洗濯や買い物など、日常生活に必要な仕事をしなくてはなりませんでした。
そんな祖父もまた、物忘れが激しくなっていました。

ただ、『いまの時代は便利でありがたい』ということも、体験的に知ることができました。
引っ越し業者や不動産業者などとの連絡を、スマホひとつでおこなえたからです。

引っ越しは4社の相見積もりをしました。
運んでほしい家財など、同じ話を4回しなきゃならないのが手間でしたけど、
一番高い料金の業者と安い料金の業者とでは、なんと9万円も違いました。
仕事が丁寧で安い会社に決めました。

不動産業者も4社の相見積もりです。
売りたいものが土地家屋なので、金額が大きいです。
4社から提示された金額を比べると、
一番高い金額を示した会社と安い金額を示した会社では、
400万円も違いました。
こちらについては、一番高い金額を示した会社は選びませんでした。
話し合いの過程から、最も信頼できると感じた会社に決めました。

一番苦労したのが家財の処分でした。
弟の家に用意された祖父母の部屋は8畳の和室一部屋です。
ベッド2つとタンスひとつ置くのが精一杯なのです。
でも祖父母の家には洋ダンス、和ダンス、茶ダンス、食器戸棚、机、本棚などなど。様々な家具があり、衣類や食器や本などが大量にありました。
祖父も祖母も
「大切にしてきたものばかりなので捨てられない」
と嘆くし怒るし。
そこでこれら家財についても、買い取ってくれる業者をさがしました。
そして、本は本の買い取り業者へ。
宝飾品やバッグや着物類は その買い取り業者へ。
家具類はリサイクルショップへ。

ここで勉強になったことは、
陶器や漆器などの伝統工芸品は、その製品が入っていた『箱』がないと価値が下がる。もしくは無価値になってしまうということです。
祖母は様々な工芸品が好きで買い求めては、箱から出して茶ダンスに陳列していました。そして箱は……捨ててしまったのか、無くなっていました。
あと、たとえ名品であろうとも『○○誕生記念』などの裏書きがある記念品も無価値。

さらに残念だったのは大量の洋服。
祖父が昔 着ていたブランドものの背広がたくさんあったのですが、タダでも引き取ってもらえませんでした。
上質な生地で仕立ても素晴らしく、新品同様の状態だったのですが、
昔の日本人の体型は胴長で短足。デザインも古くさい。
買い手がいないそうです。

……。
役目を終えて、12月31日、わが家へ帰り着きました。
玄関の扉を開けるなり、3匹の猫たちが抱きついてきました。
「ただいま! 会いたかったよ」
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