127柱目の人柱

ど三一

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屋敷編

白化粧 ☆性描写有

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ナジュの部屋の付近は、主様のお渡があると通達された事で、人払いがされていた。現在一番近くに居るのがナジュの側近である股右衛門、その次が二部屋分離れた場所に居る使用人達だ。お渡とは夜のお勤めであり、共寝をする際には部屋の外で主様の侍従、専属の使用人が控える事になっている。従って、今現在ナジュの部屋で行われている不埒な戯れを諌める者は居ない。

「はっ………はっ…はあッ…」

部屋の中は静かだった。重なった2人が居る場所で小さな水音が繰り返され、荒い呼吸が空気を乱す。ナジュの陰茎は股右衛門によって欲の発散を促され、それに抗うように歯を食いしばるが、硬い結び目が何かの拍子で簡単に解けてしまうように、喉から喘ぎ声が漏れてしまう。ナジュの中には快楽に対する受容と嫌悪が同時に存在していた。下半身の異名を取った股右衛門の手管は伊達じゃない。ナジュの身体を這い回る熱い掌が、繊細に時に乱暴に素肌を欲望の色に塗り替える。汗ばんだ指先が胸の飾りごと弄び、筋肉の着いた胸をぐいぐいと揉み上げ、暖かな腹を下降し、忙しく上下に擦られている陰茎の先をくるくると弄んだ後、忙しく欲望の発露を製造している陰嚢を絶妙に転がした。ナジュの腹の底に溜まった爆発寸前のマグマがウズウズとして、上に続く開放の道を一気にせり上がる用意をしている。ナジュに施された目元の赤い化粧が、生理的な涙によって桃色に滲む。

「あー…あったけえなお前の身体…抱いたら絶対気持ちいいぜ……。今夜は主様にめちゃくちゃ悦くして貰うんだろうな……明日の朝布団片付ける時に、その有り様見たら興奮しちまって仕事が手に付かなくなるかもしれねぇ…!」
「もっ…駄目だ…!手、止めろっ…ぐっ……んんっ!…ッア゛…ン!」
「ぐふふ…もう少し耐えてくれてもいいぜ?感じてる顔見るのも大好きだからな…」

下半身が本能に支配されようとしている。解放されたくて堪らない。ナジュは熱気を放つ逞しい手の甲を掴み、陰茎への刺激を止めようと試みるが、それは股右衛門に快楽を感じていると正直に告白しているようなものである。

「先っぽぐりぐりされんの好きか?」
「馬鹿っ!誰が…!」
「この紅を引くようの刷毛の、反対側を使って…」

刷毛の持ち手部分、小指よりも細く先端が丸く削られている。その表面は黒い塗料を使用し、引っ掛かりのないツルツルとした感触である。股右衛門は持ち手の先端をナジュの亀頭に開く穴の浅い所でくるくると回転させた。

「あっ……あ、ああ……っ!?」
「やっぱりな!俺ぐらいになると、ちょこっと触っただけで何処が好いのか手に取るようにわかっちまうのよ!ナジュは他の男より素質があるぞ!主様に躾けられたのか、生前からか知らねえが、気持ちいいと感じる場所が多い。面は別嬪、身体も助平とか俺の好みのど真ん中だぞ!?ああ~俺が囲ってやりてえよ、畜生!」

股右衛門は主様より先にナジュに出会えなかったのを悔しがり、せめて痴態をこの目に焼き付けてやると言わんばかりに、愛撫をより過激にしていく。赤く腫脹する陰茎を根本から先に向かって絞るように手を滑らせ、先走りで滑りやすくなった持ち手を穴の中で上下した。

「ぐっ、う゛っう゛ん…!……ン…はああッ!」

ナジュは股右衛門の思惑通り白濁を飛び散らせて、その目に痴態を披露した。達してすぐに持ち手を抜いて、ナジュの陰茎を解放すると、溜まっていた白い欲望はナジュの正面に向かって行って、鏡台にパタパタと散った。項垂れて息を整えていると、股右衛門が顎を掴んで顔を上げさせた。

「ほら…美人には白がよく似合う」

鏡面には付着した白濁が雨垂れの線を作り、快楽に染まったナジュの裸体を白く飾っていた。
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