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川の流れに映った自分に吠える
そして、咥えた肉塊を失う。
✖️✖️✖️
疑心暗鬼は人を異常行動に走らせる。
〈あの人、行動が最近アヤしい〉
〈ゼッタイにオカしい…〉
こう思い始めたら、全ての行動が
怪しくて頭が変になりそうだった。
スマホを盗み見る。
案の定、知らない女と写ってる。
「やっぱりね…」
疑心は確信へとかわり、暗鬼は
表の明るいところへと出て来る。
◾️◾️◾️
そして、決戦の時が訪れる。
「ちょっと、スマホ見せてよ」
彼は彼女の唐突な言いっぷりに戸惑う。
「なによ?見せられないの」
「いや、どうしたの、いきなり?」
「見せられるの?どうなの⁈」
イキリたつ声が既に喧嘩腰である。
「見せられるよ、どうぞ…
なんなの?変だよ…顔が怖いよ」
様子がおかしいことを素直に
心配する彼のことなどお構いなく
差し出されたスマホを引ったくる。
「写真みるよ」
短く言って、タップしてスワイプ。
流れていく写真を目で追っていく。
そして、止まった。
「これ、誰?」
まるで、あのドラマのように恭しく、
あるいは警察手帳をみせる刑事が
犯人を追い詰めるシーンの如く、
スマホの画面を彼に突きつける。
「え?」
それを見て顔色が変わり呆気に取られる。
「誰なのよッ!」
もう言い逃れはできないだろうと
バシっと啖呵を切る彼女。
5秒間の沈黙。
「…きみ、、、だよね」
彼からの絞り出す声。
3秒間の沈黙。
ゆっくりと画面を確認する彼女。
「わたし?」
そこにはフォトショで激しく
加工された別人が写っていた。
「遊びでやったの保存してたの、
もしかして、忘れてたとか…?」
ハッと脳裏にその時の楽しかった
2人でバカ笑いしたシーンが蘇る。
「てかさ、この流れって
僕のスマホを覗き見したんだよね」
「…」
答えない彼女。
「信用してないんだね…サヨナラ」
◾️◾️◾️
写った自分に吠えて、
咥えた(イミシン)肉塊を失う…
犬も鳴かずば打たれまい。
そして、咥えた肉塊を失う。
✖️✖️✖️
疑心暗鬼は人を異常行動に走らせる。
〈あの人、行動が最近アヤしい〉
〈ゼッタイにオカしい…〉
こう思い始めたら、全ての行動が
怪しくて頭が変になりそうだった。
スマホを盗み見る。
案の定、知らない女と写ってる。
「やっぱりね…」
疑心は確信へとかわり、暗鬼は
表の明るいところへと出て来る。
◾️◾️◾️
そして、決戦の時が訪れる。
「ちょっと、スマホ見せてよ」
彼は彼女の唐突な言いっぷりに戸惑う。
「なによ?見せられないの」
「いや、どうしたの、いきなり?」
「見せられるの?どうなの⁈」
イキリたつ声が既に喧嘩腰である。
「見せられるよ、どうぞ…
なんなの?変だよ…顔が怖いよ」
様子がおかしいことを素直に
心配する彼のことなどお構いなく
差し出されたスマホを引ったくる。
「写真みるよ」
短く言って、タップしてスワイプ。
流れていく写真を目で追っていく。
そして、止まった。
「これ、誰?」
まるで、あのドラマのように恭しく、
あるいは警察手帳をみせる刑事が
犯人を追い詰めるシーンの如く、
スマホの画面を彼に突きつける。
「え?」
それを見て顔色が変わり呆気に取られる。
「誰なのよッ!」
もう言い逃れはできないだろうと
バシっと啖呵を切る彼女。
5秒間の沈黙。
「…きみ、、、だよね」
彼からの絞り出す声。
3秒間の沈黙。
ゆっくりと画面を確認する彼女。
「わたし?」
そこにはフォトショで激しく
加工された別人が写っていた。
「遊びでやったの保存してたの、
もしかして、忘れてたとか…?」
ハッと脳裏にその時の楽しかった
2人でバカ笑いしたシーンが蘇る。
「てかさ、この流れって
僕のスマホを覗き見したんだよね」
「…」
答えない彼女。
「信用してないんだね…サヨナラ」
◾️◾️◾️
写った自分に吠えて、
咥えた(イミシン)肉塊を失う…
犬も鳴かずば打たれまい。
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