神に気に入られて異世界転生~ついでに神殺ししてチートです~

あざらし

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75話 飛空船起動!

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二人が朝食を作りに行っている間にキメラの事を考えてみる

結論から述べると〝疑惑はあるが確証は無い〟って所だな

そして疑惑の国は勿論、ダグレスト王国である



10歳の時にスタンピードが起き、異世界人の不法入国に加え、今回の帝国で起きたスタンビードと、全て西からの侵攻だ

帝国内で暗躍している者がいるならば、東からのゴーレムは陽動とも取れる

だが、別の第三者と言う可能性も捨てきれないので何とも言えないな

とりあえず、ダグレストには要注意って所が落としどころかな?



後はあのキメラだが、偶然の産物なのか?確立しているのか?成功なのか?失敗なのか?憶測の域を出ないが、あれが大量に出てくると、戦闘できる者が限られてしまうのは厳しいな

帰ったら色々と対策を立てる事にしよう



かなり深く考え込んでいたのだろうか?考えを纏めて視線を上げると、一人のメイドが立っていた

時計を見ると30分ほど経過していたので、かなり思案していたっぽいな

メイドに視線を向けると、メイドは一礼して



「ウォルド様に許可を頂きました。食事の用意が出来ましたので、ご案内いたします」



と告げ、食堂に案内されると皇族の皆様も一緒であった

何事!?と警戒するが、飛空船について話がしたく、怪我をしている俺に配慮して、朝食を取りながら話をすると言われた

話と言っても、特に今直ぐに何か必要でもないので



「遺跡の映像だけ用意して貰えますか?」



と伝えて、以降は確認してからと伝えた





朝食後、2時間程休憩してから、飛空船の研究所へ向かう

護衛はいつもの指揮官達と朝食を呼びに来たメイドが御用申しつけとして付いてきており、計6人になっている



「お怪我の方は、大丈夫でしょうか?」



メイドさんが傷の具合を聞いて来たので



「回復魔法も効き始めたし、問題は無いかな」



と、答えておく

しかし、実際はまだ毒の効果が結構残っている

だが、弱まってはいるので、2~3日中には完全に回復できるだろう

パーティーメンバーである3人があまり心配してない事から、護衛達も大丈夫そうだと思ってくれてる様だ

そして、他愛ない話をしながら研究所へ到着する



研究所の職員は、全員が魔道具ギルドと宮廷魔術師で構成されていた

実際は魔道具ギルド預かりで臨時研究所が正解みたいだが

自己紹介を軽くし合い、飛空船へと案内される



「こちらが、遺跡より発見された飛空船です」



飛空船はとても立派であったが、これを飛ばそうと思ったらどれだけ魔力いるんだ?って位大きかった

映像で見たのより遥かにデカいのだ

とはいえ、見惚れながらも構造分析するのは忘れない



構造分析した結果、動力は魔力で間違いないけど、変換術式が組み込まれていた

変換される属性は雷、風、火、水の4属性

どれだけ魔力をバカ食いするのか・・・・考えるのもバカらしい



飛空船内部を見て、火と水の魔力変換に納得はした

厨房やトイレ完備で客船仕様なのだ

まぁ、この程度の魔力ならそんなに消費はしないだろうと思われる



次に艦橋を案内され、最後に機関部へ

艦橋もそこまで魔力を必要とするものが無い

そうなると、やはり機関部が問題か?

機関部を調べると・・・うん・・確かにこれは問題だな

何が問題か?それは、起動時の魔力消費量である



この飛空船だが、起動時に考えられない程の魔力が必要で、起動させてしまえば魔力消費量は微々たる量なのだが、再起動させる時には、また莫大な魔力が必要であった

あれだ!ずっとアイドリング状態にしとかないといけないわけだ



「(これを設計した奴は、絶対バカだろ!?いや、飛空船を設計出来るのだから〝バカと天才は紙一重〟になるのか?)」



もしくは、元から欠陥機か試作機の可能性もあるのか

そこでふと、動力源である魔石に視線を移す



魔石とは魔物から取れ、魔道具などに使われる

極稀に地中から巨大な魔石が発掘されることもある

魔石は加工しないと使えない

巨大な魔石の場合は、国が保管するか細分化されて魔道具に使われる

そして、飛空船に備え付けられている動力源の魔石は、大きさを損なわないように加工されていた



もしや?と思い、鑑定して分析し、全智神核を起動させる

答えは思った通りで、効率化が施された魔石であった

とは言え、魔石の魔力は空からで、同じものを用意するしか無いかと考える

しかし、それだとコストが掛かり過ぎる

となると、魔石の魔力を満たす方法がある筈だ

恐らくだが、効率運用と効率供給が出来る術式がある筈



だが、いくら鑑定と分析しても見付からないので訳が分からん・・・

研究所について色々と見て、考えて、もうすぐ昼である

糸口が見つからないので、一度休憩にする



研究所の部屋の一室で、軽食と紅茶を飲みながら思案を重ねる

珍しく「う~ん・・」と唸ってるのを見た3人は、早々に諦めている

いや、まぁ・・ぶっちゃけた話、全智神核使って改造しまくれば直ぐにでも動かせるんだが、それだと負けたみたいなので、こうして頭を捻っているのだが・・・

HAHAHA!わっかりませ~ん!



はい、ごめんなさい

真面目に考えます



・・・とはいえなぁ、本来あるべき物が無いんだよなぁ、あの船・・・

本来あるべき物・・起動スイッチである!

どんな物にも〝起動と停止はセット〟で有る筈なんだ

けど、それが無いから余計にわからない

分析した結果には、起動と停止の術式はあるのだが、それを行う為のボタンとかスイッチが無い状況なのだ

どこか見落としている?

いや、もう作った方が早くね?




・・・・・更に1時間考え込んだが、結果は芳しくない

後は・・・考えたくはないが、帝国側が情報を隠蔽されているとしか

しかし、「(皇帝の勅命で隠蔽をするのか?)」と言われると、疑問が残る



もう一度、艦橋と機関部を見に行く

そこでふと、疑問が浮かぶ



〝魔力補給が必要なら、どうやって、どの程度するのか?〟



魔石に直接叩き込むのは危険である

魔力量を間違えば簡単に割れてしまうからだ

ただ、飛空船の魔石なら割れる事はまずないだろう

その理由は、魔石の大きさが器の大きさになるからだ

だけど、魔石内で循環は不可能

魔石の魔力は有限なので、絶対に補給作業が必要になる



〝では、その場所はどこから?〟



当然、外部からである

しかし、補給出来るようなものは一切取り付けられていない

とすれば、自動補給である線が濃厚なのだが、現在それを行っている形跡はない

魔力は空気中に漂っているので自動補給は容易なはずだ

だとすれば・・・・もしかして、問題点は・・・



再度、鑑定と分析をすると一つの見落としに気が付いた

補給部分の術式が全く起動してない

いや、正確には〝起動はしているが機能していない〟が正解だな



術式の一部が意図的に手を加えられている

破壊されたのか?安全装置なのか?単に封印されているだけなのか?

良く観察すると、破壊された感じではなさそうだ

丁寧に封印術式が組み込まれている

恐らく自動で起動しないようにしていたっぽいな



ん~?・・げっ!この封印ってもしかして・・・

封印にある物を見付け、解くか?そのままにするか?迷ってしまった

封印に施された紋様に【ゼロの刻印】がなされていたのである



「(これ、解いても良いのか?いや・・・封印だし、マズいよな・・・いやしかし!・・でもなぁ・・・マジでどうしよう?)」



表情が変わりまくり、それに気付いた全員が「どうかしたのか?」と聞いてきた

俺は100面相していたらしく、何か悩んでいる様だと見抜かれた

さて、どう答えようか迷ってしまう



封印自体は話しても問題無い

そう!問題は紋様の事なのだよ!

普通じゃ解けないし、解かなきゃ動かないし

そう言えば・・・この紋様はゼロに教えて貰った奴だよな?

確か、何か言ってたんだが・・・何だっけ?

え~と・・あ~・・・・・ダメだ、思い出せない!



百面相のオンパレードが珍しく面白いのか、3人が笑いを堪えているのをジト目で睨みつつ、全智さんに聞いてみよう!

先生!出番ですぜ!と、心の中でサムズアップする



『先生ではありません。過去の記録を参照したところ〝教えた紋様についてはマスターの判断に任せる〟との記録がありました』



ツッコミと回答をありがとうございます!

全智さんはまだ何か言いたそうだったが引っ込んだ

さて、こちらの判断で良いならサクッと解除しちゃいましょうか

おっと!その前に色々と許可を取らないと



「こちらの板って外しても良いですか?」



「そちらは外して頂いても構いませんが、許可が必要な箇所もありますので、聞いて頂ければ」



「わかりました。それと、もう起動させてしまって構いませんか?」



「起動方法がわかったのですか!?一体どうやって・・・・・」



「詳しくは言えませんが、俺は鑑定持ちなので」



「なるほど。レベルが高い鑑定をお持ちなのですな。職員にも鑑定レベル5の者がいますが何もわからなかったので」



「それだけ、古代文明は優れていたのでしょうね」



そう言って誤魔化し、作業に入る

鑑定レベル5で見えないのは当たり前だ

鑑定だけでは、この封印は見えない

俺は鑑定と神眼の両方を使って見ていたのだから



飛空船の動力部から少し離れた所の板を外し、術式に手を添えて解除をしていく

結構複雑ではあるが、全智を併用して解除していき、5分程で終わらせる

これで問題ないはずなので、後は魔石に魔力が満ちるのを待つだけだ



時間はかかるかな?と思ったが15分程で飛空船は起動した

やべぇ・・・この魔石、超高性能じゃん!

大気中から魔力を吸収するのだが、吸収した魔力が効率よく変換されていて、魔力消費量が想定より少なかった

変換率は約95%で変換使用量が150%

吸収量よりも変換量が多いので自然と貯蔵されているし、一定量迄貯蔵されると吸収し無くなる機能付きで、暴走の心配もない




・・・・・・これ、完全にオーバーテクノロジーでロストシップだろ




俺が簡単に起動させてしまったので、職員全員が



「どうやって起動されたのか!?」



と、詰め寄って聞いてくるので



「古代魔術の封印を解いただけですよ」



とだけ説明しておいた



しかし、これでは納得してもらえなかったので、もう少し、詳しく、一部を誤魔化しながら、説明していく



「幼少期に教えて貰った魔術に偶々たまたま似ていたので、試しに行使したら上手く解除できたんですよ」



真実を言えないので、かなり誤魔化してはいるが嘘は言っていない

起動に成功した事は直ぐに皇帝へ届けられ、皇帝直々に見に来た後



「数か月以内に、残る飛空船も帝都に運ぶので、起動させて欲しい」



と皇帝に言われたが、俺は長期滞在をするつもりはないので



「届いたら冒険者ギルド経由で依頼して下さい」



と言っておいた

だが!そこは帝国皇帝

実力主義の国であり、あの手この手で引き留めようとしてくるが・・・・全て断ってやったわ!

そう!帝国は実力主義なのだ!俺に実力で敵う者など、今の帝国には居ないのだ!

そうして、俺達は憂いなく帰国・・・出来なかった



出来なかった理由は二つ

一つは帝国からの褒賞について

これに関しては、他国でも爵位を持っていることが仇となり、相当面倒な事になり、徹底的に揉めた・・・皇族派と貴族派がな



「決まるまでは滞在して欲しいのです!お願いします!」



と文官の人に泣きつかれてしまう程で、仕方なく滞在はした・・・期限付きで

期限は5日

そこまでに決めるか会議に参加させろと言った

帝国側の回答は



「期限については了承するが、3日間は帝国側だけで会議させてくれ」



と言われて了承

3日間は観光しつながら大人しく待ちました



・・・・・・・・・・ごめんなさい嘘です



リアとナユに手を出してきた裏組織一つを潰しました・・・観光初日に

3時間で徹底的に潰したので、帝国の裏組織連中は



〝クロノアス卿の親しい者達には不可侵〟



と言う暗黙のルールが出来たようだ

そして、残り2日は普通に観光しました



4日目の朝

結局決まらず、会議へ参加し色々と聞くが・・・いくつか却下したわ!



「帝国爵位は伯爵を授与で!」



とか言ってたが、別に要らない

そもそも、他国での爵位も現在は同盟国のみとなっている

爵位授与をするなら、同盟参加後に各国と話しあって決めるのが筋

と言う訳で爵位は保留

仮に受けたとしても「国に利用される気は無い」と告げておく



金銭などに関しては特に意見は出さなかった

後は屋敷をという話も出たが、それは断った

代わりに「同盟が成った際には、大使館を作って欲しい」と頼む

馴染みがない言葉なので説明をすると納得してもらえた



「謁見とかも面倒なので無しの方向で」



これは流石に却下されたが、皇帝の一言で状況が変わる



「一つ頼みを聞いてもらえるなら、時間的な理由として無しに出来るが」



と言うので、一応聞いてみる



これが二つ目の理由

ランシェスまで皇帝を護衛する事だ

はっきり言おう・・・冒険者ギルド通せや!

だがそこは皇帝で、上手い事やられた感じだ

結果的に言うと引き受けたのだが、ただでは負けんよ!



「翌日に出発しますので、それまでに用意できるなら引き受けましょう」



と条件を付けてやった

現在、帝城では慌ただしく出立の準備が進められている

ランシェスには皇帝と息子二人に正妃と末娘に文官3名が向かう

そこそこ大所帯なので、ハクには先に帰ってもらい、リュミナとバフラムにも先に帰路へついてもらった

もう色々と面倒になって来たので、帰りはゲートで帰る事にしたのだ

なので皇帝には「着替えと金銭だけを準備して下さい」と言っておいた



5日目昼

帝城にて馬車が2台とランシェス行きの人達が並んでいる

色々と精神的に疲れているので、王城に直で転移してやるつもりだ

後で文句を言われるんじゃないかって?そんなもんは知らん!

同盟の件に関しては



「会議には参加します」



とだけ告げておく



「(皇族の送迎は責任もってやるんだから、後は何とかしてくれ)」



が本音である

後の事は勝手にやってくれ



てなわけで、ゲートを開いてランシェス王城前に繋ぐ

衛兵に事情を説明し、皇族を城へと案内してもらう

俺?当然、陛下と王妃に呼び出されましたとも

しこたま怒られ、文句を言われ



「クロノアス卿にも同盟会議に出席してもらうからな!」



と言われましたとも

ぶっちした前科もあるので軟禁されかけたし



「今回は、流石に出ますよ・・・」



と言ったのだが、信じて貰えず



「誓約魔法でも使いましょうか?」



そう提案して、ようやく信じて貰えたほどです

信用って大事だよね・・・以後、気を付けよう

そんな感じで、到着から2日後に帝国の同盟参加会議が開かれることになった
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