ネコ科に愛される加護を貰って侯爵令嬢に転生しましたが、獣人も魔物も聖獣もまとめてネコ科らしいです。

ゴルゴンゾーラ三国

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第二部

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 取り出した何かを、「これ、あげるっす」と言って渡してきたので、そのままそれを受け取る。
 アラインさんがくれたのは、一本の鍵だった。結構な大きさで、装飾がすごい。ゲームのアイテムみたいで、一周回って玩具っぽく見える。少なくとも、普段使うような、実用的な鍵からは、ほど遠い。

「レティが、また君と遊びたいって言ってたんで、作ったんす。ギンクの部屋経由にはなるんすけど、自由にダンジョンを出入りできるようになるんで。ギンクの許可をもらって、この間、君たちが出入りした扉をちょっといじったんすよ」

 つまりは合鍵か。
 わたしの中では、自宅の合鍵って、家族とか、それに準ずるくらいの関係性でしか渡さないイメージなんだけど……。でも、普段からトレジャーハンターが出入りする場所で生活している彼にとって、他人が家に入ってくるのはむしろ当たり前な感覚なんだろう。
 男の人から合鍵をもらうのは初めてだけど……絶対に深い意味はないと思うので、ありがたく受け取っておく。
 でも……。

「これ、万が一盗まれたら大変じゃないですか?」

 わたしからしたら、レティちゃんとギンクちゃん、ついでにアラインさんの元へ遊びに行ける鍵でしかないけれど、トレジャーハンターからしたら、盗んででも欲しい鍵に違いない。ダンジョン攻略がきっと楽になることだろう。

「それは大丈夫っす。生体登録して、君しか使うことができないようにするんで」

「……生体登録」

 その言葉に、ちょっとばかり、嫌な予感を覚える。スキル鑑定のときのことや、ショドーとひいさまとテイム契約したときのことが思い出される。
 まさかこれ、また血を垂らす必要があるやつ?

「血、とか……必要なんですか?」

 わたしは恐るおそる聞いてみるが、「血じゃなくて大丈夫っすよ」との言葉をアラインさんからもらった。

「ダンジョン内の罠に、血で反応するやつがいくつもあるんで、血で生体登録すると調整が面倒なんすよね。今回は無難に指紋登録にしておいたっす」

 ……それはそれで、なんか、血なまぐさいというか、物騒と言うか……。
 ダンジョンの壁に血が飛んだら、新たな罠が発動するとか、とまで考えてしまって、軽く頭を振る。そういうことは気にしない。

「持ち手の部分の――ここを、指の腹で挟むようにつまんでほしいっす」

 平べったい鍵の装飾部分の、中央部分のあたりを、アラインさんに言われたとおりのやり方でつまむ。
 すると、ピリッと、弱めの静電気みたいな刺激が指先を走った。
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