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【3】セブにて
3-28:城崎side
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寝室に戻ると、直居君がいない。おや、と思ったところでちょうど戻ってきた。
「あ、お帰りなさい」
先ほどの服装から着替え、ラフな格好をしている。
「直居君もシャワー浴びてたの?」
「はい。酔いも覚めてきたので」
言われてみれば、あの色気たっぷりの姿から戻っている。いつもの直居君だ。
「本当にお酒強いんだね。酔ってたの一瞬だった?」
「一瞬ってことないですけどね」
「そう?」
「それに、城崎さんには負けますよ」
明るく笑っている様子に安心する。
あれ、でも、こちらを見ている目線が微妙に合わない……?
「直居君?」
違和感に名前を呼ぶと、今度はちゃんと目が合う。
「何ですか?」
「いや、何でもない。寝ようか」
「はーい」
気のせいか。嫌われたかと思った。
「電気消すね。今日はそっちで大丈夫?」
もう危機的状況は脱したから、彼が希望するなら同じベッドでも大丈夫だ。自分のベッドに歩きながら問うと、やはりこちらを見ている目が合っているようで合っていないような気がする。
暗いから自信はないが、さっきまであんなに甘えてくれたのが夢だったかのように微妙な距離を取られている空気感。酒が抜けて戻ったにしても、目が合わないなんてことはなかったよな。
「あ……こっちで、大丈夫です。ありがとうございます」
「怖い夢見たら起こしてね」
「はい」
「あ、お帰りなさい」
先ほどの服装から着替え、ラフな格好をしている。
「直居君もシャワー浴びてたの?」
「はい。酔いも覚めてきたので」
言われてみれば、あの色気たっぷりの姿から戻っている。いつもの直居君だ。
「本当にお酒強いんだね。酔ってたの一瞬だった?」
「一瞬ってことないですけどね」
「そう?」
「それに、城崎さんには負けますよ」
明るく笑っている様子に安心する。
あれ、でも、こちらを見ている目線が微妙に合わない……?
「直居君?」
違和感に名前を呼ぶと、今度はちゃんと目が合う。
「何ですか?」
「いや、何でもない。寝ようか」
「はーい」
気のせいか。嫌われたかと思った。
「電気消すね。今日はそっちで大丈夫?」
もう危機的状況は脱したから、彼が希望するなら同じベッドでも大丈夫だ。自分のベッドに歩きながら問うと、やはりこちらを見ている目が合っているようで合っていないような気がする。
暗いから自信はないが、さっきまであんなに甘えてくれたのが夢だったかのように微妙な距離を取られている空気感。酒が抜けて戻ったにしても、目が合わないなんてことはなかったよな。
「あ……こっちで、大丈夫です。ありがとうございます」
「怖い夢見たら起こしてね」
「はい」
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