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クリスマス番外
10:貴矢side
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泣いているんだろうか、鼻をすする音がする。
「俺も会いたいよ」
「…好き……貴矢さん……」
「うん。大好きだよ、潤」
「うぅっ……」
愛しい人の嗚咽に、胸が締め付けられる。
「潤?今すぐ会いに行っていい?」
「ぅ……だ、め……」
「ダメ?なんで?」
「電車、も、ない……」
「え?まだあるんじゃない?終電間に合わなかったらタクシーで行くよ」
気にするところそこなのか、と不思議に思いながらも切り返したが、潤からは重ねて「ダメ」と言われてしまった。
「ダメなの?」
「さっ…き、送ってもらった、から」
「そんなこと気にしなくていいのに。だってまた会いたくなっちゃったんだから」
「今日は、だ、だめ……ぅう……」
理由はよく分からなかったが、とにかく今は会いたくないんだろう。かなり動揺しているようだから、自分でも混乱しているのかもしれない。
「分かったよ。じゃあ、明日の朝は?」
「うん……」
「行ってもいい?」
「や、僕、が行く…か、らっ」
「潤が来てくれるの?」
「んっ」
なんだ。俺から会いにいくのが嫌だったんだな。送ってもらったのに、自分からまた会いたいと言って俺を呼び出すみたいになるのが申し訳なくなってしまったんだろう。
俺だって会いたくなってしまったのだから、気にしなくていいのだが、そう言われても気になってしまうのが潤なのだ。
「分かった、待ってるね」
「ん」
朝起きて体調が優れなかったら無理しないようにと言い聞かせ、電話を置いた。潤の様子が心配ではあるが、明日また会えたらたくさん抱きしめて、じっくり話を聴こう。
「俺も会いたいよ」
「…好き……貴矢さん……」
「うん。大好きだよ、潤」
「うぅっ……」
愛しい人の嗚咽に、胸が締め付けられる。
「潤?今すぐ会いに行っていい?」
「ぅ……だ、め……」
「ダメ?なんで?」
「電車、も、ない……」
「え?まだあるんじゃない?終電間に合わなかったらタクシーで行くよ」
気にするところそこなのか、と不思議に思いながらも切り返したが、潤からは重ねて「ダメ」と言われてしまった。
「ダメなの?」
「さっ…き、送ってもらった、から」
「そんなこと気にしなくていいのに。だってまた会いたくなっちゃったんだから」
「今日は、だ、だめ……ぅう……」
理由はよく分からなかったが、とにかく今は会いたくないんだろう。かなり動揺しているようだから、自分でも混乱しているのかもしれない。
「分かったよ。じゃあ、明日の朝は?」
「うん……」
「行ってもいい?」
「や、僕、が行く…か、らっ」
「潤が来てくれるの?」
「んっ」
なんだ。俺から会いにいくのが嫌だったんだな。送ってもらったのに、自分からまた会いたいと言って俺を呼び出すみたいになるのが申し訳なくなってしまったんだろう。
俺だって会いたくなってしまったのだから、気にしなくていいのだが、そう言われても気になってしまうのが潤なのだ。
「分かった、待ってるね」
「ん」
朝起きて体調が優れなかったら無理しないようにと言い聞かせ、電話を置いた。潤の様子が心配ではあるが、明日また会えたらたくさん抱きしめて、じっくり話を聴こう。
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