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クリスマス番外
13:潤side
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貴矢さん、たまに自炊もするみたいだけど、忙しい時はやらないはずだ。最近会えないくらい忙しくしていたのに、キッチンに立つことがあったのだろうか。もしそうだとしても、いつも出しっぱなしのものをしまってあるのはなぜ?
「潤?どうした?」
「……貴矢さん、家に誰か入れました?」
そんなわけないよね。気のせいだって否定してほしくて、直球で貴矢さんに投げかける。
しかし、返ってきた言葉に目の前が真っ暗になった。
「え?ああ」
何でもないことのように貴矢さんが頷く。
「キッチン触らせたんですか?」
「そうだけど、何かあった?」
やっぱり、あの時。
『おいしかったよ。あれまた作ってほしい』
間違いなく、そう言ってたんだ。
あの人がここで料理して、貴矢さんが食べて、おいしかったって。また家に来て、作ってほしいって言ってた。
あの人、誰?
僕は貴矢さんの何?
初めて家に入れてもらったとき、これからは僕だけだって言ってくれたのは嘘だったの?
「………嘘つき」
「え?」
「貴矢さんの嘘つきっ!」
全部勘違いだったらいいって思ってた。盗み聞きなんてした僕が悪いし、そんなこと貴矢さんに知られたくないって。でももう溢れ出す感情と涙を止めることができなかった。
「僕だけって言ったのに!」
ずるいよ。僕なんて愛してもらえるわけないって、分かってたのに。こんなに好きになってから、今までのことが嘘だったなんて酷すぎる。
僕とは忙しくて会えないって言っていた間に、他の人とは会ってたんでしょう?
そんなの、僕もういらないじゃん……。
「潤?ごめんね?」
「ううっ……」
何を謝ってるの?これから僕を捨てること?
こんなに狡くて、酷くて、もう大っ嫌い……になれたらいいのに、なんで僕はまだ傷ついているんだろう。
捨てないでって縋りついたら、何番目かの相手としてまだ傍に置いてくれるだろうか。
それも、無理かな。昨夜読んだ、束縛が激しい恋人の特徴をまとめたネット記事が頭をよぎる。こんな面倒くさい絡み方しちゃったら、もう無理だよね。
「ごめん、そんなに泣かないで」
ごめんなさい。早く涙を止めたいのに、全然止まってくれないんだ。言葉を発しようにも、全部嗚咽になってしまって、意味のある言葉が紡げない。
「潤?どうした?」
「……貴矢さん、家に誰か入れました?」
そんなわけないよね。気のせいだって否定してほしくて、直球で貴矢さんに投げかける。
しかし、返ってきた言葉に目の前が真っ暗になった。
「え?ああ」
何でもないことのように貴矢さんが頷く。
「キッチン触らせたんですか?」
「そうだけど、何かあった?」
やっぱり、あの時。
『おいしかったよ。あれまた作ってほしい』
間違いなく、そう言ってたんだ。
あの人がここで料理して、貴矢さんが食べて、おいしかったって。また家に来て、作ってほしいって言ってた。
あの人、誰?
僕は貴矢さんの何?
初めて家に入れてもらったとき、これからは僕だけだって言ってくれたのは嘘だったの?
「………嘘つき」
「え?」
「貴矢さんの嘘つきっ!」
全部勘違いだったらいいって思ってた。盗み聞きなんてした僕が悪いし、そんなこと貴矢さんに知られたくないって。でももう溢れ出す感情と涙を止めることができなかった。
「僕だけって言ったのに!」
ずるいよ。僕なんて愛してもらえるわけないって、分かってたのに。こんなに好きになってから、今までのことが嘘だったなんて酷すぎる。
僕とは忙しくて会えないって言っていた間に、他の人とは会ってたんでしょう?
そんなの、僕もういらないじゃん……。
「潤?ごめんね?」
「ううっ……」
何を謝ってるの?これから僕を捨てること?
こんなに狡くて、酷くて、もう大っ嫌い……になれたらいいのに、なんで僕はまだ傷ついているんだろう。
捨てないでって縋りついたら、何番目かの相手としてまだ傍に置いてくれるだろうか。
それも、無理かな。昨夜読んだ、束縛が激しい恋人の特徴をまとめたネット記事が頭をよぎる。こんな面倒くさい絡み方しちゃったら、もう無理だよね。
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