ひとりで生きたいわけじゃない

秋野小窓

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クリスマス番外

17:潤side

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「他には?まだあるんじゃない?」
「……僕に、一番に見てほしいって………」
「ん?」

 プレゼントを渡したときに、アクセサリートレイを使っているところを“一番に”見てほしいと言われた。さっき、家事代行の人は家に上げることを了承したけど、他にも家に呼ぶ人がいるのか確認したかった。

「ああ、玄関に置くからさ。家に上がらなくたって、玄関先まで来たら目に入るだろう?宅配業者とか」
「業者の人……」
「うん。業者系は許してくれよ、ガスの点検とかいろいろあるからね」

 それは大事だ。ぶんぶんと首を縦に振る。

「あの、業者さんとか、あと、お友達とか、そういう人は大丈夫ですから……」
「ふふ、ありがとう」

 行き過ぎた束縛をする人間だと誤解されなくてよかった。

「他には?」

 他……まだいいのかな。ちら、と貴矢さんの表情を確認する。

「ん?何?」
「貴矢さん、楽しそう」
「あはは。嬉しいよ、潤が考えてること話してくれるんだから」

 そうなの?そういうもの、かな。

「あと何個あるかな」
「あと、……多分、2個」
「いいよ。教えて」

 にこにこと機嫌よさそうに聞いてくれるから、僕も安心して話せる。貴矢さんはやっぱりすごいな。

「あの……ちょっと、降ります」
「うん」

 ソファから降りて、バッグの中を漁る。昨日渡せなかった封筒は、角が1か所折れてしまっていた。指で整えて、貴矢さんの前に差し出す。

「これ……手紙?」

 驚いたように目をぱちくりさせて、貴矢さんが受け取ってくれる。
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