65 / 65
65 新たなる旅立ち
しおりを挟む
「ハイ、虎吉、ルナちゃん!」
「よう、主人」
「マスター、こんにちは!」
戦いが終わって、ここからこの世界が始まったノム国のギルドハウスに戻った。
大きな戦いが終わって、何だか落ち着きたくなった。
それでどこで落ち着こうかと考えたら、このノム国でゆっくりしたいという思いが一番強かった。
初めて来たのが嘘のように某は中に入ると何の気なしに座り、女童
が運んできた酒を何の気なしに飲んだ。
「ユーはすっかり世界を救った勇者だね。世界中が君の話で持ちきりだよ」
「ほんと、道を歩くとみんなこっちを見るんですよ。一緒に歩いているわたしは恥ずかしくなっちゃって・・・」
某がイズルに勝ったことで大変な事になってしまった。
アカツキ帝国の帝王が世界を破滅に導こうとした。
その帝王を倒し、世界を平和に導いた勇者がいた。
それは異世界からやって来た1人の武士だと。
「馬鹿を申すな。某はただ4代目と戦っただけだ」
事実そうだ。
某はイズルと戦いイズルを負かした。
イズルは約束を守り軍に戦を止めさせアカツキ帝国を消滅させた。それによって戦争は終わり、世界は新しい時代へと入った。
と言えば聞こえは良いが。
「冒険者教会もたいへんだったんだろ?」
「イエーッス、大変だったよ~」
アカツキ帝国が消滅すると冒険者協会フェルディナンド・ガマは支援してくれる存在を失った。
どうするかと協会で協議した結果、協会はホリー国と交渉した。
そしてホリー国の支援のもと存続することとなった。
世界を治めていた存在が消え、この世界はさらにいくつもの勢力に分裂した。
ロード商人もそれによって力を失った。
聞いた話によればロード商人は帝国の力で、小国程度の王なら逆に自分たちが王に命令していたとか。
彼らはアカツキ帝国という巨大な力があったからこそ自身も力を持てた。
そんな帝国なき世界をホリー国が、己が提唱するやり方でお互い協力しながら世界を動かそうと1つにまとめようとしている。
それにしたがってホリー国のような国に作り替える国もある。
一方でアカツキ帝国がなくなっても従来通りのままでいく国もある。
ホリー国に反対しようと結束する勢力まで現れているという。
世界から大きな存在が消えると某ではどうにもならぬ問題が吹き出してきた。
「でもわたしにとって虎吉さまは勇者さまです!」
「う~ん、素直に受け取れん」
「だって、あの4代目と一騎打ちを挑んで打ち負かしたおかげで戦争が早く終わったんですよ。あれが無かったら戦争はいつまで続いていたか分かりません!」
硬くなっている虎吉を解きほぐすかのようにルナは虎吉の肩を揺すった。
「セレーネ国がホリー国の支援を得て再建の道を歩けるのも虎吉さまがホリー国にお願いしてくれたからです。わたし・・・」
ルナが虎吉に耳打ちしてきた。
その言葉に虎吉は、驚いた。
「あはは、虎吉さま驚いた~」
「ルナちゃん~、虎吉になんて言ったの?」
それを見てルナが大笑いし、マネージャーもつられて大笑いした。
「お、虎吉」
「虎吉くん」
「お、ハンツどのと武蔵も来たか」
光明を作ってくれたハンツどのが現れた。ハンツどのには大変世話になった。
もしハンツどのがいなければ某はこの最強の太刀でイズルと戦えなかったであろう。
武蔵どのはホリー国で出会っていらいだ。
後ろにレミどのもいる。
「レミさん、お久しぶり!」
「ルナさん、お元気でしたか?」
「もう、元気!でも大変だったのよ。わたしの国潰されちゃったのよ!」
「聞きました。ひどい話です!それでセレーネ国はどうなるんです?」
「そこは・・・勇者さまのおかげで再建できます」
「まぁ・・・」
2人してこちらを見ている。
耳が赤くなる。
「武蔵どのだいぶ鍛えたようだな・・・」
「いや、虎吉くんに比べたら全然だよ」
見てわかる。
武蔵どのも修行を積んで強くなっている。
聞いた話によると武蔵どのは、冒険者達のとある集まりの仲間になり、その仲間と共に情報を共有しあい依頼をこなしているらしい。
武の力はそれほどではないが、それ故に仲間の情報を大切にしてうまく冒険者をやっているようだ。
「世界を救った勇者どのと一緒に酒をごちそうしよう」
ハンツどのが持っていた『鉄の味』を卓に置いて蓋を開けた。
「ハンツどのも、そんなことを・・・」
一体某はどれだけ、いつまで言われ続けるのだ。
道を歩けば子供たちが武士の姿をした某を見て「勇者だ」と叫んで付いてくる。
途中、面白いものが置いていた店でそれを見ていたら店の主人がうろたえて何度も頭を下げていた。
戦で手柄を立てて有名になるのは良いが、これは有名になりすぎた。
「さっきアイネと出会ったぜ。ホリー国大使としてノム国の王と会談をするために、やって来たそうだ」
「アイネどのが、来ているのか?」
アカツキ帝国が消えた後、『自由の風』も次へと動き出した。
ジャック・ハラルは今、ホリー国の最年少の元老院となっている。ホリー国の子供達を育て、将来を委ねることの出来る優秀な大人をつくると張り切っているらしい。
そしてアイネどのは、ホリー国の大使となった。
大使として様々な国を駆け巡りホリー国と共に新しい世界作りに協力を要請しているらしい。
ヘンリー・バートは海で華々しく散ろうとしたときハサルトの大群に助けられた。
これは大変珍しいことだそうである。
ハサルトは独りで海を泳ぎ、争いを嫌うそうだ。
そのハサルトが大群となってしかも魚人を助けた。
おそらくはオーシャンが仲間に頼んでいたのであろう。
「アイネどのは、4代目のことで何か言っていたか?」
「今は、ジャック、亡きロベルト、何よりも自分自身に約束した新しい世界を作るので忙しい。けど・・・もし仲直り出来るなら仲直りしたいと言っていた」
「そうか・・・」
フウカが迎えに来たとき、イズルに「一緒に戻ろう」と言ったがイズルは拒否した。
守りたかった帝国を守れなかったイズルに今、姉と母上に会う気などさらさらないだろう。
だが、気になることにあの時、イズルはアイネどのが身につけていた笹竜胆の首飾りと同じものを首にぶら下げていた。
「で4代目はどうなったんだ?」
「暗黒大陸へ冒険に行った」
その後、イズルは迎えに来たサハリと共に帝国の館を跡にした。
そしてイズルは冒険者となった。
神のいたずらかアカツキ帝国が消滅したのと入れ替えにとある情報が世界を駆け回った。
「いったいどういうことだろうね?なぜこのタイミングで行けるようになったんだろう?」
主が酒を飲みながら不思議がっていた。
分厚い雲に覆われ海が荒れて、今まで行くことが出来なかった暗黒大陸が突然晴れた。
まるで我らを招き寄せているかのように晴れ渡っているらしい。
イズルは依頼を受けて魔術師と共に暗黒大陸へと向かった。
その依頼主はホリー国。
魔術師はサハリどのだそうだ。
依頼内容は「暗黒大陸にいるという賢者に会いに行き、こちらの世界と交流を結び、『とある存在』がこちらの世界に来ないように協力してもらう」。
3千年前に書かれた古い書物によればその大陸には『賢者』と呼ばれる者がいるという。
その者は新たなる世界を創造し、新たなる秩序をもたらすという。
同時にその世界には恐ろしく危険な者もいるという。その者は世の中を意のままに動かし、我々はその者の意のままに操られるという。
嘘か真か知らぬが、ホリー国も選りすぐりの冒険者達を暗黒大陸に向かわせるという。
極めて危険な依頼につき、成功報酬は好きな国を1つ治める権利。
その依頼がイズルにやって来た。
と言うよりこの依頼はホリー国はもともとサハリどのに頼んでいた。 だがサハリどのはその依頼をイズルに渡した。
イズルはもう一度帝国を復活できる望みを得たと意を決して依頼を受けたという。
イズルはサハリどのと共に、出立したそうだ。
おまけにその事に関してサハリどのは某にも伝えてきた。
どういうことだ。
「虎吉さま、実は虎吉さまあてにサハリさまから依頼があるのです」
「え?」
「内容は同じです」
そういうことか。
「僕もそこへ行こうと思っている」
「何、武蔵どのも行くのか!?」
「うん」
初めて出会った時とは違う力強い眼で頷いた。
「かなり危険だとサハリどのは言っていたぞ」
「うん、でもみんなが言うにはその大陸に未来があるかもしれない。それが良いものか悪いものかわからないけど、行かなければいけないって言ってるし。それで僕も行こうって決めたんだ。・・・レミさんもついてるし」
武蔵どのの側でレミどのが微笑んだ。
やはり強くなっている。
「虎吉さま、どうします?」
「その依頼を受けるに当たって条件がある」
「どんな?」
「ルナどのが某の側にいてくれること」
「はい!」
ルナどのが飛びっきりの笑顔で頷いてくれた。
某は、自分の領地が欲しかった。
その願いは消えた。
と言いたいが、実は消えることなくまだ心の隅に残ったままだ。
とりあえずはこの世界で最初に始めた冒険者とやらを続けるとしよう。
「よう、主人」
「マスター、こんにちは!」
戦いが終わって、ここからこの世界が始まったノム国のギルドハウスに戻った。
大きな戦いが終わって、何だか落ち着きたくなった。
それでどこで落ち着こうかと考えたら、このノム国でゆっくりしたいという思いが一番強かった。
初めて来たのが嘘のように某は中に入ると何の気なしに座り、女童
が運んできた酒を何の気なしに飲んだ。
「ユーはすっかり世界を救った勇者だね。世界中が君の話で持ちきりだよ」
「ほんと、道を歩くとみんなこっちを見るんですよ。一緒に歩いているわたしは恥ずかしくなっちゃって・・・」
某がイズルに勝ったことで大変な事になってしまった。
アカツキ帝国の帝王が世界を破滅に導こうとした。
その帝王を倒し、世界を平和に導いた勇者がいた。
それは異世界からやって来た1人の武士だと。
「馬鹿を申すな。某はただ4代目と戦っただけだ」
事実そうだ。
某はイズルと戦いイズルを負かした。
イズルは約束を守り軍に戦を止めさせアカツキ帝国を消滅させた。それによって戦争は終わり、世界は新しい時代へと入った。
と言えば聞こえは良いが。
「冒険者教会もたいへんだったんだろ?」
「イエーッス、大変だったよ~」
アカツキ帝国が消滅すると冒険者協会フェルディナンド・ガマは支援してくれる存在を失った。
どうするかと協会で協議した結果、協会はホリー国と交渉した。
そしてホリー国の支援のもと存続することとなった。
世界を治めていた存在が消え、この世界はさらにいくつもの勢力に分裂した。
ロード商人もそれによって力を失った。
聞いた話によればロード商人は帝国の力で、小国程度の王なら逆に自分たちが王に命令していたとか。
彼らはアカツキ帝国という巨大な力があったからこそ自身も力を持てた。
そんな帝国なき世界をホリー国が、己が提唱するやり方でお互い協力しながら世界を動かそうと1つにまとめようとしている。
それにしたがってホリー国のような国に作り替える国もある。
一方でアカツキ帝国がなくなっても従来通りのままでいく国もある。
ホリー国に反対しようと結束する勢力まで現れているという。
世界から大きな存在が消えると某ではどうにもならぬ問題が吹き出してきた。
「でもわたしにとって虎吉さまは勇者さまです!」
「う~ん、素直に受け取れん」
「だって、あの4代目と一騎打ちを挑んで打ち負かしたおかげで戦争が早く終わったんですよ。あれが無かったら戦争はいつまで続いていたか分かりません!」
硬くなっている虎吉を解きほぐすかのようにルナは虎吉の肩を揺すった。
「セレーネ国がホリー国の支援を得て再建の道を歩けるのも虎吉さまがホリー国にお願いしてくれたからです。わたし・・・」
ルナが虎吉に耳打ちしてきた。
その言葉に虎吉は、驚いた。
「あはは、虎吉さま驚いた~」
「ルナちゃん~、虎吉になんて言ったの?」
それを見てルナが大笑いし、マネージャーもつられて大笑いした。
「お、虎吉」
「虎吉くん」
「お、ハンツどのと武蔵も来たか」
光明を作ってくれたハンツどのが現れた。ハンツどのには大変世話になった。
もしハンツどのがいなければ某はこの最強の太刀でイズルと戦えなかったであろう。
武蔵どのはホリー国で出会っていらいだ。
後ろにレミどのもいる。
「レミさん、お久しぶり!」
「ルナさん、お元気でしたか?」
「もう、元気!でも大変だったのよ。わたしの国潰されちゃったのよ!」
「聞きました。ひどい話です!それでセレーネ国はどうなるんです?」
「そこは・・・勇者さまのおかげで再建できます」
「まぁ・・・」
2人してこちらを見ている。
耳が赤くなる。
「武蔵どのだいぶ鍛えたようだな・・・」
「いや、虎吉くんに比べたら全然だよ」
見てわかる。
武蔵どのも修行を積んで強くなっている。
聞いた話によると武蔵どのは、冒険者達のとある集まりの仲間になり、その仲間と共に情報を共有しあい依頼をこなしているらしい。
武の力はそれほどではないが、それ故に仲間の情報を大切にしてうまく冒険者をやっているようだ。
「世界を救った勇者どのと一緒に酒をごちそうしよう」
ハンツどのが持っていた『鉄の味』を卓に置いて蓋を開けた。
「ハンツどのも、そんなことを・・・」
一体某はどれだけ、いつまで言われ続けるのだ。
道を歩けば子供たちが武士の姿をした某を見て「勇者だ」と叫んで付いてくる。
途中、面白いものが置いていた店でそれを見ていたら店の主人がうろたえて何度も頭を下げていた。
戦で手柄を立てて有名になるのは良いが、これは有名になりすぎた。
「さっきアイネと出会ったぜ。ホリー国大使としてノム国の王と会談をするために、やって来たそうだ」
「アイネどのが、来ているのか?」
アカツキ帝国が消えた後、『自由の風』も次へと動き出した。
ジャック・ハラルは今、ホリー国の最年少の元老院となっている。ホリー国の子供達を育て、将来を委ねることの出来る優秀な大人をつくると張り切っているらしい。
そしてアイネどのは、ホリー国の大使となった。
大使として様々な国を駆け巡りホリー国と共に新しい世界作りに協力を要請しているらしい。
ヘンリー・バートは海で華々しく散ろうとしたときハサルトの大群に助けられた。
これは大変珍しいことだそうである。
ハサルトは独りで海を泳ぎ、争いを嫌うそうだ。
そのハサルトが大群となってしかも魚人を助けた。
おそらくはオーシャンが仲間に頼んでいたのであろう。
「アイネどのは、4代目のことで何か言っていたか?」
「今は、ジャック、亡きロベルト、何よりも自分自身に約束した新しい世界を作るので忙しい。けど・・・もし仲直り出来るなら仲直りしたいと言っていた」
「そうか・・・」
フウカが迎えに来たとき、イズルに「一緒に戻ろう」と言ったがイズルは拒否した。
守りたかった帝国を守れなかったイズルに今、姉と母上に会う気などさらさらないだろう。
だが、気になることにあの時、イズルはアイネどのが身につけていた笹竜胆の首飾りと同じものを首にぶら下げていた。
「で4代目はどうなったんだ?」
「暗黒大陸へ冒険に行った」
その後、イズルは迎えに来たサハリと共に帝国の館を跡にした。
そしてイズルは冒険者となった。
神のいたずらかアカツキ帝国が消滅したのと入れ替えにとある情報が世界を駆け回った。
「いったいどういうことだろうね?なぜこのタイミングで行けるようになったんだろう?」
主が酒を飲みながら不思議がっていた。
分厚い雲に覆われ海が荒れて、今まで行くことが出来なかった暗黒大陸が突然晴れた。
まるで我らを招き寄せているかのように晴れ渡っているらしい。
イズルは依頼を受けて魔術師と共に暗黒大陸へと向かった。
その依頼主はホリー国。
魔術師はサハリどのだそうだ。
依頼内容は「暗黒大陸にいるという賢者に会いに行き、こちらの世界と交流を結び、『とある存在』がこちらの世界に来ないように協力してもらう」。
3千年前に書かれた古い書物によればその大陸には『賢者』と呼ばれる者がいるという。
その者は新たなる世界を創造し、新たなる秩序をもたらすという。
同時にその世界には恐ろしく危険な者もいるという。その者は世の中を意のままに動かし、我々はその者の意のままに操られるという。
嘘か真か知らぬが、ホリー国も選りすぐりの冒険者達を暗黒大陸に向かわせるという。
極めて危険な依頼につき、成功報酬は好きな国を1つ治める権利。
その依頼がイズルにやって来た。
と言うよりこの依頼はホリー国はもともとサハリどのに頼んでいた。 だがサハリどのはその依頼をイズルに渡した。
イズルはもう一度帝国を復活できる望みを得たと意を決して依頼を受けたという。
イズルはサハリどのと共に、出立したそうだ。
おまけにその事に関してサハリどのは某にも伝えてきた。
どういうことだ。
「虎吉さま、実は虎吉さまあてにサハリさまから依頼があるのです」
「え?」
「内容は同じです」
そういうことか。
「僕もそこへ行こうと思っている」
「何、武蔵どのも行くのか!?」
「うん」
初めて出会った時とは違う力強い眼で頷いた。
「かなり危険だとサハリどのは言っていたぞ」
「うん、でもみんなが言うにはその大陸に未来があるかもしれない。それが良いものか悪いものかわからないけど、行かなければいけないって言ってるし。それで僕も行こうって決めたんだ。・・・レミさんもついてるし」
武蔵どのの側でレミどのが微笑んだ。
やはり強くなっている。
「虎吉さま、どうします?」
「その依頼を受けるに当たって条件がある」
「どんな?」
「ルナどのが某の側にいてくれること」
「はい!」
ルナどのが飛びっきりの笑顔で頷いてくれた。
某は、自分の領地が欲しかった。
その願いは消えた。
と言いたいが、実は消えることなくまだ心の隅に残ったままだ。
とりあえずはこの世界で最初に始めた冒険者とやらを続けるとしよう。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
追放された無能鑑定士、実は世界最強の万物解析スキル持ち。パーティーと国が泣きついてももう遅い。辺境で美少女とスローライフ(?)を送る
夏見ナイ
ファンタジー
貴族の三男に転生したカイトは、【鑑定】スキルしか持てず家からも勇者パーティーからも無能扱いされ、ついには追放されてしまう。全てを失い辺境に流れ着いた彼だが、そこで自身のスキルが万物の情報を読み解く最強スキル【万物解析】だと覚醒する! 隠された才能を見抜いて助けた美少女エルフや獣人と共に、カイトは辺境の村を豊かにし、古代遺跡の謎を解き明かし、強力な魔物を従え、着実に力をつけていく。一方、カイトを切り捨てた元パーティーと王国は凋落の一途を辿り、彼の築いた豊かさに気づくが……もう遅い! 不遇から成り上がる、痛快な逆転劇と辺境スローライフ(?)が今、始まる!
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。
さら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。
だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。
行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。
――だが、誰も知らなかった。
ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。
襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。
「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。
俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。
無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!?
のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる