ハプロック神話

アンジェロ岩井

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第3章「ホリィ・ソルジャーズ」

第61話「第2の刺客」

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イーサカは、さっき起こったことを叔父と従兄弟に話した。
「…というわけなんだ…カールからの刺客がやって来たんだ」
二人は、驚いたが冷静にイーサカにあることを伝えた。
「やはりな…カールが襲ってきたのか、これで分かっただろう?お前が例え、カールに手を出さなくても、カールは、攻撃してくる…分かったな、じゃあ、出発しよう、我々の因縁の敵を倒すためにな…」
イーサカは黙っていた。その沈黙をイーグルは、同意と受け取った。
「なら、早速出発しよう、着いてこい!」
だが、イーグルは、まだ黙っていた。
「どうしたんじゃぁ、まさか今さら行きたくないなどと!」
イーサカは、静かに答えた。
「いいや、そうゆうことじゃぁない…学校に…休学届を出さなくちゃぁならないんだ、だから出発するのは明日になるぜ」
なるほどと…二人は、顔を見合わせた。
「やれやれ」
イーサカは、また溜息をついた。
翌日…イーサカは、学校へと向かった。久しぶりの学校に懐かしい言葉を出した。
「久しぶりだな…学校へと来んのもよぉ~」
そう発言すると、クラスの女子たちがイーサカの元にやって来た。
「おはようイーサカ!」
「イーサカ久しぶり!」
「元気だった?イーサカ?」
色々と喋る女子をうっとおしいと思いつつ、イーサカは、気づつけないように、優しい言葉をかけた。
「ああ、ありがとよ…ちぃとトラブルがあってな…それで、出かける用ができちまったから、休学届を出しに来たんだ」
えーそうなの、ショック~と言う声が聞こえたが、イーサカは、無視した。そうしていると、何処からかメスが飛んで来た、近くにいた女子を急いで庇い、これが飛ばされてきた、方向を凝視した。だが、そこには誰もいなかったッ!イーサカが気にせず学校へと歩いて行くと、ある黒人の男性が、木の陰からイーサカを覗いていた。
「ほぅ…私のメスを避けるとは…さすがJ・Kが直々に始末して来いと言うだけあったな…だがメスは交わされてしまった、次の手を考えなくてはなぁ…」
黒人の男性は、木から離れると、イーサカの、学校へと向かった。
イーサカは、休学届を出した後に、女子を庇った時に受けた傷を治すために、保健室に居た。
「痛たた…」
「我慢したまえ、まったく君はロクでもない不良だな…また喧嘩でもしたのか?」
嫌味な、白人の保険医の言葉を聞いていると、ベッドに横たわっていた生徒が、保険医の意見に異議を唱えた。
「先生ぇぇ、イーサカが喧嘩して負けたことがありますかぁぁ?いいや、ありませんよ、あははは」
そこまで、言ったところで、保険医の先生が、生徒に刃物を飛ばした。
「センセェぇぇ、何をするんですかぁぁぁ~!」
「何だと!お前らおれの意見に口を出すのか?えええええ!」
イーサカは、こいつは何かに操られていると感じた。
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