ハプロック神話

アンジェロ岩井

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第3章「ホリィ・ソルジャーズ」

第63話「J・Kの居場所」

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イーグルが、イーサカの家でコチーズとお茶を飲んでいると、ギシィィィィとドアが開いた。何者だとイーグルがガードゴーストと銃を構えると、そこに甥が現れた。
「おい、何をやっているんだ、じいさん…」
「なっ…何だイーサカか…」
そう言うと、イーグルは、イーサカが抱えている人間を確認した。
「どっ…どうしたんじゃ!?そいつはぁ~?」
「J・Kの手下さ…今日おれを襲ってきたんでな…捕まえて、J・Kの居場所を吐かせようと思ってな…」
「J…J・Kじゃとぉ~」
イーグルは、少し驚いた様だった。だが、イーサカは、イーグルには目も向けず、ジャッカルに目を向けた。そして、何気なしに頭を見ると、頭にはチップのような物が埋め込まれていた。
「こっ…これは一体何なんだッ!父さん…!これは異常ですよッ!一体J・Kは、この人に何を!」
息子の疑問にイーグルは、答えた。
「恐らく、これは…人を操る物なんじゃ!自分の意のままに操るためのッ!」
イーサカは、怒りに駆られた、何てゲスな野郎だ…イーサカは、やはりJ・Kを生かしてはおけないと、考えた。
「やっ…野郎!こんなことをするとは…やはり生かしちゃぁおけねえぜ!」
イーグルは、甥にあることを教えた。
「それより、こいつのチップを抜かなくちゃぁならないじゃろ?」
忘れてたぜと言い、イーサカは、頭に埋め込まれている、チップを抜き取った。チップを抜き取ると、チップは暫く動いた後に、完全に壊れてしまった。
「やれやれ、このチップどうやら、遠隔操作するガードゴーストらしいな…まぁこいつがガードゴーストだろうが、本物の機械だろうが、そんなことはどうでもいいんだがな…」
そう喋っていると、男が目を覚ました。
「うっ…ここは…」
「気がついたようだな…ここはおれの家だぜ」
「君の家か?私はどうしてこんな所に?」
この疑問に答えたのは、張本人である、イーサカではなく、叔父であるイーグルが、答えた。
「君は操られていたんじゃぁ、もう安心せい、君を操る男にはもう怯えなくていい…」
その言葉に安心したのか、ほぉ~という溜息をつき、イーサカたちに質問した。
「ありがとうございます、ですがどうして僕を助けてくれたんですか?」
その質問に答えたのはイーサカだった
「てめえにJ・Kの居場所を吐いてもらおうと思ってな…」
J・Kだと…と言うと、イーサカの質問に答えた。
「私が…私が、奴と出会ったのは、カリフォルニアに診療に行った時のことだった…始めは何者だと警戒した…だが奴と出会って話すうちに、私は奴のペースに乗せられてしまった…そしてチップを埋め込まれ、ここへと向かわされたのさ…」
イーサカは、ここまで聞いたところで、叔父に向かってこう言った。
「J・Kは、カリフォルニアに居る、つまり、闇雲に探さなくて、済んだぜ」
イーグルは、こう叫んだ
「カリフォルニアに行くぞ!全員支度しろ!」
「待て、その旅、私も同行する…役には立たないかもしれないけど、君たちの怪我を治すくらいのことならできるよ…」
と、ジャッカルが同行を要求したのだ。勿論これに、イーサカもイーグルもコチーズも異議は唱えなかった。
「よし、準備もできたし…行くぞ!!」
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