ハプロック神話

アンジェロ岩井

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第3章「ホリィ・ソルジャーズ」

第69話「クレイジーメカニックーその2」

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「やれやれ、また車が壊れちまったか」
だか、イーサカが、ぼやいても車は治らなかった。この現状に対しイーグルが、最も適切な対策を述べた。
「こうなると、もうここに泊まるしかなさそうじゃな」
「僕も父さんの意見に賛成です、何故なら車が壊れてしまったし、夜道を明かりもないのに動くのは危険すぎる…」
「私は、反対だわ!だってガードゴースト所持者がいるんでしょう?ここは無理をしてでも進むべきだわ!寝首をかかれても困るもの…」
その、メアリーの意見にイーサカは、反論をぶつけた。
「いいや、それはねぇぜ…恐らく奴の能力は機械を止めたり動かしたりするだけだろう、直接の能力はねぇぜ」
イーサカの、反論にメアリーは押し黙った。
「ともかくじゃ…みんな今日は、ここで泊まるしかないじゃろう?」
イーグルの意見に、みんなは納得したらしい、そして町の宿屋まで歩いて行った。
「すまねぇが、部屋は空いているだろうか?6人で泊まりたいんだが…」
受付の女は、無愛想に答えた。
「いいや、空いてないよ、悪いけど…他の宿へ行ってちょうだい…」
「邪魔したな…じゃあお言葉通り他の宿屋へ行かせてもらうぜ…」
6人は、宿屋を後にした。だが他の宿屋へ行っても同じ反応をされた。
「一体どうゆうことだ…みんな俺たちを避けているのか?」
「おかしいのう…どうしたんじゃろう?」
「恐らく、これは僕の推測なんですが…彼らは、そのガードゴースト所持者によって、電話や車…芝刈り機なんかも狂わされてしまったんですよ、だから余所者の僕らに構う暇がないんですよ…」
なるほどと他の5人は納得した。そうすると、町の人々が6人の元にやって来た。
「どうしたんだ、おれ達に何かようか?」
集まって来た人の代表なのかリーダーなのか、シャツを着た太った男がイーサカ達の質問に答えた。
「黙れよ!てめえらがおれ達の機械を狂わせたんだろ~!クソッタレがぁ~ぶっ殺してやるぜぇ!」
狂わせた…どうゆうことだッ、イーサカ達がそう思うのと同時刻、丘の上から先程の男が、またイーサカ達を見下ろしていた。
「ふふ、何故そいつらがそんなことを言っているか…簡単だ…まずオレが貴様らが来る一時間前まで気まぐれに機械を停止させたり、動かしたりしていた、そして貴様らが来る一時間前に一旦能力を解除したのだ…だから町の人々は、機械の故障の原因を貴様らだと思っているはずさ…くっくっ、どうするイーサカ?まさか無関係の人々をスティールウインドゥで吹っ飛ばすことなんてできないよな?」
闇の中で、男…アビルトン・クレイムは笑った。
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