ハプロック神話

アンジェロ岩井

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第3章「ホリィ・ソルジャーズ」

第131話「墓石の決闘ーその3」

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驚愕している男女にアープは自分の素晴らしい思いつきを語った。
「ケッケッケッ、お前さんらの考えは分かってたんだよ…おれの弱点ーつまり土から土へと移動する時を狙おうとしてたんだろう…その間はおれは無防備になっちまうからな…だが残念だなぁ~~おれは自分のガードゴーストの弱点くらい知り尽くしてんだよ!マヌケが!」
そう言うとアープは本体を晒した。
「中々いい面してるじゃあねぇかよ…だけどおれがその自慢の面を滅茶苦茶にしてやるぜ!」
ヤングのその答えを聞くとアープはニコリと笑った。
「マヌケが!周りをよく見ろ!何のためにオレがこんだけの人を集めたと思ってるんだよ!!」
メアリーは、まさかと驚愕した。
「そうだよ!こんだけの土がありゃあよぉ~オレが何処にいるか分からねぇだろう?ケッケッケッ、これで明日の朝刊にはこう書かれるだろうな、正義感が強く地元住民のヒーローであるアープ保安官は冷酷非情な悪党であるクラントン一家を殺してこの町の平和を守りましたと…はっはっはつ~~!」
ヤングは怒りの余り拳をギュッと握りしめていた。
「なっ…何て卑劣な奴だ…仮にも自分を慕っていた町の人たちを人質に取るとは…許せねぇ!」
ヤングのその意見にメアリーは異を唱えた。
「ねぇ兄さん…例えばこんな時に西部劇の主人公は何て言うのかしら?そうこんな卑劣な敵を今から倒そうって時に今みたいなセリフは言わないわよ、例えばこう言うセリフを言うと思うわ…『我が名はメアリー・クラントン!貴様によって殺させた両親の敵を取るため、そして自分の人生に決着をつけるために…このあたしが貴様を地獄の業火に叩き込んでやる!!』とね…」
メアリーは、そう言うとネックレスショットガンを出して町の人々の一人つまり今アープのガードゴーストが入っている土を持っている、人の脇腹に向かって発砲した。そうして人々の間に恐怖が巻き起こった。
「なっ、何だ!パットの脇腹が急に散弾銃で撃たれた様な怪我ができたぞ!一体どうなってやがる!」
誰かがそう言うと町の人々は逃げて行った。
「おっ、おい待ちやがれ!おれを放り出していくのか!」
アープが逃げて行く町の人々に向かって叫んでいるとメアリーとヤングが近づいて来た。
「兄さん、判決は?」
「ああ…ヤングマン・クラントン裁判官が言い渡すぜ、てめえは死刑だ!アープ!」
ヤングがそう言い終わるとデビルカウを即座に出してアープにラッシュを浴びせた。
「ホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラホラァ~~!」
「ギャアアアア~~」
短い悲鳴をあげてアープは吹っ飛んで行った。その後は知る由もないが、あれだけの攻撃を受けたんだ死んだだろう2人はそう確信した。
「あとは地獄で刑罰を受けやがれ…」
「やっと終わったのね、あたし達の復讐は…」
そう呟き終わると2人はその場を跡にした。
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