ハプロック神話

アンジェロ岩井

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第4章「美しき羽の蝶」

ラブ・シーア初登場ーその③

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「まぁまぁ全員落ち着きな、ここはオレに任せてくれねぇかな?オレのガードゴースト『ラブ・シーア』によぉ~あのバカには確実に勝てるぜ!お前らは先に店を出てなよ」
全員はそれを聞くとマルクに任せることを伝えて店を跡にした。
「やったぜ!見てろよぉ~オレがすぐに倒しちゃいますからね!」
マルクは調子良く言った。
「オレを舐めるなよ!怪我するぜぇ~おれのガードゴースト『ハンター』にはある特徴があるんだよなぁ…」
特徴?とマルクは首を傾げた。
「まぁ見てなって…」
そう言うとブロートはガードゴーストをマルクに向けた。向けられてたガードゴーストはマルクに真っ直ぐに突撃して来た。
「へん、こんなの全く怖くないぜぇ~J・Kどいてなッ!」
マルクはクウニャウマを後ろに引かせて店の外へ逃げるように言うと、それを自身のガードゴーストーワンブリゥエスの『フレイムクロー』とは比較にならないくらいの炎を纏った魔人を召喚した。
「よーし、一点集中放火…ファイエルッ!」
ドイツ語で撃ての言葉を叫ぶと炎の魔人は向かって来る中世の狩人を焼き尽くした。
「グァァァァァァァ」
「ざまぁ見ろってんだ!なーにがある特徴だよ、それすら見せる前に終わっちゃってんじゃあねぇか」
丸焼けになっている中世の狩人を見ながら、マルクは嘲笑っていると突如燃えているはずの狩人が起き上がった。そして起き上がった狩人を見るなりブロートはククと笑い出した。
「いや~悪いねぇ、マルク君…おれのガードゴーストの特徴を言ってなくてぇ~オレのガードゴーストの特徴はさぁ~一度決めたターゲットを死に至らしめるまで追いかけていくのよ…絶望しちゃったかな?」
だがマルクは笑っていた。
「きっ、貴様…何がおかしいんだッ!お前はもうすぐ死ぬんだぞ…」
マルクは普通なら恐ろしさに駆られて逃げるであろうところを何と逆にブロートの狩人の方角に向かって行ったのだ。
「なっ、何ィ!おれの方角に向かって来ているだとッ!」
「へっへーん、おれが何の考えも無しによぉ~笑うと思うか~自分のガードゴーストに自信があるから向かって行ったんだよぉ~ん、ウォーラァ!」
マルクは炎の魔人の拳をハンターにブツけた。
「これでお前を守るガードゴーストは居ないって訳だよな?」
ブロートは飛んでくるであろう拳に殴られることを覚悟したがそれは寸前で止められた。
「…何で攻撃を辞めたんだ?」
「決まってんだろ?お前にどうしてグリルパルツアーのカスがオレらのJ・Kにこんな指令を出したの気になったからだよ」
ブロートはそれを聞くとここでこいつの答えに答えておくことで時間をかけ稼げるかもしれないと考えた。そうマルクを殺せすための時間を…
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