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タクシーキラー編
街に巣食う影ーその③
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「そうそう、ここで私にとっての持論を展開させていただきましょうか」
結局、田山浩三郎は階下から聞こえた、微かな悲鳴。または、孝太郎たちの明らかな警戒心に気がつく事なく、淡々とした口調で話し出す。
「私は自分は会社の社長室や応接室に備え付けられている植物のような人間だと思っています。それに植物はいい……何事も他人事でいられますからな、社員が倒産の危機に仰ごうが、または世間が大不況で社長が必死に電話で色々な相手に会社を存続させるための努力をしていようが、植物はそんな事は関係なしにご覧になれますからな」
浩三郎はそう言いながら、自分の前に置かれていたコーヒーを手に取り、それを少しずつ啜る。
ひとしきり啜り終えて、満足したのだろう。浩三郎は意味深な笑顔を向けながら、話を続ける。
「要するにですな、私のモットーは植物のように平穏に過ごしたい、そして好きなだけ自分の好きな蝋人形を作りたい……それなんだ」
浩三郎は自分の持論を話し終えて、満足したのか、満面のそれこそ合戦で一番早くに槍を付けた足軽のような笑顔で言ってのける。
「つまり、あなたは至極平凡な画家だと主張したいと?」
「ええ、私は単なる蝋人形の愛好家……そう言いたいんですよ。蝋人形はいいもんです。まるで、本当に私に話しかけるような人形のリアルな顔が好きだった」
浩三郎は話を続ける。
「私が最初に人形に魅せられたのは、父親が所有していた1957年物のブリキのロボットを形どったおもちゃだった。小さい頃に偶然書斎でそれを見つけた私はたちまち虜になってしまった」
「それが、あなたが蝋人形師を志した理由ですか?」
「ええ、最も蝋人形に出会ったのはもう少し後の話になりますが……それよりも、私のモットー植物のように平穏に過ごす方法を今から教授しますよ」
「ええ、ありがたいですね」
孝太郎はワザと不快そうな声を上げて言ってみたが、浩三郎は相変わらずの微笑を浮かべたまま、
「植物のように平穏な心を保つ方法というのは実に簡単なんですよ、まず余分な感情を捨てるんです。『激しい喜び』だとか『深い絶望』だとかをね。そんな物に拘っているから、昌原道明は死んでしまった……哀れな男ですよ。奴も」
浩三郎は哀れむように悲しげな微笑みをあの世にいる昌原を意識しているためなのか、シャンデリアの飾られた天井に向ける。
「他に捨てるものは?」
「そうですな、『夜も眠れないようなトラブル』『勝ち負け』『常に胃腸薬を飲まざるを得ないようなストレス』ですよ。それさえ作らなければ、平穏に暮らせます。眠る前に穏やかな音楽を聴き、至って平穏な哲学書を読むと眠れますよ、ですが、最近はSFにばかりこる始末で……」
浩三郎は苦笑しながら、最近読んだ『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』という本を思い浮かべたが、目の前の男はそんな本は知る由もないだろう。
せいぜい、教科書に載ってるような人物の経歴を大幅に着色したような安めのコンソメスープよりも質の薄い時代小説でも読むのが関の山に違いない。
浩三郎が内心で孝太郎を嘲笑っていると、急に孝太郎が立ち上がり、
「すいませんが、トイレに立たせてもらってもいいでしょうか?先程からお腹が痛くて……」
お腹が痛いだと?そんなものは嘘っぱちに決まっている。
浩三郎は目の前の男は疑いもなく、自分の平穏な生活を邪魔する『ストレス』であり、『敵』だという事を悟る。
そして、この男と同様に他の3人の女も敵に違いないと。
浩三郎はトイレに行く孝太郎を引き止め、本来ならば話す筈はなかった、話の続きをしてやる事にする。
「そうですね、仮にあなたは眠れなくなった場合は何が原因だと考えられますか?」
浩三郎の言葉に孝太郎は思わず首を傾げてしまう。
浩三郎は何を言っているのだろうか?眠れない原因?そんな物は多種多様で、一つにまとめられるものではないだろう。
孝太郎が浩三郎を払って地下室に向かおうとした時だ。
浩三郎もソファーから立ち上がり、
「あなたにこの事を話さなかったのは私の過失だな、人は大体この二つによって、安眠を妨げられるんだよ。すなわち『敵』と『ストレス』……あなたはこの両方に適しているようだな、ミスター中村」
浩三郎の言動がおかしい事に気が付いたのだろう。
絵里子もソファーから立ち上がり、浩三郎に武器保存から取り出したオート拳銃を向けて、
「動かないでッ!田山浩三郎ッ!あなたには殺害容疑及び誘拐容疑がかかっております! 直ぐに投降すれば……」
絵里子の一般の刑事が吐く決まり文句は浩三郎の制止によって妨げれる。
「私が投降するとでも思うのかい?第一殺人容疑だと?何の証拠もなしに?疑いだけで?ふん、まるで刑事ドラマの悪役に出てくるような悪党刑事じゃあないか」
「任意の取り調べという方法であなたを連れて行く事も出来るわ! 」
絵里子は浩三郎の質問に反撃する。
だが、浩三郎は大きく肩をすくめながら、
「だが、私に拳銃を向けていい理由にはならんだろ?レディ……」
浩三郎は勝ち誇ったような笑顔を向けながら、
「そいつを発砲すれば、終わるのは私の人生じゃあなくて、キミの人生だよ、レディ……想像してごらん、私は世界から認められる蝋人形師だよ。私を殺すまたは逮捕するという事は日本の国益を大幅に損ねる事になるんだ。日本の優秀な蝋人形師が本当は殺人鬼だったんだという事にな、政府……特に桃の腐って食べられない所のように腐りきった竹部は絶対にこの件を認めんだろうな、あいつは国のために一生懸命に作戦をこなしてきた兵士たちを冷遇するような奴だからな」
竹部恒三。彼の存在を忘れていた。彼ならば、外国からの批判を恐れ、田山浩三郎を釈放し、事件の事実を揉み消してしまう可能性すらある。
つまり、この場においての自分たちの最適な結論は……。
4人は各々の頭の中で、結論を導き出していたが、誰もそれを口に出せずにはいたが……。
「フフフ、諦めて帰りたまえ。自共党の犬どもめ」
だが、浩三郎のその一言が孝太郎の逆鱗に触れた。
孝太郎は直ぐさま、武器保存から、45口径オート拳銃を向け、
「あまり調子に乗るなよ、このクソ野郎……匿名ユーザーの意見を鵜呑みにして、自分は逮捕されないとでも思っていたのか?お前を捕まえる証拠だって沢山あるんだぜ、誘拐の件からテメェの余罪をしょっ引いてやる」
孝太郎の発言に浩三郎の眉が微かに動くのが確認できた。
彼は拳をプルプルと震わせながら、
「いいだろう、キミらは私の背後関係を知らんらしいな、私の背後には大きな人物が控えていてね……いや、そんな物に頼らなくてもいいか……私自身の手でキミらを消せば、何の証拠にもならんしな」
浩三郎はそう言うと、右腕に力を込めて、ソファーを握る。すると、緑色のオーラが右腕から放たれ……。
「そ、ソファーが溶かされただと!?」
孝太郎は思わず、ハッと息を呑んでしまう。
「孝太郎君、キミは今、こう予想したね、どうしてこの男はソファーを溶かしたんだと?簡単だよ、私の魔法は触れたものを溶かす魔法……不要なものはこれで消してきたんだよ」
孝太郎は怒りではらわたが煮えくりかえりそうであった。
一体何人の人間が、こんなクズに『不要なもの』として消されてしまったのだろうか?一体どれ程の家族がこいつによって消されてしまった身内を待っているのだろうか?
孝太郎の目に迷いはない。直ぐにでも目の前の下衆を片付けるべきだと判断した。
結局、田山浩三郎は階下から聞こえた、微かな悲鳴。または、孝太郎たちの明らかな警戒心に気がつく事なく、淡々とした口調で話し出す。
「私は自分は会社の社長室や応接室に備え付けられている植物のような人間だと思っています。それに植物はいい……何事も他人事でいられますからな、社員が倒産の危機に仰ごうが、または世間が大不況で社長が必死に電話で色々な相手に会社を存続させるための努力をしていようが、植物はそんな事は関係なしにご覧になれますからな」
浩三郎はそう言いながら、自分の前に置かれていたコーヒーを手に取り、それを少しずつ啜る。
ひとしきり啜り終えて、満足したのだろう。浩三郎は意味深な笑顔を向けながら、話を続ける。
「要するにですな、私のモットーは植物のように平穏に過ごしたい、そして好きなだけ自分の好きな蝋人形を作りたい……それなんだ」
浩三郎は自分の持論を話し終えて、満足したのか、満面のそれこそ合戦で一番早くに槍を付けた足軽のような笑顔で言ってのける。
「つまり、あなたは至極平凡な画家だと主張したいと?」
「ええ、私は単なる蝋人形の愛好家……そう言いたいんですよ。蝋人形はいいもんです。まるで、本当に私に話しかけるような人形のリアルな顔が好きだった」
浩三郎は話を続ける。
「私が最初に人形に魅せられたのは、父親が所有していた1957年物のブリキのロボットを形どったおもちゃだった。小さい頃に偶然書斎でそれを見つけた私はたちまち虜になってしまった」
「それが、あなたが蝋人形師を志した理由ですか?」
「ええ、最も蝋人形に出会ったのはもう少し後の話になりますが……それよりも、私のモットー植物のように平穏に過ごす方法を今から教授しますよ」
「ええ、ありがたいですね」
孝太郎はワザと不快そうな声を上げて言ってみたが、浩三郎は相変わらずの微笑を浮かべたまま、
「植物のように平穏な心を保つ方法というのは実に簡単なんですよ、まず余分な感情を捨てるんです。『激しい喜び』だとか『深い絶望』だとかをね。そんな物に拘っているから、昌原道明は死んでしまった……哀れな男ですよ。奴も」
浩三郎は哀れむように悲しげな微笑みをあの世にいる昌原を意識しているためなのか、シャンデリアの飾られた天井に向ける。
「他に捨てるものは?」
「そうですな、『夜も眠れないようなトラブル』『勝ち負け』『常に胃腸薬を飲まざるを得ないようなストレス』ですよ。それさえ作らなければ、平穏に暮らせます。眠る前に穏やかな音楽を聴き、至って平穏な哲学書を読むと眠れますよ、ですが、最近はSFにばかりこる始末で……」
浩三郎は苦笑しながら、最近読んだ『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』という本を思い浮かべたが、目の前の男はそんな本は知る由もないだろう。
せいぜい、教科書に載ってるような人物の経歴を大幅に着色したような安めのコンソメスープよりも質の薄い時代小説でも読むのが関の山に違いない。
浩三郎が内心で孝太郎を嘲笑っていると、急に孝太郎が立ち上がり、
「すいませんが、トイレに立たせてもらってもいいでしょうか?先程からお腹が痛くて……」
お腹が痛いだと?そんなものは嘘っぱちに決まっている。
浩三郎は目の前の男は疑いもなく、自分の平穏な生活を邪魔する『ストレス』であり、『敵』だという事を悟る。
そして、この男と同様に他の3人の女も敵に違いないと。
浩三郎はトイレに行く孝太郎を引き止め、本来ならば話す筈はなかった、話の続きをしてやる事にする。
「そうですね、仮にあなたは眠れなくなった場合は何が原因だと考えられますか?」
浩三郎の言葉に孝太郎は思わず首を傾げてしまう。
浩三郎は何を言っているのだろうか?眠れない原因?そんな物は多種多様で、一つにまとめられるものではないだろう。
孝太郎が浩三郎を払って地下室に向かおうとした時だ。
浩三郎もソファーから立ち上がり、
「あなたにこの事を話さなかったのは私の過失だな、人は大体この二つによって、安眠を妨げられるんだよ。すなわち『敵』と『ストレス』……あなたはこの両方に適しているようだな、ミスター中村」
浩三郎の言動がおかしい事に気が付いたのだろう。
絵里子もソファーから立ち上がり、浩三郎に武器保存から取り出したオート拳銃を向けて、
「動かないでッ!田山浩三郎ッ!あなたには殺害容疑及び誘拐容疑がかかっております! 直ぐに投降すれば……」
絵里子の一般の刑事が吐く決まり文句は浩三郎の制止によって妨げれる。
「私が投降するとでも思うのかい?第一殺人容疑だと?何の証拠もなしに?疑いだけで?ふん、まるで刑事ドラマの悪役に出てくるような悪党刑事じゃあないか」
「任意の取り調べという方法であなたを連れて行く事も出来るわ! 」
絵里子は浩三郎の質問に反撃する。
だが、浩三郎は大きく肩をすくめながら、
「だが、私に拳銃を向けていい理由にはならんだろ?レディ……」
浩三郎は勝ち誇ったような笑顔を向けながら、
「そいつを発砲すれば、終わるのは私の人生じゃあなくて、キミの人生だよ、レディ……想像してごらん、私は世界から認められる蝋人形師だよ。私を殺すまたは逮捕するという事は日本の国益を大幅に損ねる事になるんだ。日本の優秀な蝋人形師が本当は殺人鬼だったんだという事にな、政府……特に桃の腐って食べられない所のように腐りきった竹部は絶対にこの件を認めんだろうな、あいつは国のために一生懸命に作戦をこなしてきた兵士たちを冷遇するような奴だからな」
竹部恒三。彼の存在を忘れていた。彼ならば、外国からの批判を恐れ、田山浩三郎を釈放し、事件の事実を揉み消してしまう可能性すらある。
つまり、この場においての自分たちの最適な結論は……。
4人は各々の頭の中で、結論を導き出していたが、誰もそれを口に出せずにはいたが……。
「フフフ、諦めて帰りたまえ。自共党の犬どもめ」
だが、浩三郎のその一言が孝太郎の逆鱗に触れた。
孝太郎は直ぐさま、武器保存から、45口径オート拳銃を向け、
「あまり調子に乗るなよ、このクソ野郎……匿名ユーザーの意見を鵜呑みにして、自分は逮捕されないとでも思っていたのか?お前を捕まえる証拠だって沢山あるんだぜ、誘拐の件からテメェの余罪をしょっ引いてやる」
孝太郎の発言に浩三郎の眉が微かに動くのが確認できた。
彼は拳をプルプルと震わせながら、
「いいだろう、キミらは私の背後関係を知らんらしいな、私の背後には大きな人物が控えていてね……いや、そんな物に頼らなくてもいいか……私自身の手でキミらを消せば、何の証拠にもならんしな」
浩三郎はそう言うと、右腕に力を込めて、ソファーを握る。すると、緑色のオーラが右腕から放たれ……。
「そ、ソファーが溶かされただと!?」
孝太郎は思わず、ハッと息を呑んでしまう。
「孝太郎君、キミは今、こう予想したね、どうしてこの男はソファーを溶かしたんだと?簡単だよ、私の魔法は触れたものを溶かす魔法……不要なものはこれで消してきたんだよ」
孝太郎は怒りではらわたが煮えくりかえりそうであった。
一体何人の人間が、こんなクズに『不要なもの』として消されてしまったのだろうか?一体どれ程の家族がこいつによって消されてしまった身内を待っているのだろうか?
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