10 / 33
五大ファミリーの陰謀編
ジャック・カルデネーロの暴走ーその②
しおりを挟む
ロバートはこの展開を予想していたのだろうか。いや、恐らくしていないだろう。
アンドリューはロバートが笑っている姿を一応は確認したのだが、どうも、彼の笑いは、勝利を確信した笑みや、あるいは余裕のある笑みという笑みではなく、苦し紛れに笑っているようにアンドリューには確認できた。
アンドリューはここは一つ試してやろうと、ロバートを挑発してみる。
「あなたが苦しいのなら、私はこの炎を引っ込めてあげるのですが」
アンドリューの口元の端に笑いを浮かべているような姿勢に腹が立ったのだろう。ロバートは笑顔を引っ込め、青筋を立てて叫ぶ。
「ふざけるなッ!お前のよう奴に舐められるのも、これで終わりにしてやるッ!」
ロバートは火力を強めていく。成る程、これは確かに苦戦するなと、アンドリューは心の中で呟く。
だが、火力を増やしたところで、国立魔法大学を首席で卒業した自分には勝てないだろう。アンドリューは鷹をくくっていた。
「終わりだァァァァ~!!! 」
ロバートは最大出力とばかりに滝のような速さで炎を出す。
「アンドリューゥゥゥ~!!! 」
階下のチャーリーもただ事ではないと判断したのだろう。階段を登って、駆け上がろうとする。
だが、そんなチャーリーをアンドリューは片手で静止する。
「ご心配は無用さ、私がこんな独学でやっているような、チンピラに負けているとでも思っているのかい?」
アンドリューはCMSの刃から、炎を放出し続ける。幾ら何でも無茶だ。チャーリーが銃を構えた時だ。
「詰みだ」
アンドリューはCMSを使い、新たな魔法を起動させた。周囲を凍らせて、ロバートを拘束した。
「ちくしょう! こんな簡単に捕まっちまうなんてッ!」
ロバートはあからさまな悪態を吐き、アンドリューとチャーリーを睨み付ける。
アンドリューが相変わらず、自分にCMSの先端を突き付けている事から、抵抗するのは不可能だろうと、ロバート・フェローチは判断した。直ぐに両手を広げてみせる。
その後はチャーリーにより、利き腕からCMSを外され、手錠をかけさせられ、応援の警察官たちに引き渡される。
連行されていく中、チャーリーはロバートにジャックの居場所を尋ねたのだが、
「ふん、死んでも教えるもんかッ!」
視線を逸らし、そう吐き捨てた。
「では、ヒントだけでも教えてはくれませんか?」
アンドリューは丁寧語を使い、まるで王族に対応するかのようにお辞儀をして、尋ねるのだが、これもまた意味はなさない。
「しょうがないよ、ジャック・カルデネーロは我々だけで追いかけよう」
チャーリーの言葉にアンドリューは「キミはそれで良いのか?」と 尋ねた時だ。
「警部大変です! 街の中心部にカルデネーロ・ファミリーが現れ、騒動を引き起こしているとッ!」
警官の一人が無線を傍受したらしい。チャーリーは自分が最も欲した質問の事を警察官に尋ねてみる。
「ジャックは……?ジャック・カルデネーロはそこにいるのか!?」
「ええ、ジャック・カルデネーロもそこにいるとの確かな情報です! 」
チャーリーは天は自分を見捨ててはいないのだと確信した。そして、アンドリューに向かって微笑む。
「よし、市街地へと向かうぞ! おれ達はカルデネーロ・ファミリー壊滅に全力を尽くすんだッ!」
「おやおや、キミはジャック・カルデネーロを逮捕して、功名を挙げたかったんじゃあないのかい?」
この言葉を聞き、チャーリーは思わず笑ってしまう。その顔を見るなり、アンドリューは不機嫌そうな顔を見せた。
「何が面白かったんだい?私は何も笑えなかったんだが……」
「いいや、キミが『壊滅』という言葉の意味を理解していないんだと、思ってね」
「『壊滅』というのは、相手を死に至らしめる事だろ?」
「いいや、その場合もあると思うんだが、おれらの場合の『壊滅』は逮捕や、それによって、相手の組織を潰す事を意味するのさ」
ふーんとアンドリューは心底どうでも良さげな様子である。
「それよりも、市街地とやらに急がなくていいのか?」
チャーリーはハイハイと言って、パトカーにアンドリューと相棒の青山冬菜・メアリーが乗ったのを確認し、市街地へと急行する。不思議な事にチャーリーに負けるという確信は一つもない。
ジャック・カルデネーロは屋敷に残っている部下全員とエルフの王から貸し与えられた怪物達を使い、ニューヨークを襲撃していた。もはや、彼はマフィアではない。単なる大量殺戮を行うテロリストへと成り果てていた。最低限の仁義を捨て、権力に屈さないという誇りも捨て、今や彼は異世界の王の命じられるがままに部下や怪物に破壊行為を命じていた。
無論、警察も出動したが、ジャックが両腕に付けている二つの腕輪の妙な力の前には屈服するしかない。
そんな時だ。
「待てッ!ジャック・カルデネーロ! 」
破壊行為を満足げに見ていた、ジャックはその言葉に舌を打ち、声の方向を凝視する。
「なんだ、黒人か……黒人の刑事がおれに何の用なんだ?」
「何の用だと、お前を逮捕するために決まっているだろう?お前の暴走を止めてな……ッ!」
ジャックは自分に銃を構えている黒人の刑事が、素人ではない事を知った。彼の銃を握っている両手が震えていない事がその確固たる証拠と言えよう。だが、ジャックも敬意を払い、捕まってやる事を選択はしない。あくまでも強気に、
「ふん、お前におれの暴走を止める?お前のような非力な人間風情が?」
と、強気に言ってみせる。そして、両腕にはめたCMSを見せる。
「これを見ても、何か分からないようだな?」
「知っているよ、CMSだろ?」
答えたのは、黒人の刑事ではない。一体誰が?ジャックがその心地の良いアルトの声を見ると、そこには中世ヨーロッパの貴族のような服を身につけた男が立っていた。
「私だって持っているよ、何なら試してみるかい?」
男の挑発にジャックは眉間にシワを寄せていた。いいだろう、天下のカルデネーロ・ファミリーの首領を怒らせた罪は重いぞと、二つのCMSの先端を黒人の男から、端正な中世ヨーロッパの貴族のような男に向ける。
「これで、オレが弱いのか、どうか試してみようじゃあねぇか?」
ジャックは自分の魔法を試す時だと、内心胸を躍らせていた。
アンドリューはロバートが笑っている姿を一応は確認したのだが、どうも、彼の笑いは、勝利を確信した笑みや、あるいは余裕のある笑みという笑みではなく、苦し紛れに笑っているようにアンドリューには確認できた。
アンドリューはここは一つ試してやろうと、ロバートを挑発してみる。
「あなたが苦しいのなら、私はこの炎を引っ込めてあげるのですが」
アンドリューの口元の端に笑いを浮かべているような姿勢に腹が立ったのだろう。ロバートは笑顔を引っ込め、青筋を立てて叫ぶ。
「ふざけるなッ!お前のよう奴に舐められるのも、これで終わりにしてやるッ!」
ロバートは火力を強めていく。成る程、これは確かに苦戦するなと、アンドリューは心の中で呟く。
だが、火力を増やしたところで、国立魔法大学を首席で卒業した自分には勝てないだろう。アンドリューは鷹をくくっていた。
「終わりだァァァァ~!!! 」
ロバートは最大出力とばかりに滝のような速さで炎を出す。
「アンドリューゥゥゥ~!!! 」
階下のチャーリーもただ事ではないと判断したのだろう。階段を登って、駆け上がろうとする。
だが、そんなチャーリーをアンドリューは片手で静止する。
「ご心配は無用さ、私がこんな独学でやっているような、チンピラに負けているとでも思っているのかい?」
アンドリューはCMSの刃から、炎を放出し続ける。幾ら何でも無茶だ。チャーリーが銃を構えた時だ。
「詰みだ」
アンドリューはCMSを使い、新たな魔法を起動させた。周囲を凍らせて、ロバートを拘束した。
「ちくしょう! こんな簡単に捕まっちまうなんてッ!」
ロバートはあからさまな悪態を吐き、アンドリューとチャーリーを睨み付ける。
アンドリューが相変わらず、自分にCMSの先端を突き付けている事から、抵抗するのは不可能だろうと、ロバート・フェローチは判断した。直ぐに両手を広げてみせる。
その後はチャーリーにより、利き腕からCMSを外され、手錠をかけさせられ、応援の警察官たちに引き渡される。
連行されていく中、チャーリーはロバートにジャックの居場所を尋ねたのだが、
「ふん、死んでも教えるもんかッ!」
視線を逸らし、そう吐き捨てた。
「では、ヒントだけでも教えてはくれませんか?」
アンドリューは丁寧語を使い、まるで王族に対応するかのようにお辞儀をして、尋ねるのだが、これもまた意味はなさない。
「しょうがないよ、ジャック・カルデネーロは我々だけで追いかけよう」
チャーリーの言葉にアンドリューは「キミはそれで良いのか?」と 尋ねた時だ。
「警部大変です! 街の中心部にカルデネーロ・ファミリーが現れ、騒動を引き起こしているとッ!」
警官の一人が無線を傍受したらしい。チャーリーは自分が最も欲した質問の事を警察官に尋ねてみる。
「ジャックは……?ジャック・カルデネーロはそこにいるのか!?」
「ええ、ジャック・カルデネーロもそこにいるとの確かな情報です! 」
チャーリーは天は自分を見捨ててはいないのだと確信した。そして、アンドリューに向かって微笑む。
「よし、市街地へと向かうぞ! おれ達はカルデネーロ・ファミリー壊滅に全力を尽くすんだッ!」
「おやおや、キミはジャック・カルデネーロを逮捕して、功名を挙げたかったんじゃあないのかい?」
この言葉を聞き、チャーリーは思わず笑ってしまう。その顔を見るなり、アンドリューは不機嫌そうな顔を見せた。
「何が面白かったんだい?私は何も笑えなかったんだが……」
「いいや、キミが『壊滅』という言葉の意味を理解していないんだと、思ってね」
「『壊滅』というのは、相手を死に至らしめる事だろ?」
「いいや、その場合もあると思うんだが、おれらの場合の『壊滅』は逮捕や、それによって、相手の組織を潰す事を意味するのさ」
ふーんとアンドリューは心底どうでも良さげな様子である。
「それよりも、市街地とやらに急がなくていいのか?」
チャーリーはハイハイと言って、パトカーにアンドリューと相棒の青山冬菜・メアリーが乗ったのを確認し、市街地へと急行する。不思議な事にチャーリーに負けるという確信は一つもない。
ジャック・カルデネーロは屋敷に残っている部下全員とエルフの王から貸し与えられた怪物達を使い、ニューヨークを襲撃していた。もはや、彼はマフィアではない。単なる大量殺戮を行うテロリストへと成り果てていた。最低限の仁義を捨て、権力に屈さないという誇りも捨て、今や彼は異世界の王の命じられるがままに部下や怪物に破壊行為を命じていた。
無論、警察も出動したが、ジャックが両腕に付けている二つの腕輪の妙な力の前には屈服するしかない。
そんな時だ。
「待てッ!ジャック・カルデネーロ! 」
破壊行為を満足げに見ていた、ジャックはその言葉に舌を打ち、声の方向を凝視する。
「なんだ、黒人か……黒人の刑事がおれに何の用なんだ?」
「何の用だと、お前を逮捕するために決まっているだろう?お前の暴走を止めてな……ッ!」
ジャックは自分に銃を構えている黒人の刑事が、素人ではない事を知った。彼の銃を握っている両手が震えていない事がその確固たる証拠と言えよう。だが、ジャックも敬意を払い、捕まってやる事を選択はしない。あくまでも強気に、
「ふん、お前におれの暴走を止める?お前のような非力な人間風情が?」
と、強気に言ってみせる。そして、両腕にはめたCMSを見せる。
「これを見ても、何か分からないようだな?」
「知っているよ、CMSだろ?」
答えたのは、黒人の刑事ではない。一体誰が?ジャックがその心地の良いアルトの声を見ると、そこには中世ヨーロッパの貴族のような服を身につけた男が立っていた。
「私だって持っているよ、何なら試してみるかい?」
男の挑発にジャックは眉間にシワを寄せていた。いいだろう、天下のカルデネーロ・ファミリーの首領を怒らせた罪は重いぞと、二つのCMSの先端を黒人の男から、端正な中世ヨーロッパの貴族のような男に向ける。
「これで、オレが弱いのか、どうか試してみようじゃあねぇか?」
ジャックは自分の魔法を試す時だと、内心胸を躍らせていた。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
異世界配信始めました~無自覚最強の村人、バズって勇者にされる~
たまごころ
ファンタジー
転生したら特にチートもなく、村人としてのんびり暮らす予定だった俺。
ある日、精霊カメラ「ルミナスちゃん」で日常を配信したら──なぜか全世界が大騒ぎ。
魔王を倒しても“偶然”、国家を救っても“たまたま”、なのに再生数だけは爆伸び!?
勇者にも神にもスカウトされるけど、俺はただの村人です。ほんとに。
異世界×無自覚最強×実況配信。
チートすぎる村人の“配信バズライフ”、スタート。
酒好きおじさんの異世界酒造スローライフ
天野 恵
ファンタジー
酒井健一(51歳)は大の酒好きで、酒類マスターの称号を持ち世界各国を飛び回っていたほどの実力だった。
ある日、深酒して帰宅途中に事故に遭い、気がついたら異世界に転生していた。転移した際に一つの“スキル”を授かった。
そのスキルというのは【酒聖(しゅせい)】という名のスキル。
よくわからないスキルのせいで見捨てられてしまう。
そんな時、修道院シスターのアリアと出会う。
こうして、2人は異世界で仲間と出会い、お酒作りや飲み歩きスローライフが始まる。
オバちゃんだからこそ ~45歳の異世界珍道中~
鉄 主水
ファンタジー
子育ても一段落した40過ぎの訳あり主婦、里子。
そんなオバちゃん主人公が、突然……異世界へ――。
そこで里子を待ち構えていたのは……今まで見たことのない奇抜な珍獣であった。
「何がどうして、なぜこうなった! でも……せっかくの異世界だ! 思いっ切り楽しんじゃうぞ!」
オバちゃんパワーとオタクパワーを武器に、オバちゃんは我が道を行く!
ラブはないけど……笑いあり、涙ありの異世界ドタバタ珍道中。
いざ……はじまり、はじまり……。
※この作品は、エブリスタ様、小説家になろう様でも投稿しています。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる