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第一章『この私、カーラ・プラフティーが処刑台のベルを鳴らせていただきますわ』
夜の道の上で
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「おぉ、寒い。こんな日は家に帰って酒を飲みたいものだな」
「あぁ、仕事が長引いてしまうというのはいやなもんだね」
二人の男が夜の闇の中を肩を組んで歩いている。千鳥足ではないことや口調から二人が素面であることは確かだ。
二人は夜の店における護衛としての勤務を終えて帰ってきたばかりであった。
このまま家に帰ればふかふかのベッドが二人を待ち構えているのだ。夜の勤務を終えた後でふかふかのベッドに飛び込んで眠るというのがどれ程までに幸せなことだろうか。
そう思うことで二人は冷たい風が頬を撫でて、全身を震わせても一歩、一歩着実に足を進めていくのであった。
震える足を懸命に前へと進めていた二人の前に鞘に入った剣を右手に持った若い男の姿が見えた。
いや、若いどころか少年といっても過言ではない年齢に見えた。
短く整えられた黒い髪に丸く可愛らしい瞳にそれを縁取る細い眉。スラリと高い鼻、小さくて愛らしい桜色の唇。
顔のどこをとっても完璧であった。まるで、店で飾られている完璧な人形がそのまま生きて歩いているかのようだ。
彼の魅力は顔ばかりではない。独特の色気を放っており、一種の魅力を奏でていた。
二人はそうした趣味を抱いたことはなかったが、その剣を持った恐ろしいまでの色気を漂わせる少年とすれ違った際に初恋の人に出会ったかのように心臓が高鳴ったのであった。
男の一人は思わず舌舐めずりをしていた。
「おい、あいつをどうする?」
男が連れの男に向かって密かに囁く。
「ば、バカ!何を言っているんだよ!」
「あ、あんないい男なんだぞ!オレは今まで生きてきて、こんな感触に見舞われたことなんぞねぇが……なんか胸がドキドキするんだよ」
「そうだな……夜で人もいないし……襲っちまうか」
二人が少年の後を追おうとした時だ。それまで少年が放っていたはずの色気は殺気へと変貌し、二人の足を無意識のうちに背後へと下がらせていた。
まるで、少年の体から悪霊が飛び出ているかのようであった。
二人は慌てて背後に下がり、先程とは対照的に少年との距離を取っていく。
そして少年の姿が完全に消えてなくなると、背中を背けて慌てて逃げ出したのであった。
少年が鬱陶しそうな表情で背後を振り向く頃には影も形も見えなくなっていた。
「やだなぁ。またオレ狙われてたの」
少年は頬を含まらせながら道を歩いていく。苛立ったせいか、地面を踏む音が自然と大きくなっていく。
眠っている人には気の毒であるが、今の自分は不機嫌なので足音を高くさせてもらおう。
少年はそうして足を踏み鳴らしながら、他国から自分を雇いれたセバスチャン・ミーモリティの屋敷の扉を強く叩く。
扉を叩くとセバスチャンの私兵だと思われる屈強な兵士が少年を迎え入れた。
少年は兵士に案内されるがまま屋敷の一室へと通された。
少年が通された部屋は巨大な贅を尽くした机と三脚の椅子が置かれたこじんまりとした部屋であった。
しかし、部屋の大きさそのものは小規模なものであったものの、机と椅子の床下には東洋から伝わったとされる高価な絨毯が敷いてあることや机の上にギヤマンと呼ばれるガラスで作られ器が置いてあることから大事な客を通すために用いられる場所だということが少年にもわかった。
少年が退屈紛れにギヤマンのグラスを机の上から離したり、置いたりして遊んでいると、ようやく扉が開いて屋敷の主人であるセバスチャン・ミーモリティが傍に巨大なワインを抱えて現れた。
セバスチャンはでっぷり太った体を揺らしながら少年の向かい側にある椅子を引いて座った。
それから傍に抱えていたワインを机の上に置くと、ギヤマンのグラスを自分の元へと引き寄せ、その中にワインを注いでいく。
少年がその姿を黙って見つめていると、ワインが入ったグラスをセバスチャンが少年の元へと押しやった。
「さぁさぁ、自由に飲んでくだされ。ギークさん。いや、旅人さんと呼んだ方がよろしいでしょうか?」
「どちらでもミーモリティさんのお好きな方で呼んでください」
少年は差し出されたワインに口をつけながら言った。
少年はワインを飲んだが、ワイン特有の酸味が口の中に広がり、舌の上が苦くなってしまう。
ワインを楽しむ大人の気持ちが少年はわからなかった。
少年が空になったギヤマンのグラスを眺めていると、目の前のセバスチャンが大きな溜息を吐いた。
「どうしたんですか?ミーモリティさん?」
「いいや。立派なギークさんと比べて、屋敷の人たちがあんまりにも頼りにならないなと思いまして」
「それはまたどいうことで?」
「いやぁ、今にでも殺されるかもしれないというのになんの危機感も抱いていない屋敷の人間と比べてギークさんは常に油断しておられないようでいいなぁと」
セバスチャンはギークが握っている剣を見つめながら言った。
「これはボクのトレードマークみたいなものです。そんなに深い意味はありませんよ」
「いやいや、そんなことはありません。ギークさんが立派なお方だということには変わりありませんよ」
「褒めていただきありがとうございます。そろそろ本題に入っていただきたいのですが……」
「おっと、そうだったッ!」
セバスチャンが手を叩きながら言った。
「あなたのその腕を見込んで、殺していただきたい人物がいるんですよ」
「そいつの名前は?」
「ゴーネ。ゴーネという男です。表向きは酒場の経営者ですが、裏に回れば多数の害虫駆除人を抱える大元締めで……こいつがまた悪い奴なんです」
「どのような悪事をしたんですか?」
ギークの指摘にセバスチャンが深刻な顔を浮かべて告げた。
「実はですね。ギークさん。ゴーネは私の命を狙っているんですよ。実は外国と繋がっていましてね。軍務大臣である私の首を飛ばして指揮系統に混乱が生じた瞬間を狙って、軍隊を手引きしようとしているのですよ」
もちろんこの言葉は嘘である。本当はセバスチャンの恐喝から逃れるために命を狙っているのだ。
「なるほど、そいつは悪い奴だ」
ギークはセバスチャンの嘘には気付かなかったのか、特に何の変哲もなく淡々とした口調で答えた。
「でしょう?そいつは城下にいます。酒場の名前はーー」
セバスチャンが名前を教え終え、駆除の前金を受け取ると、ギークは関心がなさそうな気怠そうな表情を浮かべながら屋敷を去っていく。
セバスチャンはそんなギークを怪しげな笑みを浮かべながら見守っていた。
恐喝ノートのこともあり殺される心配はほとんどしないセバスチャンであったが、それでもたまに公表する前に殺してしまえと考える凄腕の人間がいる。
今現在自分を狙う駆除人たちがそうだ。子飼いにできなかったことは惜しいが、ここは始末するしかないだろう。
そのために国の端でたまたま部下が見つけたギークという少年はうってつけの存在であった。
せいぜい役に立ってもらおう。強請りの王様は上機嫌にギヤマンに酒を入れ直し、先程までギークが座っていた席を見つけた。
夜の街をふらつきながらその日の宿を決めようとしていた時だ。
目の前でまたしても男とすれ違う。またしても自分の色気に夢中になるかと思ったが、すれ違い様に剣を抜く音が聞こえたので、ギークは慌てて距離を取り、右手に握っていた剣を抜いて身構える。
「何者だ?」
だが、当然ギークの言葉には応じない。言葉で答える代わりに男は剣を構えてギークと向かい合っていく。
しばらくの間は睨み合いが続いたが、剣と剣による打ち合いが始まると、双方が正気を忘れ、一心不乱に剣を振るっていた。
ギークは生まれて初めての剣の使い手に興奮が隠せなかった。全身から力が湧いてくる。そのため戦いは長引いた。
だが、勝ったのはギークの方であった。彼の方が体力が続いたのだ。ギークは襲ってきた男の剣を跳ね飛ばし、首元に剣を突き付けて問い掛けた。
「名前は?」
だが、言葉は返ってこない。当然か。
ギークは口元に小さな微笑を浮かべたかと思うと、剣を一旦引き、突きの構えを見せた。
このまま喉元にこの件を突き立てればこの男の息の根は止まるだろう。
そう考えていた時だ。背後からこちらの耳が壊れるかと思うほどの大きな声が聞こえた。
ギークはその声を聞くと慌てて男の元から去っていく。
だが、闇の中に消える中でギークは駆け付けた男が発した言葉を頭の中で何度も何度も復唱していた。
あの男は確かに叫んでいたのだ。「マスター!」と。
この世界にマスターと呼ばれる存在は多くいるだろうが、自分を襲撃して得をするマスターというのは一人しか思い浮かばない。
セバスチャンが自分に殺しの依頼を行ったこの街の駆除人を束ねるギルドマスターだろう。
ギルドマスターでありながらあれ程の腕を持つとは思いもしなかった。
ギークは子どものように無邪気に手を叩きながらその場を駆けていくのだった。
「あぁ、仕事が長引いてしまうというのはいやなもんだね」
二人の男が夜の闇の中を肩を組んで歩いている。千鳥足ではないことや口調から二人が素面であることは確かだ。
二人は夜の店における護衛としての勤務を終えて帰ってきたばかりであった。
このまま家に帰ればふかふかのベッドが二人を待ち構えているのだ。夜の勤務を終えた後でふかふかのベッドに飛び込んで眠るというのがどれ程までに幸せなことだろうか。
そう思うことで二人は冷たい風が頬を撫でて、全身を震わせても一歩、一歩着実に足を進めていくのであった。
震える足を懸命に前へと進めていた二人の前に鞘に入った剣を右手に持った若い男の姿が見えた。
いや、若いどころか少年といっても過言ではない年齢に見えた。
短く整えられた黒い髪に丸く可愛らしい瞳にそれを縁取る細い眉。スラリと高い鼻、小さくて愛らしい桜色の唇。
顔のどこをとっても完璧であった。まるで、店で飾られている完璧な人形がそのまま生きて歩いているかのようだ。
彼の魅力は顔ばかりではない。独特の色気を放っており、一種の魅力を奏でていた。
二人はそうした趣味を抱いたことはなかったが、その剣を持った恐ろしいまでの色気を漂わせる少年とすれ違った際に初恋の人に出会ったかのように心臓が高鳴ったのであった。
男の一人は思わず舌舐めずりをしていた。
「おい、あいつをどうする?」
男が連れの男に向かって密かに囁く。
「ば、バカ!何を言っているんだよ!」
「あ、あんないい男なんだぞ!オレは今まで生きてきて、こんな感触に見舞われたことなんぞねぇが……なんか胸がドキドキするんだよ」
「そうだな……夜で人もいないし……襲っちまうか」
二人が少年の後を追おうとした時だ。それまで少年が放っていたはずの色気は殺気へと変貌し、二人の足を無意識のうちに背後へと下がらせていた。
まるで、少年の体から悪霊が飛び出ているかのようであった。
二人は慌てて背後に下がり、先程とは対照的に少年との距離を取っていく。
そして少年の姿が完全に消えてなくなると、背中を背けて慌てて逃げ出したのであった。
少年が鬱陶しそうな表情で背後を振り向く頃には影も形も見えなくなっていた。
「やだなぁ。またオレ狙われてたの」
少年は頬を含まらせながら道を歩いていく。苛立ったせいか、地面を踏む音が自然と大きくなっていく。
眠っている人には気の毒であるが、今の自分は不機嫌なので足音を高くさせてもらおう。
少年はそうして足を踏み鳴らしながら、他国から自分を雇いれたセバスチャン・ミーモリティの屋敷の扉を強く叩く。
扉を叩くとセバスチャンの私兵だと思われる屈強な兵士が少年を迎え入れた。
少年は兵士に案内されるがまま屋敷の一室へと通された。
少年が通された部屋は巨大な贅を尽くした机と三脚の椅子が置かれたこじんまりとした部屋であった。
しかし、部屋の大きさそのものは小規模なものであったものの、机と椅子の床下には東洋から伝わったとされる高価な絨毯が敷いてあることや机の上にギヤマンと呼ばれるガラスで作られ器が置いてあることから大事な客を通すために用いられる場所だということが少年にもわかった。
少年が退屈紛れにギヤマンのグラスを机の上から離したり、置いたりして遊んでいると、ようやく扉が開いて屋敷の主人であるセバスチャン・ミーモリティが傍に巨大なワインを抱えて現れた。
セバスチャンはでっぷり太った体を揺らしながら少年の向かい側にある椅子を引いて座った。
それから傍に抱えていたワインを机の上に置くと、ギヤマンのグラスを自分の元へと引き寄せ、その中にワインを注いでいく。
少年がその姿を黙って見つめていると、ワインが入ったグラスをセバスチャンが少年の元へと押しやった。
「さぁさぁ、自由に飲んでくだされ。ギークさん。いや、旅人さんと呼んだ方がよろしいでしょうか?」
「どちらでもミーモリティさんのお好きな方で呼んでください」
少年は差し出されたワインに口をつけながら言った。
少年はワインを飲んだが、ワイン特有の酸味が口の中に広がり、舌の上が苦くなってしまう。
ワインを楽しむ大人の気持ちが少年はわからなかった。
少年が空になったギヤマンのグラスを眺めていると、目の前のセバスチャンが大きな溜息を吐いた。
「どうしたんですか?ミーモリティさん?」
「いいや。立派なギークさんと比べて、屋敷の人たちがあんまりにも頼りにならないなと思いまして」
「それはまたどいうことで?」
「いやぁ、今にでも殺されるかもしれないというのになんの危機感も抱いていない屋敷の人間と比べてギークさんは常に油断しておられないようでいいなぁと」
セバスチャンはギークが握っている剣を見つめながら言った。
「これはボクのトレードマークみたいなものです。そんなに深い意味はありませんよ」
「いやいや、そんなことはありません。ギークさんが立派なお方だということには変わりありませんよ」
「褒めていただきありがとうございます。そろそろ本題に入っていただきたいのですが……」
「おっと、そうだったッ!」
セバスチャンが手を叩きながら言った。
「あなたのその腕を見込んで、殺していただきたい人物がいるんですよ」
「そいつの名前は?」
「ゴーネ。ゴーネという男です。表向きは酒場の経営者ですが、裏に回れば多数の害虫駆除人を抱える大元締めで……こいつがまた悪い奴なんです」
「どのような悪事をしたんですか?」
ギークの指摘にセバスチャンが深刻な顔を浮かべて告げた。
「実はですね。ギークさん。ゴーネは私の命を狙っているんですよ。実は外国と繋がっていましてね。軍務大臣である私の首を飛ばして指揮系統に混乱が生じた瞬間を狙って、軍隊を手引きしようとしているのですよ」
もちろんこの言葉は嘘である。本当はセバスチャンの恐喝から逃れるために命を狙っているのだ。
「なるほど、そいつは悪い奴だ」
ギークはセバスチャンの嘘には気付かなかったのか、特に何の変哲もなく淡々とした口調で答えた。
「でしょう?そいつは城下にいます。酒場の名前はーー」
セバスチャンが名前を教え終え、駆除の前金を受け取ると、ギークは関心がなさそうな気怠そうな表情を浮かべながら屋敷を去っていく。
セバスチャンはそんなギークを怪しげな笑みを浮かべながら見守っていた。
恐喝ノートのこともあり殺される心配はほとんどしないセバスチャンであったが、それでもたまに公表する前に殺してしまえと考える凄腕の人間がいる。
今現在自分を狙う駆除人たちがそうだ。子飼いにできなかったことは惜しいが、ここは始末するしかないだろう。
そのために国の端でたまたま部下が見つけたギークという少年はうってつけの存在であった。
せいぜい役に立ってもらおう。強請りの王様は上機嫌にギヤマンに酒を入れ直し、先程までギークが座っていた席を見つけた。
夜の街をふらつきながらその日の宿を決めようとしていた時だ。
目の前でまたしても男とすれ違う。またしても自分の色気に夢中になるかと思ったが、すれ違い様に剣を抜く音が聞こえたので、ギークは慌てて距離を取り、右手に握っていた剣を抜いて身構える。
「何者だ?」
だが、当然ギークの言葉には応じない。言葉で答える代わりに男は剣を構えてギークと向かい合っていく。
しばらくの間は睨み合いが続いたが、剣と剣による打ち合いが始まると、双方が正気を忘れ、一心不乱に剣を振るっていた。
ギークは生まれて初めての剣の使い手に興奮が隠せなかった。全身から力が湧いてくる。そのため戦いは長引いた。
だが、勝ったのはギークの方であった。彼の方が体力が続いたのだ。ギークは襲ってきた男の剣を跳ね飛ばし、首元に剣を突き付けて問い掛けた。
「名前は?」
だが、言葉は返ってこない。当然か。
ギークは口元に小さな微笑を浮かべたかと思うと、剣を一旦引き、突きの構えを見せた。
このまま喉元にこの件を突き立てればこの男の息の根は止まるだろう。
そう考えていた時だ。背後からこちらの耳が壊れるかと思うほどの大きな声が聞こえた。
ギークはその声を聞くと慌てて男の元から去っていく。
だが、闇の中に消える中でギークは駆け付けた男が発した言葉を頭の中で何度も何度も復唱していた。
あの男は確かに叫んでいたのだ。「マスター!」と。
この世界にマスターと呼ばれる存在は多くいるだろうが、自分を襲撃して得をするマスターというのは一人しか思い浮かばない。
セバスチャンが自分に殺しの依頼を行ったこの街の駆除人を束ねるギルドマスターだろう。
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