婚約破棄された悪役令嬢の巻き返し!〜『血吸い姫』と呼ばれた少女は復讐のためにその刃を尖らせる〜

アンジェロ岩井

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第四章『この私が狼の牙をへし折ってご覧にいれますわ』

ジャッカルの日

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シャルル=アントニオ・サンソンはその日はまだ日が高いうちから屋敷のバルコニーでのんびりとアルコールに浸っていた。
通常であるのならばオルレアンス王国の貴族というものは午前中に仕事を片付けておかねばならないはずである。いや、これはオルレアンス王国ばかりではなく、他の国でも同じことなのだ。

だが、サンソン家は別であった。彼は他の貴族があくせくと働く中で悠々と過ごすことが許されている数少ない人物であった。
というのも、シャルルは王室を除けばこの国の中でもっとも地位の高い人物であったからだ。
地位としては成り上がり者であるにも関わらず公爵としての扱いを受けているし、領地の運営や宮殿内における公務などは代行である人物に任せておけばいいのだ。

自分は悠々と芝居見物に励んだり、朝から酒を嗜んだりすればいいし、気が向けば狩りに出るのも一興である。特に弓矢をつがえながら
王族から下賜された金の椅子やら机やらといった黄金のおもちゃを楽しむのも悪くはない。
眺めるのもいいが、黄金のおもちゃを使って楽しむのも好きだ。

シャルルがバルコニーで三杯目の酒を楽しんでいた時だ。執事の呼ぶ声が聞こえたので、振り返ると、そこには執事だけではなく宮廷からの使者と思われる男が立っていた。
どうやら国王からの呼び出しなのだろう。シャルルは重い腰を上げて使者と向かい合う。
宮廷からの使者といえども相手は一応公爵である。相応の礼を持って相手は言った。

「閣下、陛下がお呼びです。至急宮廷にまで御出仕なされるようお支度をしてくださいませ」

「わかった。わかった。おい、ダントン」

ダントンと呼ばれたの執事が丁寧に頭を下げる。しばらく席を外したかと思うと出仕の際に着用する礼装を持って現れた。
シャルルはダントンに礼服を着せてもらっている間に使者に向かって何があったのかを問い掛ける。
使者は深く頭を下げつつもその件に関して言葉を述べることはなかった。
ただひたすらに「宮廷に行けば陛下らからのお達者がある」と述べるばかりである。

小役人というのはこういう時に融通性がないのが困る。呆れたような溜息を吐いてからシャルルは王室から与えられた馬車へと乗り込む。
しばらく馬車に揺られていると、王都が見えてきた。王都は贅を尽くした都であり、まさしく国王のお膝元だという印象が強い。
シャルルは王都のことを絶対王政の象徴とさえ思っていた。

オルレアンス王国。大陸における唯一絶対王政と呼ばれる政治制度が敷かれている国である。
古代の暗黒時代と呼ばれる時代、初代国王ルイグラスは貴族ではなく、商人としての結びつきを強め、自身の経済能力を高めていった。
そればかりではない。貴族たちを巧みに唆し、同士討ちを行わせることによって貴族勢力の戦力を削ぐことに成功したのである。

また、できたばかりの隣国クライン王国との戦争に勝利し、領土の一部を割譲させたことによりその地位を不動のものとした。
それ以降歴代の国王たちは大きく力を削いだ貴族たちを支配していったのである。また、商人との結びつきを強めその財力を不動のものとしていった。

歴代の国王の中には金融王や宝石王と呼ばれる外交や内政以上に商売に明け暮れた国王もいた。そうした国王たちがいたからこそ今の絶対王政があるのだろう、とシャルルは考えた。

現在の国王アンルナ一世も例外ではないが、金よりも好きなものがあった。
それは自身の地位の安定である。アンルナ一世は権力闘争にゴシップ誌を使って即位した史上初の国王であるといってもいい。
ゴシップ誌にあることないことを吹き込み、平民たちの怒りを味方につけて、圧倒的な支持を受けて即位したのだ。

その際権力闘争に敗れた弟ヒューゴは隣国に亡命したと聞く。
現在は商売と内政に力を入れているが、なにぶん猜疑心が歴代の国王と比較しても強い。
そのため国王の側近たちは罰を与えられないように怯えながら暮らしているのだという。

シャルルは馬車を降りて、宮廷の中に乗り込む。宮廷は相変わらず豪華であり、王家の財力というものを見せつけられた。
長い廊下を歩けばあちらこちらに絵画や剥製が飾られているし、ときたまどこぞの令嬢かと思うほどに豪華な衣装や髪飾りを身に付けた侍女たちとすれ違う。
袖の下に口元を当てて笑うその姿は到底侍女には見えなかった。

シャルルが長い廊下を進み、宝石で飾られたドアノブを開くと、そこにはこれまた金やら宝石やらで彩られた玉座に腰をかけた若い王の姿が見えた。
弟とは異なり、若い国王は長い銀色の髪をたなびかせ、足を組みながら謁見に現れたシャルルを見下ろしていた。

シャルルはそれを見てなんともいえない圧を感じた。絶対的な存在感、覆すことのできない権威が伝わってくる。
思わず身じろぎをしているところにようやく王が口を開く。

「苦しゅうない。近うよれ」

と、王がシャルルを手招く。シャルルは恐る恐る玉座へと近付いていく。
シャルルは圧を一身に受けながらもなんとか平静を取り繕って頭を下げる。

「よい、頭を上げよ」

シャルルは頭をぎごちなく震わせながら上げた。
改めて目にすると、国王の存在の大きさを理解できた。
いかに自分の地位が高かろうともそれは世俗の地位。あくまでも人間に与えられる地位に過ぎないのだ。国王というのは神からその地位を与えられた存在。

言うなれば神の代行者である。そんな存在に逆らうことなどできるはずがない。シャルルは眩しすぎる権威に耐えかねて目を逸らしてしまったが、アンリナは目を逸らしたままのシャルルに向かって話を続けていく。

「シャルル……どうしても我慢できぬものがあるであろう?」

「と、申されますと?」

「わからぬか?生かしておいては困るような奴だ。例えば余の弟のような奴」

「へ、陛下まさか!?」

「左様、王国最高死刑執行官たるシャルル=アントニオ・サンソンに命ずる。余の弟ヒューゴを抹殺せよ」

国王として『王国最高死刑執行官』である自分に命じられればシャルルも従わざるを得なかった。
シャルルは慌てて片膝をつき、国王の前で深々と頭を下げていく。
王国最高首席死刑執行官というのはオルレアンス王国にとって有害となる人物を駆除する死刑執行官としての最高の地位である。

王国最高首席死刑執行官に就任した人物は公爵としての地位を与えられ、巨大な屋敷と土地。豪華な馬車、望みのままの土地、そしてシャルル曰く黄金のおもちゃが与えられる。
そればかりではない。王国最高首席死刑執行官として公爵の地位を与えられたものは通常の貴族とは異なり、国家にとって有害な人物を駆除することだけが仕事となるので、それ以外のことは代行の人物に任すことができる権利が与えられるのだ。つまり就任と同時に莫大な時間を手に入れることができるのだ。

だが、それ以上に魅力的なのは王国内における他の死刑執行官を利用する権利が与えられることだ。
オルレアンス王国は国家直属の暗殺部隊である『ジャッカル』と呼ばれる暗殺部隊を雇用しており、最高死刑執行官はその指揮を任せられるのだ。

それらのメリットを天秤にかけてもなお、大勢の人間が就任直後に心を病んでしまう。間接的にしろ直接的にしろ多くの人間を殺める仕事となるので無理もない。これまで歴代の執行官がアルコールなどにハマり、最高首席死刑執行官や『ジャッカル』の指揮官としての仕事を果たせなくなってしまうので大抵が後任によって始末されるという流れになる。
大抵が三年ももたないが、例外はシャルルである。

シャルルは最高首席死刑執行官となり、十年以上の月日が経過している。
それ故に他の臣下たちよりは国王の信任が厚いと思われるが、それでも現在の国王のことであるからどのような目に遭わされるかわかったものではない。

唐突に今の地位を解任され、牢獄に叩き込まれるという可能性もなきにしもあらずというところなのだ。
シャルルは自身の意思とは無関係に国王からの依頼を受けざるを得なかった。




















(ヒューゴと会うのは久し振りだなぁ。きっと、これ喜んでくれるよね?)

マチルダ・エバンズ公爵令嬢はこの日お忍びで城下町を訪れていた。目的は惚れ男に会うためである。
そのためマチルダは惚れた男に一目会うためにわざわざ平民の服に着替えて自ら作ったサンドイッチをバスケットに入れて現れたのだ。

サンドイッチにはヒューゴが滅多に口することができない羊の肉と牛の肉が入っている。
燻製にしたものであるが、それがまたソースと絡み合って絶妙な味を引き立てるのである。
これを広げながら郊外でする食事はどんなものだろう。

(喜んでくれるかな?ヒューゴ)

マチルダは普段の大人びた態度を引っ込め、愛する人と出掛けることができるということにすっかりと浮かれていた。
その直後に神話に出てくる巨人のような大きな体をした男とぶつかってしまったのだから不幸なことこの上ない。

マチルダが頭を抑えながら浮かれたことを反省し、謝罪の言葉を述べた。
だが、相手はマチルダの謝罪を聞くどころかしきりに辺りを見渡していた。
マチルダが恐る恐る声を掛けると、ようやくマチルダの存在に気が付いたらしい。

ようやく向こうも謝罪の言葉を述べた。このまま丸く収まればよかったのだが、相手の男が漏らした言葉がマチルダを不安にさせた。
男は確かに言った「ヒューゴ」と。

マチルダは自身が愛する人に大きな危機が迫っていることを察し、慌ててヒューゴが住んでいる下宿へと向かっていくのであった。
この時ヒューゴはギルドマスターの姪であるヴァイオットと共に買い出しに出掛けており、不在であった。

そのためギルドマスターに懇願して店の中で待たせてもらったのだが、なかなか帰る気配が見えない。
既に酒を二杯ほど飲んでいたが、こうも姿が見えないと不安になってくる。
やむを得ずにマチルダはギルドマスターに何が起きたのかを説明していく。

以前は依頼人としてここを訪れた身である。意を決して打ち明けたのである。
マチルダの暴露を聞いたギルドマスターは一瞬でも驚愕の表情を浮かべたが、すぐに正気を取り戻し、マチルダから聞いた言葉を手元にあった紙に記していき、どんなことが起きているのかをまとめていく。

流石は王都における駆除人たちをまとめ上げる男である。手抜かりはない。
マチルダは感心した目でその手つきを見つめていた。
ヒューゴとヴァイオレットが買い出したから戻ってきたのはそれよりまた二杯の酒を飲んだ後であった。
見知らぬ女性が横に並んで立っているという事実にマチルダは思わず憤慨してしまいそうになったが、現在はヒューゴの身を案じる方が先決である。

マチルダは怪しい人物についての詳細をヒューゴを語っていく。
ヒューゴはしばらくの間は固まっていたが、唐突に「兄さん」と呟いた。

「兄さん?誰なの?」

「いえ、な、なんでもありませんよ」

ヒューゴは慌てて取り繕ったようだが、その声は明らかに動揺していた。
ギルドマスターもそれを感じ取ったのか、バーカウンターから身を乗り出し、両目を尖らせながら低い声で言った。

「もうそろそろ打ち明けてもいいんじゃあないのかい」

「……わかりました」

ギルドマスターの勧めもあってか、ヒューゴは意を決して打ち明けることにした。
既に話を聞いていたギルドマスターは例外として、マチルダもヴァイオレットも驚きを隠せなかったらしい。

「まさかあなたがオルレアンス王国の王子様だったなんて」

「そうです。どこか訳ありだとは思っていましたが、まさかそんな立派な方だったなんて」

「他の駆除人にも詳しく話していないことなので、この件は内密に願いますよ」

ヒューゴの顔は真剣そのものである。そのことから悩んでいる様子が二人に伝わってきた。
ギルドマスターは二人の理解が示された後で厳かな声で言った。

「ヴァイオレット……それにマチルダ様にも仰っておきますが、駆除人ギルドというのは政治的な問題には介入しないというのが原則です。故にヒューゴを隣国が狙っていたとしても政治的な問題になったとするのならば手をお貸しすることはできなくなります」

ギルドマスターの裁量は彼をこの街のギルドマスターとして置いていくのに相応しいものである。
だが、その判断がマチルダには非常なものに感じられたものである。

マチルダは今後ヒューゴをどのように保護すればいいのかと考えていた。
もし、ヒューゴに万が一のことがあれば自分は平気でいられる自信はない。
マチルダは陰鬱な思いを抱えながら差し出された酒を啜った。
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