政略結婚が恋愛結婚に変わる時。

美桜羅

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見えてきた“彼女”

4

俺がその言葉に思わず目を見開く。



だって。

「じゃ、君、小学校の頃から…」

俺のその言葉に。

瑞紀は恥ずかしそうに目を伏せながら。

「はい、もう、7年、ずっと。知哉さん事が好きでした。」

瑞紀は、笑いながらそう言って。

それから、少し眉を寄せながら。

「それなのに、知哉さん、ひどい事たくさん言うから。」



だから。

それは。

俺が思わず眉を寄せると。

瑞紀はそんな俺を見て笑いながら、嘘ですよ、と言って。

また俺の後ろにある窓を眺め始める。

そんな瑞紀を俺も、眺めながら。





きっと。

君は。

話したくないんだろう?

でも。

これを聞かないと。

君も。

俺も。

前に進めない。






俺は太ももの上で両手を組んで、そこを一点に見ながら。

唇を噛んでから、言葉を紡ぐ。





「…君の、病名は。」






その言葉に。

瑞紀は、また、微笑む。









君の部屋が個室である事。

病室が隔離されている事。

病室の中が比較的上品である事から。

少し。

「…やっぱり、良い。この話はやめだ。」

そう言う俺に対し。

瑞紀は体を起こしてゆっくりと俺の手を優しく上から握って。

「…知哉さん。」

声を絞り出す。

「ダメだ。聞きたくない。」

嫌だ。

「聞いて下さい。」

知りたくない。

「…嫌だ。聞かない。君は、ずっと…」

途中から、声が消える。

まるで、尻切れとんぼのように。



君の、真実なんて。





「大丈夫ですから。」

俺はそう微笑む瑞紀の手を上から握り直して。

「…私は、知哉さんに聞いて欲しいんです。」

その瑞紀の言葉に。

「…」



あぁ。

本当に。




瑞紀は、寂しそうに笑いながら。

俺と目線を合わせて。












「…私は、乳ガンです。」

















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