政略結婚が恋愛結婚に変わる時。

美桜羅

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見えてきた“彼女”

9

連れてこられた診察室で素人である俺にはよく分からないカルテを俺に見せながら医者は、
「…来週の手術代、とても高いですが本当に受けますか?」

は?

そんな事。

何で今更。



当たり前だろう。

俺は医者の目をまっすぐに見ながら。

「…はい。お金ならありますから。それで瑞紀が助かるんだったら。」

俺が目に力をいれながらそう言う。

「…」

俺の言葉に医者は、難しい顔をして。

何だ。

その顔は。

やめろ。

まるで瑞紀が。

俺はその後に続くだろう医者の話を聞きたくなくて。

急いで話を切り替える。

「…それより。瑞紀はその手術の間、大丈夫なんでしょうか。とても高度な分、時間がかかるんですよね?」

俺がそう聞くと。

それにも医者は難しい顔をする。

何なんだ。

何を聞いても。

そんな顔をして。

「…それは「段々、瑞紀の体調が悪化していく気がして…」

嫌だ。

聞きたくない。

医者は、俺の言葉にゆっくりと言葉を選ぶようにしながら。

「はっきり言って、あそこまで高度な手術をしても助かる見込みは五分五分です。それくらい、今の時代ガンが治る見込みは低いです。」

医者の言葉に。

…この、ヤブ医者。

眉を寄せる事しか出来なかった。
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