政略結婚が恋愛結婚に変わる時。

美桜羅

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揺れ動く心

27

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車に向かって歩いていると。

瑞紀が急に脚を止めて。



俺が振り返ると。

瑞紀は泣きそうな顔で俺を見ていた。

「何で泣きそうな顔してんの。」

「…そんな顔、してません。」

「してるよ。何なの、さっさと歩いてよ。」

俺がそう言って歩き出そうと前を向いて、瑞紀の手を引くが瑞紀は歩こうとしない。

さっさと歩け。

面倒くさい。

そう言おうともう一度振り返ると。

「…知哉さんは、恋愛感情を持ってなくてもキス出来るんですか。」



あぁ。

その事。

「…出来るよ。大人だからね。」

馬鹿じゃないのか。

そんなので騒ぐほど子供でもないだろう。

俺がそう言うと。

瑞紀はどこかが痛んだように顔を歪めて。

…何だ。

何で、そんな顔するんだ。

今に知った事じゃ無いだろう。

わけが分からない。

俺が眉を寄せると。

瑞紀は、一息ついて俺を見て笑った様な顔をして。

「…分かりました。行きましょう。」

そう言って、瑞紀は俺の手を握り返した。
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