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廃校
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土曜日の午前のこと。自宅であたしがくつろいでいる所に、親友のあこからLINEが届いた。動画? 不思議に思いつつ、動画を見る。するとそこには、まるで何かの儀式を行う三角頭巾をかぶり、黒ずくめの恰好をした何者かがスクリーンに映っている。
「白川なぎさよ。黒山あこは預かった。黒山あこを返して欲しければ、今は廃校になっている〇〇学校まで一人で来い。もちろん警察には知らせたら黒山あこの命ないと思え」
声をボイスチェンジャーで変えているのか、声が機械的である。
そして、映像が切り替わる。あこが学校の椅子にロープで縛られていて口をガムテープで塞がれている。その姿を見てどうしようと考えた。あこの家が裕福だから誘拐されたのかもしれない。あこが大事なので一人で〇〇学校まで行くことにした。
廃校に辿り着くと、あたしは辺りを見渡して、人目がないことを確認後に校門を乗り越えて中に入った。
校舎の入り口に辿り着き、音をたてないように扉が開くかを確認する。すると開いていた。こういう廃校は不審者が入り込まないように施錠してあったりする。開いているということは中に犯人と囚われているあこがいるはずだ。あたしは慎重に扉を開けて中に入る。
静まり返った校舎内。足音を立てないようにあたしはあこを探して歩いて行く。
順々に、教室扉の窓越しから室内の様子をこっそりと伺いながらあこを探す。すると、やがてあこが椅子に縛り付けられているのが確認出来た。あこは足と手を縛られているようだ。手は椅子の後ろで縛られているようで見えない。そして口にはガムテープが貼られている。
あたしは教室扉の窓から、犯人がいないかとそっと見渡す。いないことを確認して、音をたてないように慎重に扉を開けて中に入り、また扉を閉める。
(あこが無事でよかった)
そう思っていたら、あこの背後にあるスクリーンに映像が映し出された。黒ずくめの犯人である。
「白川なぎさよ。よく一人で来たな」
あたしは犯人にバレていたことに驚いたが、きっと画面をにらみつけて言った。
「あたしが来たのだから、あこを解放しなさい」
「そう簡単には解放する気はないな。そうだな。黒山あこのガムテープを剥がしてキスをしろ」
え? 突然の犯人の要求に理解が出来ない。あこにキスしろって言った? しかし、迷うことはない。選択肢がそれしかないのだから。
あたしは、あこの口を塞いでいるガムテープを剥がした。するとあこが目をうるうるさせて呟いた。
「なぎさ~」
そう言うあこの唇を、あたしの唇で塞いだ。犯人が調子に乗ったのか要求を追加してきた。
「もっとだ! もっと激しく!」
画面越しからそう言われて、あたしは舌をあこの舌に絡ませ、激しく貪った。
すると、あこの背後にカタンと何かが落ちる音がした。キスをひとまずやめて視線をその落ちたものに向ける。そこにはリモコンがあった。
あたしはリモコンを拾い上げてスクリーンに向けて操作してみる。
「そう簡単には解放する気はないな。そうだな。黒山あこのガムテープを剥がしてキスをしろ」
早送りをしてみる。
「もっとだ! もっと激しく!」
……あたしは状況を理解した。あこに視線を向けると、あこは顔を真っ赤にして横を向いた。耳まで真っ赤になっている。
あたしは顔をにやりとして、リモコンを操作した。
「もっとだ! もっと激しく!」
リピートさせて、あこの方を向いて舌なめずりをした。
「不本意だけど犯人の要求だから仕方がないね」
そして、両手であこの顔をあたしの方に向けて、何か言おうとしているあこの口を、あたしの唇で塞いだ。犯人の要求通りに激しく。
あこがとろけた顔になったようだが、悪い子にはお仕置きが必要なので、しばらくの時間、このまま悪い子の口を黙らせたのであった。
「白川なぎさよ。黒山あこは預かった。黒山あこを返して欲しければ、今は廃校になっている〇〇学校まで一人で来い。もちろん警察には知らせたら黒山あこの命ないと思え」
声をボイスチェンジャーで変えているのか、声が機械的である。
そして、映像が切り替わる。あこが学校の椅子にロープで縛られていて口をガムテープで塞がれている。その姿を見てどうしようと考えた。あこの家が裕福だから誘拐されたのかもしれない。あこが大事なので一人で〇〇学校まで行くことにした。
廃校に辿り着くと、あたしは辺りを見渡して、人目がないことを確認後に校門を乗り越えて中に入った。
校舎の入り口に辿り着き、音をたてないように扉が開くかを確認する。すると開いていた。こういう廃校は不審者が入り込まないように施錠してあったりする。開いているということは中に犯人と囚われているあこがいるはずだ。あたしは慎重に扉を開けて中に入る。
静まり返った校舎内。足音を立てないようにあたしはあこを探して歩いて行く。
順々に、教室扉の窓越しから室内の様子をこっそりと伺いながらあこを探す。すると、やがてあこが椅子に縛り付けられているのが確認出来た。あこは足と手を縛られているようだ。手は椅子の後ろで縛られているようで見えない。そして口にはガムテープが貼られている。
あたしは教室扉の窓から、犯人がいないかとそっと見渡す。いないことを確認して、音をたてないように慎重に扉を開けて中に入り、また扉を閉める。
(あこが無事でよかった)
そう思っていたら、あこの背後にあるスクリーンに映像が映し出された。黒ずくめの犯人である。
「白川なぎさよ。よく一人で来たな」
あたしは犯人にバレていたことに驚いたが、きっと画面をにらみつけて言った。
「あたしが来たのだから、あこを解放しなさい」
「そう簡単には解放する気はないな。そうだな。黒山あこのガムテープを剥がしてキスをしろ」
え? 突然の犯人の要求に理解が出来ない。あこにキスしろって言った? しかし、迷うことはない。選択肢がそれしかないのだから。
あたしは、あこの口を塞いでいるガムテープを剥がした。するとあこが目をうるうるさせて呟いた。
「なぎさ~」
そう言うあこの唇を、あたしの唇で塞いだ。犯人が調子に乗ったのか要求を追加してきた。
「もっとだ! もっと激しく!」
画面越しからそう言われて、あたしは舌をあこの舌に絡ませ、激しく貪った。
すると、あこの背後にカタンと何かが落ちる音がした。キスをひとまずやめて視線をその落ちたものに向ける。そこにはリモコンがあった。
あたしはリモコンを拾い上げてスクリーンに向けて操作してみる。
「そう簡単には解放する気はないな。そうだな。黒山あこのガムテープを剥がしてキスをしろ」
早送りをしてみる。
「もっとだ! もっと激しく!」
……あたしは状況を理解した。あこに視線を向けると、あこは顔を真っ赤にして横を向いた。耳まで真っ赤になっている。
あたしは顔をにやりとして、リモコンを操作した。
「もっとだ! もっと激しく!」
リピートさせて、あこの方を向いて舌なめずりをした。
「不本意だけど犯人の要求だから仕方がないね」
そして、両手であこの顔をあたしの方に向けて、何か言おうとしているあこの口を、あたしの唇で塞いだ。犯人の要求通りに激しく。
あこがとろけた顔になったようだが、悪い子にはお仕置きが必要なので、しばらくの時間、このまま悪い子の口を黙らせたのであった。
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