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旅の始まり4
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「ん、んあー。ふぁああああ。良く寝たわ。んー。いい匂いがするわね。」
「んが。痛い。おいファル。手が私の顔にびたんってしたぞ。いい匂いって・・・フェルトだな。」
「ごめんごめん。朝焼けの気持ちよくて、ついつい。」
テントの隙間から朝日が差し込み、顔を照らす。それでファルシオンは目覚めたのだが、伸びをした手がガルナの顔面に直撃し、顔を抑えながらガルナは起きた。
「たく、寝相が悪いったらありゃしない。どんな教育を受けて来たんだ。寝てるときに三回は蹴られたぞ。」
「あははは・・・今まで一人旅が続いてたから、全く気にしたことは無かったわ。」
「はぁ~、顔は美人なのに以外に残念なんだな。乙女の顔に痣が出来たらどうすんだ。」
「大丈夫よ。あなたなら山の小屋に住んでても誰も襲ってこないわよ。」
「そうかよ。ま、私は一応未亡人なわけだし、子供もいるし。好いてくれる男なら結構いたんだけどな。」
無論、ガルナは気が付いていないが、学園で人気だった男子の中にガルナがランクインしていたことは秘密だ。旦那も文字通り墓まで持っていった秘密である。
「ふーん。そうなのね。」
「そんな事より飯だ飯!今日の朝ご飯はたぶん、鮭だろ。早くいくぞッと。」
ガルナは座った状態からジャンプして立ち上がると下着のまま外に出た。ファルシオンは止めたが、ご飯が絡んだガルナを止めることが出来るものなどモグラでさえできないだろう。そんなわけでフェルトと御者はガルナの豊満な胸にギョッとすると、フェルトがさすがに切れた。すぐにテントに戻し、ファルシオンに服を着させるように諭した。ごめんごめんと言いながら、再度テントから出てきて、焚火の傍に置いてある丸太にドカッと座り胡坐をかいた。
「フェルト君、本当に彼女、元貴族なのよね?しかも、4大貴族のご令嬢だったのよね?さすがに、疑わしくないかしら。」
フェルトの耳元でガルナに聞こえないように話すと、フェルトは「あははは・・・嘘のようなほんとです。」と言った。ファルはガクッと肩を落とす。
「どう見たって、どっかの盗賊のボスじゃない。」
「何言ってんですか。あの漢らしさがいいんじゃないですか?」
「あなた、目が節穴じゃない。それに男じゃなくて、漢なのね。」
「どういうことでしょうか。」
ファルから見て、その目を輝かせて話しているが、何と言うか曇っているような感じも受けた。ファルは朝から疲れたと丸太にしおらしく座り、朝食が運ばれてくるのを待った。すると、さらに乗せられた鮭のムニエルが芳醇な香りと共に目に飛び込んでくる。
「んー、信じられないわよね。旅の途中で街でもないのにスープと料理が出てくるなんて。」
「どうだ。うちのフェルトは凄いだろ。」
鮭をフォークで切り、一口食べるとはっふと言う言葉が漏れる。その余韻にファルは一瞬幸せを感じるが、ガルナの食べ方を見て思う。
「あれが元令嬢。フォークでガって、ガって・・・この料理そんな食べ方しないと思うけど・・・。」
御者も同席して食べているのだが、ちゃんとフォークとナイフを使って食べている。『良かった。私普通なのね。』と心の中で囁いた。
するとその途中である。モグラとセレンが手を繋いで帰ってくる。なにやら顔が赤い。
「むふふふ、ガルナ氏、あれを見てどう思いまするか。」
「藪から棒に丸眼鏡までかけてどうしたんだ急に。別に普通のことだろ。」
「そうなの。てっきり、二人ってまだ付き合ってさえいないのかと。」
「馬鹿だな。告白なんかあの肝っ玉で出来るかよ。意外にちいせぇんだよ。ああ見えて。」
「ガルナ殿。自然を満喫するのはいいでござるが、今日は全開でござるな。心が開放的になって、口調がいつもと違いますよ。」
「当たり前よ。宿屋の中でこんな口調で話したらどう思う?」
「どっかのギャングのボスかと。」
「それに娘のこともあるし、普段は気を付けてるのよ。こうやって。」
「なるほど。公私混同は避けているわけですね。あれで。」
「あれでってなんだ?」
「あ、あの食事遅れてすいません。」
「いえ、だ丈夫ですよ。今食事を用意するんで。」
そう言うとフェルトは3人分の鮭の切り身をフライパンに乗せる。じゅわじゅわと音を立て香ばしい香りが広がってくる。暫くして、お腹が満たされた一行は少し休んだ後、テントなどを片付ける。フェルトは途中、食べられるようにとサンドイッチを作り木箱に詰めた。もはやフェンリルのことやシスターのことは忘れているのではないかと思うほどほのぼのとした旅は続く。・・・忘れているのかもしれない。
「んが。痛い。おいファル。手が私の顔にびたんってしたぞ。いい匂いって・・・フェルトだな。」
「ごめんごめん。朝焼けの気持ちよくて、ついつい。」
テントの隙間から朝日が差し込み、顔を照らす。それでファルシオンは目覚めたのだが、伸びをした手がガルナの顔面に直撃し、顔を抑えながらガルナは起きた。
「たく、寝相が悪いったらありゃしない。どんな教育を受けて来たんだ。寝てるときに三回は蹴られたぞ。」
「あははは・・・今まで一人旅が続いてたから、全く気にしたことは無かったわ。」
「はぁ~、顔は美人なのに以外に残念なんだな。乙女の顔に痣が出来たらどうすんだ。」
「大丈夫よ。あなたなら山の小屋に住んでても誰も襲ってこないわよ。」
「そうかよ。ま、私は一応未亡人なわけだし、子供もいるし。好いてくれる男なら結構いたんだけどな。」
無論、ガルナは気が付いていないが、学園で人気だった男子の中にガルナがランクインしていたことは秘密だ。旦那も文字通り墓まで持っていった秘密である。
「ふーん。そうなのね。」
「そんな事より飯だ飯!今日の朝ご飯はたぶん、鮭だろ。早くいくぞッと。」
ガルナは座った状態からジャンプして立ち上がると下着のまま外に出た。ファルシオンは止めたが、ご飯が絡んだガルナを止めることが出来るものなどモグラでさえできないだろう。そんなわけでフェルトと御者はガルナの豊満な胸にギョッとすると、フェルトがさすがに切れた。すぐにテントに戻し、ファルシオンに服を着させるように諭した。ごめんごめんと言いながら、再度テントから出てきて、焚火の傍に置いてある丸太にドカッと座り胡坐をかいた。
「フェルト君、本当に彼女、元貴族なのよね?しかも、4大貴族のご令嬢だったのよね?さすがに、疑わしくないかしら。」
フェルトの耳元でガルナに聞こえないように話すと、フェルトは「あははは・・・嘘のようなほんとです。」と言った。ファルはガクッと肩を落とす。
「どう見たって、どっかの盗賊のボスじゃない。」
「何言ってんですか。あの漢らしさがいいんじゃないですか?」
「あなた、目が節穴じゃない。それに男じゃなくて、漢なのね。」
「どういうことでしょうか。」
ファルから見て、その目を輝かせて話しているが、何と言うか曇っているような感じも受けた。ファルは朝から疲れたと丸太にしおらしく座り、朝食が運ばれてくるのを待った。すると、さらに乗せられた鮭のムニエルが芳醇な香りと共に目に飛び込んでくる。
「んー、信じられないわよね。旅の途中で街でもないのにスープと料理が出てくるなんて。」
「どうだ。うちのフェルトは凄いだろ。」
鮭をフォークで切り、一口食べるとはっふと言う言葉が漏れる。その余韻にファルは一瞬幸せを感じるが、ガルナの食べ方を見て思う。
「あれが元令嬢。フォークでガって、ガって・・・この料理そんな食べ方しないと思うけど・・・。」
御者も同席して食べているのだが、ちゃんとフォークとナイフを使って食べている。『良かった。私普通なのね。』と心の中で囁いた。
するとその途中である。モグラとセレンが手を繋いで帰ってくる。なにやら顔が赤い。
「むふふふ、ガルナ氏、あれを見てどう思いまするか。」
「藪から棒に丸眼鏡までかけてどうしたんだ急に。別に普通のことだろ。」
「そうなの。てっきり、二人ってまだ付き合ってさえいないのかと。」
「馬鹿だな。告白なんかあの肝っ玉で出来るかよ。意外にちいせぇんだよ。ああ見えて。」
「ガルナ殿。自然を満喫するのはいいでござるが、今日は全開でござるな。心が開放的になって、口調がいつもと違いますよ。」
「当たり前よ。宿屋の中でこんな口調で話したらどう思う?」
「どっかのギャングのボスかと。」
「それに娘のこともあるし、普段は気を付けてるのよ。こうやって。」
「なるほど。公私混同は避けているわけですね。あれで。」
「あれでってなんだ?」
「あ、あの食事遅れてすいません。」
「いえ、だ丈夫ですよ。今食事を用意するんで。」
そう言うとフェルトは3人分の鮭の切り身をフライパンに乗せる。じゅわじゅわと音を立て香ばしい香りが広がってくる。暫くして、お腹が満たされた一行は少し休んだ後、テントなどを片付ける。フェルトは途中、食べられるようにとサンドイッチを作り木箱に詰めた。もはやフェンリルのことやシスターのことは忘れているのではないかと思うほどほのぼのとした旅は続く。・・・忘れているのかもしれない。
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