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第二部
悪役令嬢と先生
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がたがたと上から音が聞こえてきました。くそとあの男が悪態を吐く音が聞こえます。狭い空間に先生とすし詰め状態で今隠れております。隠れたのは二階の教室。その床下に私も知らないような隠し扉が存在しそのなかには人が二人ぎりぎり隠れられるぐらいの空間が広がっていました。恐らく先生が自分の身を隠すために作ったものでしょう。巧妙に作られていて外からでは分からない出来でした。
隠れてすぐに男はやって来ました。素早い男の動きに驚き見付からないか不安になりましたが、男は気づくことなく部屋をでていきました。足音が遠く離れていくのを確かめます。
ほっと息をつきました。しばらくして先生が上の戸を押し開けて外にでました。大丈夫ですの。と声をかければああと帰ってきます。
「他の三人がやられたんだ。大人しく帰るだろ。
それより肩を見せろ。手当てをする」
肩と言われて初めて怪我をしていたことを思い出しました。緊迫する状況が続いていて痛みをあまり感じていなかったのが、息が抜け思いだした所でずきずきと襲ってきます。言いたいことも聞きたいことも沢山あったのですがまずは手当てをしてもらうことにしました。
「何でこんな夜更けにここに来た」
手当てが終わると同時に先生は聞いてきました。手当てをしている間、聞きたそうにしながら、それとは別に何処か聞きづらそうにもしていました。終わったことで覚悟を決めたのでしょう。私も決めています。
「先生に会いに来ました」
真っ直ぐに先生を見て声にすれば先生は唇を小さく噛み締めました。苦しそうな目で私を見ます。
「何故だ。こんな夜に来なくとも良かっただろう」
「確かめたいことがあったのです」
確かめたいことと先生は私の言葉を繰り返しました。その口が歪に歪み、何かを言おうとして言えずに飲み込みます。でもそのすぐ後にやっぱり言ってきました。
「何だ」
いつもより小さく早口な言葉。僅かに俯いてしまわれます。長い前髪に隠れてその口許さえ見えなくなりましたが雰囲気で苦しそうなのが伝わってきます。言っていいのか不安になりながらも口を開きます
「あの男たちの事です。襲ってきた彼らはもしかして先生を狙っているのではないかとそう思ったから確かめにきました。
先生。あの男たちは貴方を狙っているのですね」
聞く言葉はもう問いかけではありません。確信を私は得ています。
「……何故そう思う。もしかしたらまたここに奴等が探してる奴が逃げ込んだだけかもしれない。その可能性は充分あるだろう」
先生が言いますが私は首を振りました。
「私、先生を探すため魔法を使いましたの。人の居場所を把握する魔法です。そこで確認できたのは先生と奴等だけでしたわ。勿論すでに校舎をでて逃げていた可能性もありますが、でも、でしたら先生は何故この校舎に居たのです。魔法を使ったとき先生がいたのは四階の音楽室でした。とても奴等を捕まえるために校舎に来ていたとは思えません。むしろ隠れていたのではないかと思います。それにあの隠し戸だってそうです。あんなものがあるなど私ですら知り得なかった。私この学園の見取り図は隠し通路も含め全て覚えているつもりです。これでも元はセラフィード様、この国の王子の婚約者でしたからね。もしもの時の為に頭に叩き込みましたわ。
その私ですら知らなかった。あれは先生が作ったものではないんですか。奴等から隠れるために。
まだありますわ。先生はあの男の特性を知っていました。それはやりあった事があるからではありませんか? それも何度か。あんな特性一度で見抜けるとは思いませんし、ここを選んだのもあの男の早さを知っていたからでしょう。他の場所だと怪我した私がいては追い付かれてしまうかもしれません。それにあの男の氷点下の温度ですら動き回れる特性は水の元素と相性がよく氷魔法を良く使う先生とは少し相性が悪いと思います。対先生ようとして彼が来たのではないですか」
途中口を挟もうとする先生に挟ませず言い切りました。見つめると反らしていた顔をあげた先生が長いため息をつきました。それからまたそらしてしまいます。
「何故、俺が狙われているんじゃないかと思った。少なくとも昨日まではそんなこと思ってなかっただろう」
「顔です」
顔?先生が不思議そうな声をあげました。
「こないだルーシュリック様のせいで先生が紅茶を被ったときに私眼鏡を外した先生を見ましたわ。その時見えた顔を何処かで見た気がするとルイジェリア様が言っていらしたのです。その時は彼女もどこで見たのか思い出せなかったのですが、今日ドランシスから輸入された絵画で見たのを思い出したと聞いて……。ドランシスは閉鎖された国。ルイジェリア様のお父様ですらそれを手に入れるには随分苦労したとか。その国の絵画に写っていたと言うことは先生は昔はドランシスにすんでいたのでは、それも貴族などそれなりの身分でしたのではないですか。肖像画など書けるのはごく限られた者ですから」
なるほどと先生が納得した声をあげました。
「でもそれだけだと俺がねらわれていると思うには足りないのではないか」
問い掛けてくるのに今度は私が答えを言うのに困ってしまいました。まさか本当のことを言うわけにはいきませんから。前世などと話しても信じられないでしょう
「そうですが、でも心配になってしまったのです。心配になってしまうと行っても立ってもいられなくなってしまいました。私は先生が好きですから」
出てきたのはとても陳腐な言い訳でした。でもそれが全てです。
「私は先生が好きなんです。だから貴方が狙われているかどうかだけでも知りたかったのです。
貴方の隠す秘密を知りたいわけではありません。ただ狙われていて毎日貴方が危険と隣り合わせの日々を送っているのだとしたら傍にいて助けたいと思ったんです。
だってもしそれで貴方がいきなり居なくなってしまわれたらと思うと恐くなってしまいましたから」
先生が私を見ました。髪の隙間から見える驚いているようなめ。それから悲しげに変わりました。私は少しだけ震える手で先生に触れました。先生の頬にそっと手をやりました。直にその顔を見たいと思ってしまいながらその衝動は抑えて溢れる思いを言葉にします。
「先生。お願いです。何も言わなくともいいからこれからは貴方の傍に居させてください。貴方を守らせてください。足手まといにはなりませんわ。今回も散々でしたがでも前回よりは戦えました。まだまだ私は強くなります。先生を守ってみせます。だから」
「駄目だ」
短い声が聞こえました。首を振る先生は浅く息を吐き出します。でもと言おうとするのにもう一度駄目だと強い声が。
「駄目だ。危険すぎる。
それに傍にいたらお前は秘密を知ってしまう」
吐き出すようにして最後の言葉は言われました。先生の顔が苦しげに歪みます。駄目なんだと震える声が言います。とても辛そうな姿でした。噛み締められた唇が今にも切れて血を流しそうなほどに苦しげでした。その姿に胸が張り裂けそうなほどに痛みます
「でも不安なのです。貴方が突然消えてしまうのではないかと。貴方が一人で苦しんでるのではないかと思うと悲しいんです。
秘密を知りたい訳ではないと言いました。それは本当です。隠したいことを暴こうとは思わない。でも貴方がそれでそんなにも苦しい顔をするなら知りたいと思ってしまう。知って私ができることなら何だってして貴方のその苦しみの原因を取り除きたい。知らなくてもいいからせめて貴方の傍に寄り添いたいと思います。
貴方を守りたい」
「無理だ」
私の言葉に先生は言います。弱く泣き出しそうに聞こえる声でした。何かに耐えるようにした先生は細い声で聞こえないほどの音を口にしました。
「お前には私は重い」
消えてしまいそうな声を必死に手にした私はきょとんと目を瞬かせてしまいました。何を言われているのか一瞬分からずそれからいとおしさが溢れました。ここにきてもこの人は私の心配をしてくださるのです。
「ふふ。変な先生ですね」
笑みが漏れます。辛そうな先生が不思議そうな目で見てきます。溢れるいとおしさを込めて片手で触れていた頬に両手を添えました。包み込むように挟み込んで真っ直ぐにその目を見つめました。
「忘れてしまわれたんですか。グリシーヌ先生。貴方が私に言ったのですよ。支えて支えられてそうやっていくのが本当なのだと。私一人では貴方はたしかに重いのかもしれない。でも貴方が私を支えてくれるでしょ。ずっと私をそうやって助けてきてくれたように。それなら私でも大丈夫ですわ。
貴方に支えられて貴方を支えることができます
図々しいお願いだとはわかっています。でもお願いです。私に貴方を支えさせてください」
先生が私をずっと助けてくれました。苦しくて押しつぶれそうだった私を引き摺りあげそして支えてくれました。先生がいなければ私は何処かの時に死んでいました。苦しみだけを抱えて。
今幸せな日々を送れているのも全部先生のお陰です。だからこそ今度は私が先生を支えたい。
目を見開いた先生が眩しげに目を細めました。
「お前は本当にどんどん強くなるな」
いつか聞いた台詞を先生は言います。いつかの時とは違いちゃんと意思を持って言われたように思うその言葉に私はその時言った言葉と殆ど同じ答えを口にしました
「それは先生がいるからですわ。先生がいてくださるから……」
私は強くなれるのです。
先生から細く長い吐息が漏れました。下をさ迷った目が私を見つめます。
「昔、」
聞こえてくる声。躊躇いながらそれでも先生は話し出しました
「まだ俺が十になったばかりのころ、両親が死んだ」
隠れてすぐに男はやって来ました。素早い男の動きに驚き見付からないか不安になりましたが、男は気づくことなく部屋をでていきました。足音が遠く離れていくのを確かめます。
ほっと息をつきました。しばらくして先生が上の戸を押し開けて外にでました。大丈夫ですの。と声をかければああと帰ってきます。
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肩と言われて初めて怪我をしていたことを思い出しました。緊迫する状況が続いていて痛みをあまり感じていなかったのが、息が抜け思いだした所でずきずきと襲ってきます。言いたいことも聞きたいことも沢山あったのですがまずは手当てをしてもらうことにしました。
「何でこんな夜更けにここに来た」
手当てが終わると同時に先生は聞いてきました。手当てをしている間、聞きたそうにしながら、それとは別に何処か聞きづらそうにもしていました。終わったことで覚悟を決めたのでしょう。私も決めています。
「先生に会いに来ました」
真っ直ぐに先生を見て声にすれば先生は唇を小さく噛み締めました。苦しそうな目で私を見ます。
「何故だ。こんな夜に来なくとも良かっただろう」
「確かめたいことがあったのです」
確かめたいことと先生は私の言葉を繰り返しました。その口が歪に歪み、何かを言おうとして言えずに飲み込みます。でもそのすぐ後にやっぱり言ってきました。
「何だ」
いつもより小さく早口な言葉。僅かに俯いてしまわれます。長い前髪に隠れてその口許さえ見えなくなりましたが雰囲気で苦しそうなのが伝わってきます。言っていいのか不安になりながらも口を開きます
「あの男たちの事です。襲ってきた彼らはもしかして先生を狙っているのではないかとそう思ったから確かめにきました。
先生。あの男たちは貴方を狙っているのですね」
聞く言葉はもう問いかけではありません。確信を私は得ています。
「……何故そう思う。もしかしたらまたここに奴等が探してる奴が逃げ込んだだけかもしれない。その可能性は充分あるだろう」
先生が言いますが私は首を振りました。
「私、先生を探すため魔法を使いましたの。人の居場所を把握する魔法です。そこで確認できたのは先生と奴等だけでしたわ。勿論すでに校舎をでて逃げていた可能性もありますが、でも、でしたら先生は何故この校舎に居たのです。魔法を使ったとき先生がいたのは四階の音楽室でした。とても奴等を捕まえるために校舎に来ていたとは思えません。むしろ隠れていたのではないかと思います。それにあの隠し戸だってそうです。あんなものがあるなど私ですら知り得なかった。私この学園の見取り図は隠し通路も含め全て覚えているつもりです。これでも元はセラフィード様、この国の王子の婚約者でしたからね。もしもの時の為に頭に叩き込みましたわ。
その私ですら知らなかった。あれは先生が作ったものではないんですか。奴等から隠れるために。
まだありますわ。先生はあの男の特性を知っていました。それはやりあった事があるからではありませんか? それも何度か。あんな特性一度で見抜けるとは思いませんし、ここを選んだのもあの男の早さを知っていたからでしょう。他の場所だと怪我した私がいては追い付かれてしまうかもしれません。それにあの男の氷点下の温度ですら動き回れる特性は水の元素と相性がよく氷魔法を良く使う先生とは少し相性が悪いと思います。対先生ようとして彼が来たのではないですか」
途中口を挟もうとする先生に挟ませず言い切りました。見つめると反らしていた顔をあげた先生が長いため息をつきました。それからまたそらしてしまいます。
「何故、俺が狙われているんじゃないかと思った。少なくとも昨日まではそんなこと思ってなかっただろう」
「顔です」
顔?先生が不思議そうな声をあげました。
「こないだルーシュリック様のせいで先生が紅茶を被ったときに私眼鏡を外した先生を見ましたわ。その時見えた顔を何処かで見た気がするとルイジェリア様が言っていらしたのです。その時は彼女もどこで見たのか思い出せなかったのですが、今日ドランシスから輸入された絵画で見たのを思い出したと聞いて……。ドランシスは閉鎖された国。ルイジェリア様のお父様ですらそれを手に入れるには随分苦労したとか。その国の絵画に写っていたと言うことは先生は昔はドランシスにすんでいたのでは、それも貴族などそれなりの身分でしたのではないですか。肖像画など書けるのはごく限られた者ですから」
なるほどと先生が納得した声をあげました。
「でもそれだけだと俺がねらわれていると思うには足りないのではないか」
問い掛けてくるのに今度は私が答えを言うのに困ってしまいました。まさか本当のことを言うわけにはいきませんから。前世などと話しても信じられないでしょう
「そうですが、でも心配になってしまったのです。心配になってしまうと行っても立ってもいられなくなってしまいました。私は先生が好きですから」
出てきたのはとても陳腐な言い訳でした。でもそれが全てです。
「私は先生が好きなんです。だから貴方が狙われているかどうかだけでも知りたかったのです。
貴方の隠す秘密を知りたいわけではありません。ただ狙われていて毎日貴方が危険と隣り合わせの日々を送っているのだとしたら傍にいて助けたいと思ったんです。
だってもしそれで貴方がいきなり居なくなってしまわれたらと思うと恐くなってしまいましたから」
先生が私を見ました。髪の隙間から見える驚いているようなめ。それから悲しげに変わりました。私は少しだけ震える手で先生に触れました。先生の頬にそっと手をやりました。直にその顔を見たいと思ってしまいながらその衝動は抑えて溢れる思いを言葉にします。
「先生。お願いです。何も言わなくともいいからこれからは貴方の傍に居させてください。貴方を守らせてください。足手まといにはなりませんわ。今回も散々でしたがでも前回よりは戦えました。まだまだ私は強くなります。先生を守ってみせます。だから」
「駄目だ」
短い声が聞こえました。首を振る先生は浅く息を吐き出します。でもと言おうとするのにもう一度駄目だと強い声が。
「駄目だ。危険すぎる。
それに傍にいたらお前は秘密を知ってしまう」
吐き出すようにして最後の言葉は言われました。先生の顔が苦しげに歪みます。駄目なんだと震える声が言います。とても辛そうな姿でした。噛み締められた唇が今にも切れて血を流しそうなほどに苦しげでした。その姿に胸が張り裂けそうなほどに痛みます
「でも不安なのです。貴方が突然消えてしまうのではないかと。貴方が一人で苦しんでるのではないかと思うと悲しいんです。
秘密を知りたい訳ではないと言いました。それは本当です。隠したいことを暴こうとは思わない。でも貴方がそれでそんなにも苦しい顔をするなら知りたいと思ってしまう。知って私ができることなら何だってして貴方のその苦しみの原因を取り除きたい。知らなくてもいいからせめて貴方の傍に寄り添いたいと思います。
貴方を守りたい」
「無理だ」
私の言葉に先生は言います。弱く泣き出しそうに聞こえる声でした。何かに耐えるようにした先生は細い声で聞こえないほどの音を口にしました。
「お前には私は重い」
消えてしまいそうな声を必死に手にした私はきょとんと目を瞬かせてしまいました。何を言われているのか一瞬分からずそれからいとおしさが溢れました。ここにきてもこの人は私の心配をしてくださるのです。
「ふふ。変な先生ですね」
笑みが漏れます。辛そうな先生が不思議そうな目で見てきます。溢れるいとおしさを込めて片手で触れていた頬に両手を添えました。包み込むように挟み込んで真っ直ぐにその目を見つめました。
「忘れてしまわれたんですか。グリシーヌ先生。貴方が私に言ったのですよ。支えて支えられてそうやっていくのが本当なのだと。私一人では貴方はたしかに重いのかもしれない。でも貴方が私を支えてくれるでしょ。ずっと私をそうやって助けてきてくれたように。それなら私でも大丈夫ですわ。
貴方に支えられて貴方を支えることができます
図々しいお願いだとはわかっています。でもお願いです。私に貴方を支えさせてください」
先生が私をずっと助けてくれました。苦しくて押しつぶれそうだった私を引き摺りあげそして支えてくれました。先生がいなければ私は何処かの時に死んでいました。苦しみだけを抱えて。
今幸せな日々を送れているのも全部先生のお陰です。だからこそ今度は私が先生を支えたい。
目を見開いた先生が眩しげに目を細めました。
「お前は本当にどんどん強くなるな」
いつか聞いた台詞を先生は言います。いつかの時とは違いちゃんと意思を持って言われたように思うその言葉に私はその時言った言葉と殆ど同じ答えを口にしました
「それは先生がいるからですわ。先生がいてくださるから……」
私は強くなれるのです。
先生から細く長い吐息が漏れました。下をさ迷った目が私を見つめます。
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