ロリコン勇者と妹の旅

佐々木翔真

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第1章ーロリコン勇者の冒険の始まりー

お怒りの勇者

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ーーー時間はたち…。
二人は初めての洞窟どうくつ、フィクス洞窟に着いた。
フィクス洞窟、通称「トラップ洞窟」と言われている。
冒険者の最初の洞窟だが、トラップの数が尋常じゃないほどあるというまさに初見殺しの洞窟である。

二人はそんな洞窟に入っていった。

「お兄ちゃん…怖いんだけど…」
「大丈夫だ!俺が守ってやる!」
ルナは暗いところが大の苦手であり、普段しっかりしてる分、ここで弱気になりやすいところがある。
するとすぐに…、

「お前ら、有り金全部置いてきな!」
山賊が現れた。
「お兄ちゃん!早くして!」
焦ってしまうほど怖がっていたルナであった。
「はいはい」
すぐに剣を構えた。

「お、覚えてやがれ!」
山賊は逃げていった。
「覚えたくねえからいいや」
なんとも勇者らしくない言葉である。
「ま、ルナ、気をつけてーーー」

周りを見ると、ルナがいない。
どこに行ったのかと探そうとすると…、
「お前の妹はここだ!」
ガーゴイルが目の前にいた。しかも、妹を連れて…。
「お兄ちゃん!」
「ルナ!今すぐ助けるぞ!」
「あばよ!ゲへへへへへ」
ガーゴイルはすぐさま奥に行ってしまった。
「…」リュウトは黙ってしまった。
だが、その後ーーー、
「…よし殺す!」
すぐさま奥に走っていった。

………ーーー。
「どけ!」
「ふべっ!」
「ぎゃあ!」
「ぐあっ!」
敵を見ずともリュウトは次々と倒していった。
すると、
「俺はこの先のボスの番人ーーー」
「知るか!」
「ごへっ!」
番人ですらリュウトの進行を止める事は出来ず、あっさりと倒されてしまった。
「あいつ…バケモノか…」
そんなお決まりのようなセリフを吐いて倒れた。

ーーーそして、ボスのところまでたどり着いた。
「お前が勇者か…ずいぶんと早かったじゃないか…」
リュウトはこれまで、トラップを見つつ、それを全て避け、ボスのところまで着いたのだ。
「むー!んむー!」妹は口をふさがれていた。
「ルナ!」
「この女がそんなに愛しいか…ならーーー、」
「そこを動くな…すぐ倒してやるよ…!」
「は?」

瞬間、前から消えーーー、
既にボスのふところまで移動していた。
「ふんっ!」
「ぐっ!」ガードしようとしたが、既に手遅れ…、
「ごはっ!」壁まで吹き飛んでしまった。
「わ、悪かった!この女は返す!だから…もうやめてくれ!」ボスは今にも泣きだしてしまいそうだ。
そんなことお構い無しに、ボスのところまで、歩いていく…。
「…もう二度と、妹には近づくな!今度近づいたらーーー、」
「わかった!もうアンタらには近づかねえよ!」ボス達はすぐに退散していった。
「さてと…、大丈夫かルナ?」
「う、うん。ありがとうお兄ちゃん!」
「さて、お宝は…っと」
洞窟の最深部には宝がある。
これはよくある話だ。
「お、あったな」
「お兄ちゃん…お宝ってこの箱のこと?」
「この中身な。中を開けるか」
「なんか出たりしないよね…?虫とか…」
「普通は宝箱には虫なんて入れないよ。さてと…お宝はーーー、」

その宝箱の中身は…というと、
剣だった。
「これ…普通に売ってるやつだよな…」
「…うん、間違いないよ。これーーー」
二人は息をそろえて言った。
「「あんまり嬉しくない…」」

その後、二人はしょんぼりしながら町に戻っていたとのことである。


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