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六章 鮮血の誓い、真夜中のシラベ ④※

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「ん…、んぅ…、ふ……、あ、」
 ちゅく、ちゅく、と唾液のいやらしい音をさせながら、理性を失った草月は、亜子に深い口付け・・・もといキスをしている。
 亜子も、一瞬驚いてしまったが、満更でもないのか、大人しく彼を受け入れていた。

「っ、ん、んっ、あ、ちょ、ちょっと、まっ、待って、」

 はた、と庭である事を思い出し、亜子は慌てる。
 様子を見て、草月はただの拒否ではない事に気づき言う。

「…ふ、ああ…庭、というか外だから気になったか?じゃあ、家に入るか。
……だが、今夜は、放さない、からな?
 結婚のきっかけはどうであれ、俺は。
 …君に惚れているんだよ。想いに気づいたのは最近だけど、気持ちに気づいてしまった以上、後は…止まれるか。抱きたいんだ…」

 草月は抱きしめながら言う。
 その言葉に、亜子も、涙し、歓喜にふるえそうになる。

「旦那様…、草月、さまっ!
 わた、私も!蒼月様をっ、お慕い、しています!ずっと好きでした…!!
 ずっと、言ってはいけないと思っていた。初めて、この家に迎え入れてくださった頃は、ただの居候だったし…。でも、私が吸血の民とヒトの間の子だと知っても、変わらずに傍にいてくださって。最初は同情で、結婚すると言ってくださっていたのだと思った…
 でも!先程の、情熱的な、接吻で、気づいた。お言葉で、確信が持てた…、
 私、このまま、ここにいて、いいんですね?大好きな、草月様から、離れなくて、いいんです、ね?」

 亜子の瞳からは、なおもポロポロとこぼれ落ちていく。

「当然じゃないか。もうここは、君の家だ。…家族に、なりたいんだよ。
 君を、女性として…愛してる。
 どこかへ逃げるだなんて、言わないでくれ。俺が、寂しくて死にそうになる。」

「~~~~っ!」

 熱烈な告白に、亜子はなんだか恥ずかしくなりそうになった。
 でも、離さないと、家族になりたい、と言ってくれたのが嬉しくて。
 抱きしめられていた草月の腕をたぐりよせ、背中へと手を回していった。


 亜子の抱きしめ返してくれている手の存在に、草月は、一瞬驚いた。
 恥を偲んでの、大告白。
 にも関わらず、優しく、小さな手で背中を包んでくれる。その姿に、ああ、やっと言えて良かったーーそう思うのだった。

「…あ、あの…、何か、当たって…」

「ん…?あっ!」

 しばらく、お互い抱きしめあっているままでいたが、草月は、久しぶりに自身の性欲の部分が強くなってきているのか、亜子に、言わせてしまった。
 面目ない、そう思いながらも、想いが通じ合ったばかりのこの時に、離したいとも思えない。

「す、すまん…。でも、想いが通じ合ったのなら…、今宵は、いいか…?
 抱きたい…」

 ほんの少し頬を赤くさせながら、草月は言う。
 言葉にはしにくいが、すこし目をぱちくりさせてから亜子も、コクリ、と頷いた。


 二人は、庭から家の中に入ると、一番近い部屋でもある、草月の寝床へと共にはいった。
 二人共、風呂には少し前に入って間もない為、さほど体を気にする事がない。
 家の中に入った瞬間から、またキスをしだしていた二人にとって、余裕がなかったというのもあるが。

 ちゅ、ちゅ、ちゅく、ちゅく、と厭らしい音が聞こえて、亜子は、どんどん体を熱くさせていた。
 今までこんな事したことはない。過去、たまに、義母がどこかの男と寝ている姿は見えていたから全く何も知らない、という訳でもないのだけど、いざ、自分がやるとなると、こうも違うのだなと実感する。
 草月は、身にまとっている浴衣の合わせ衿を手繰り寄せて、右手を忍ばせる。
ふわ、と触り心地のいい彼女らしい大きさの胸を楽しみながら。乳首の存在に気づくと、弾き、ひっかいたりしてみる。

「ん…、ん、ふ…、」

 亜子はなんだか、くすぐったい感じがするが、一方で下肢のほうがこそばゆい感じがしてきて、変な声がでそうで、口をできるだけ閉じようとした。

「我慢、しないで。…ああ、多分処女、だよね。優しくしたい…だから下も、触らせて?」

「はっ、はっ、あ、は、い、」

 されるがまま、頷く亜子の様子を見て気を良くした草月は、裾を捲りあげ、彼女の下着も外していく。はずすと、既にとろとろになっている、秘めた花壺からは密が出はじめていて、吃驚した。
「俺のせいで濡れているって思うと、なんだか、興奮するな」

 言いながら、花壺に左中指をそっと忍ばせていく。
 痛い、と言わせたくないからゆっくり、丁寧にと入り口付近を愛撫しながらやっていく。花壺の傍に、彼女の芽を見つけ、引っ掻いてみせた。

「ひあん!」

 びくん、と鳴く。
 明らかに、先程までとは違う反応だ。胸を触らせてもらった時は、まだくすぐったいように見えていた。
 弱いところを見つけられてさらに興奮してきた草月は、そのままクリクリっと弄ってみる。
「あ、ああっ、いやぁ、何これえ、おかしく、な、あ!」

 泣きながら喘いでいく亜子を見て、ぴた、と草月は手の動作をやめて見せる。

「あ…?あれ?草月、さま?」

 先程までイイ所を弄られて、高みへと行きそうになっていたのに、急に指の動きが止まって、亜子は不安になって、草月を見る。

「ごめん、やりすぎた?」

「い、いえ…気持ちよかっただけです」

 亜子の心配は不要だったみたいで、ホッとした彼女は、草月にふにゃりと熱を持った笑顔を見せる。
 草月も、その笑顔にまたドキリと胸を高鳴らさせ、無理矢理にでも鳴かせたいという支配欲に駆らされるのだった。

「…!!君は!だから、煽るなと!」

「ひゃあっ?!」

 亜子の体が、下肢が、宙を浮いた。
 亜子の体は今、頭は枕に乗せているものの、両足は宙に待っており、股の間には草月がいる状態となっている。暴れて怪我しないようにと、足は折りたたまれてしまったが、亜子にとっては非常に恥ずかしい格好だった。
「あの、この格好っ…、恥ずかしすぎますっ」
「膝、両手で持っててくれる?…うん、やりやすくなった。
…大丈夫、怖がらせるつもりはないよ。これから、君の膣の中を愛撫させてもらう。じゃないと後で、傷つくのは君だから。」

 ね、と言い、無理やり亜子を納得させる。
 太ももに手をかけると、草月は彼女の花壺に視線をやって、舌を這わせていく。
 れろぉ、と舐められていく不思議な感触に、亜子は怖くなった。
 びちゃ、びちゃ、と時折自分の下肢から聞こえてきていて、その原因が、草月の愛撫だ。

「ちゅ…、んぐ、」

「あう、あうっ、ひゃあ、あっ、」

 亜子は、草月に対して絶対の信頼をしている。だから、事、抱かれる事に関しても、何も言うことができない。
 ただ鳴くしかできないだけだ。
 
 きもちいい、やだ、奥まで舌が、変な声がでてしまう、

 そんな風に思いながら、だんだん思考がぼやけてきて、亜子はただ愛撫を楽しむだけになってきていた。




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本音を言えば、最初、草稿を起している最中はこの二人がくっつくなんて想像していませんでした。
執筆者すら読めていなかった彼らの未来w


今回 かなりがっつりの性描写入れました。なのでR18。
加えて、相当細かく書く傾向にあるため、これから1話1話が少し長めになります。
また、元々がR18向けのBL同人ジャンルにいた(原作がすでにR20ぐらいのも手をry)民の為、性描写は基本的に激しい傾向があります。
吸血鬼ものだと尚更特殊な嗜好もでてきますので、苦手な方はご注意ください。
 
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