異世界の食料は美女でした

緑茶煎餅

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解体すれば美は消滅する

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私は腹が減っていて、本能のまま美女の首から垂れ下がる血をすすり上げ、頭部の血を飲み干した。
 
 血って、こんな味がするんだ。もっと、塩辛いものかと思ったけど全然おいしい、というより水分を欲しているだけだったのかもしれない。
 
「血を大量に飲むのも考え物だな。眼球をとりだしてごらん。それに爪を立てれば中の白い液体がでてくる。非常に濃厚な舌触りを堪能できる」 
 
私は眼球を細長い爪で二つに割り中から出てくる白く透明な液体と外側を覆う毛細血管を手のひらですくい上げた。
 
「ねえ、シャノンさんはいつから、こんな生活をしているの?」 
 
「さあな、気づいた時にはこのざまさ」 
 
 「気づいた?」
 
「分からねえな。でも、こうやって食べているモノはさっきの女なのは間違いない」 
 
シャノンは解体した腸の内部にある糞を皮の手袋でこすり始めた。
 
「なにしてるの?腸を食べるなら水で流せばいいじゃない」 
 
「水?さっきから訳の分からん事ばかり言って大丈夫か?水っていうのはなんだい。」 
 
「液体だよ。無色透明の」 
私の言葉に呆れたのか首を横に振り、腸の柔毛に絡んでいる糞を取り除いている。
 
 「液体?血とか眼球の中にある。不思議な感覚のある動く物質を水というのか?」
 
「水っていうのは、血や眼球の中にある液体より透明で臭いもないんだよ。」 
 
「そんな、馬鹿な。わしは見たことがない」 
 
私は唾を人差し指に付けシャノンの目の前にかざした。
 
「なんだこれは」
 
「唾液よ。あなたも吐けるでしょ。無色透明な唾液をね」  
 
「吐けない。そもそも、どうして口から透明な液体が出てきているのか」 
 
私は耳を疑った。彼の口の中に唾液は存在してなかったのである。
 
「君が口から出す液体を搾り出せば、今後、無闇に殺さなくて済むかもしれないね」
 
 シャノンは腰の剣を抜き舌で、それを舐めている。最初は驚いたがシャノンの舌から血がでている。
 
 「慣れねえことは、するもんじゃねえな」 
 シャノンは恥ずかしそうに剣を腰に戻した。どうやら、舌で剣を研ぐような慣習はないようだ。
 
 私はシャノンを完全には信用していないが今、騙されたところで大したことはない。この容姿でなにができるというのだろう。
 
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