時を奏でる境界線

シャオえる

文字の大きさ
1 / 132

1. 境界線の瞬間

しおりを挟む
 暗い森の中、がさがさと音をたて黒い影が駆け抜けていく少年と少女
 黒服に頭にフードを被り、何かから逃げているのか後ろを気にしている
「今の時間は?」
「あと5分で12時、午前レクトの時間になる」

「くそっ、どこ行ったー!」

 二人の後ろから、大声を上げながら追いかけてくる人影が二つ

「隠れて!」
 声に気づき慌てる黒のフードの二人
急いで草むらの中に入っていく
 その近くを少年とぬいぐるみを持った少女が二人やって来た

「どこ行った!午後ラクトのやろう!」
 意気揚々と、現れた少し髪の毛がツンツンと立っている少年
「ねー、帰ろうよー。眠い……」
 少しぼろぼろのウサギのぬいぐるみを抱いている少女
「うっせー、どこの誰かは知らねーけど午後ラクトの奴なら倒さなきゃなんねー!」
 少年は、がさがさと草むらをつき歩いていく
「あの人たち、悪い人なの?」
 その様子を後ろをついていくぬいぐるみの少女
「さぁな?でも、倒す!」

 その様子を近くの草むらで、隠れながら見ている黒のフードの二人
「どうしよう……」
 ぎゅっと男の子のフードを掴む女の子
「今、時間は?」
 手を前に出し時間を込める女の子
だか、何も起こらない
「12時なった……」

 同じ頃、ツンツン頭の少年の手から、バチバチと音が聞こえてくる
 音をそれを確認すると、顔がにやける少年
「やった!12時なった!さあ、どこにいる!!」
 テンション高く、突き進むツンツン頭の少年
「うるさいよ……」
 テンション低く、うとうとしているぬいぐるみの少女
「あんだと?」

「そうそう、うるさいですよ。そこの午前レクトのお兄さん」
 四人とは違う、男の人の声が聞こえてきた
「誰だよ!」
 ツンツン頭の少年が、大声で叫ぶ
その真上からふわりと一人の男性が降りてきた
「それに、そこに隠れている二人も出てきてください。大丈夫です」

「だから、お前誰だよ!」
 男性の方に歩いてく少年
「まぁ、落ち着いて」
 騒ぎうるさい少年と、側にいる少女に男性が手を広げる
 フォンと音がなるとピタリと二人の体が動けなくなった

「はい、これで手出しできないね」
 ニコニコと笑顔で、うるさかった二人に話しかけた後
「かくれんぼさん、出ておいで」
 今度は黒のフードの二人の方に向かい声をかける
しばらくすると、がさがさと黒のフードの少年少女の二人が出てきた

「うーん、見たところ午後ラクトの人かな?こんな時間にどうしたんだね?」

 少年の服をぎゅっと、掴む少女
少年は、フードを取ると、男性の方に話しかける
「……人を探しています」

「誰?」

「アザル・ライムという男性です」

「ほう……」

「お前ら!なんなんだよ!離せ!離せ!」

 ぎゃあぎゃあと叫ぶツンツン頭の少年
離せといっているが、誰も触っていない

 そんなツンツン頭の少年を、ニコニコ笑い見ている男性
 そんな男性の後ろから数名の兵隊らしき人が現れた
「失礼、私は境界線本部総隊長カノン・メルザです。君達全員、境界線本部に来てもらいます」

「えっ?」

 カノンは、またニコっと笑う
「強制連行です」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発

ハーフのクロエ
ファンタジー
 アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。

夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い

青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。 神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。 もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。 生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。 過去世と同じ轍を踏みたくない……

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

処理中です...