時を奏でる境界線

シャオえる

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12. 強者は意外な人

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「では、バータナ兄妹の実技テストを開始します」

 ノエルと、リエルが実技テストをした場所に、ライム兄妹とカノンとバルバ、カリアと保護のための隊員がテストのために集まった

「えーと、まず君達の能力は?」
 メモを取りながら質問するのは、カノン隊長

「俺は攻撃型だ。主に雷を使う」
「私は、特殊だから……」
 クリルは、やる気十分で楽しそう
 メイナは不安そうに、リーリルを抱きしめる

「ほうほう」
 二人の情報をメモを取るカノン隊長
 その横でバルバ大佐に、壁際に移動されるノエルとリエル

「で、強者って誰?早く呼んできてよ」
 テストを戦いと思っているのか、待ちきれないように、テンションが上がっていくクリル
「まあ、焦るなって」
 怪我の防止のためと、シールドを張る隊員
「君たちは危ないから、このシールドから出たら絶対ダメだぞ」 
ノエルとリエルに注意を諭し、クリルとメイナ以外の者が、シールドの中に入る

 その瞬間、カリアの雰囲気が変わっていく

「カリアさん?」
 不穏な気配にメイナが声をかけるが、その声もカリアには届かない

 そして、少しずつカリアの周辺の空気が変わっていく


「それでは、始めましょうか……」


「えっ?」
「んっ?」

 バサッと大きな純白の翼がカリアの背中に現れ、それを纏うように炎がカリアの周りを包み込む

「かっこいいー」
「やっば」
 呆気にとられるノエルとリエル

「ここの午前レクトの強者は、カリアだ」
 カノン隊長が、バータナ兄妹に叫ぶ

「ええっ?!」
 クリルとメイナは困ったように、同時に返事をする

「カリアは強いぞー」
 カノン隊長は楽観的に注意する
「カリア、ちゃんと手加減しないと……」
 バルバ大佐は、このテストに不安そうな様子
「もちろん、殺すなんてしません……」

「気を抜いたら死ぬぞー」
 バルバ大佐の注意事項も、ワクワクが止まらないクリルには届かない

「喧嘩上等!メイナ行くぞ!」

「はっはい!リーリル!!」
  メイナの指示に持っていたウサギのぬいぐるみが反応し、段々と巨大化していく、メイナのぬいぐるみ
 そして、天井に付くかのごとく、巨大化したリーリル

 ゆっくりと動き出し、その肩にメイナが乗ると、リーリルの右手が、カリアに向かう
 だが、リーリルの攻撃を軽々とかわすカリア

 空振りしたリーリルの右手は、建物の壁に大きな穴を作り出した

「おー」
 関心するカノン隊長
「能力はまあまあって所ですか……」
 冷静なカリア

「今度は俺が!」
 メイナに負けじと右手にバチバチと、電気を起こしカリアへ向かっていく
「邪魔です……」
 触れることなく、バンッとはね返されてしまう
 壁へ飛んでいくクリルをリーリルが受け止める

「能力は……そうですね、メイナちゃんの方が少し上って所ですか」
 はぁ。とため息をつくカリア
「はあっ?!」
 
「カリアさん、すごーい」
 楽しそうに戦いを見守るライム兄妹
「うーん、ちょっとやりすぎのような……」
 さすがに呆れるカノン隊長
「まぁ、あの少年が、楽しそうに戦っているから良いのではないか?」
 苦笑いで見守るバルバ大佐
 その横で、四人を守るためのシールドを張っている隊員は、とてもツラそうである


「カリアさん!」
 クリルが、カリアを呼ぶ
「はい、なんでしょうか?」
 カリアは、無表情で返事をする

 クリルは、とても楽しそうな笑顔で、カリアに叫ぶ
「俺、午前レクトで良かった!こんなに強い人と戦えるなんて、夢みたいだ!」
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