時を奏でる境界線

シャオえる

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118. 追ってみても会えない理由

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「フラワードと学園の様子は?」
 近くの隊員に話しかけるアゼル。二人の様子を見入っていた隊員達。突然言われてあたふたと確認に走り出す
「知っているくせに聞くのか?」
「おい……」
 イラつきが収まらないカノンを宥めるのに必死のバルバ。それも知っての事か、気にする様子もなく慌てている隊員達の様子を見守っている
「まあ、いいや。大体の検討はつくし。それより、みんなの顔見れてよかったよ」
「二人には会わないのか?」
「今、会うべきじゃないからね。本部ここにいるなら安心できるし。今度、もう少し落ち着いたらね」
 カノンの質問に楽しそうに話す。その笑顔に更に苛立ちが増えていく。知ってか知らずか、会議室の中をウロウロと見て回り始めてく。近くによると緊張感が走る隊員達に、話すことなく横を通り過ぎていく
「さてと、そろそろ僕は帰るよ」
 意気揚々と誰に向けてなのか、手を振り会議室を後にする
「待て!」
 カノンがすぐアゼルの後を追うが、姿を見失ってしまう
「ダング!早く追って!カリアはどこ行った!急いで連絡を……」
 焦るあまり廊下に響くほど叫ぶ。回りの人達が、カノンを見て固まっている。
「落ち着けカノン。ここは魔術を使えないし、あいつも時間が違うだろう。追うにしても……」
 バルバもつられて大声でカノンを止める。急に騒がしくなった本部。時刻は午前レクト12時過ぎたばかり。その頃、ノエル達は慌ただしい本部に気づかず、部屋でみんな寝ていた



「二人には会えたの?」
 カノンが騒いでいる時、本部を出たアゼルはもうすぐ小屋につく頃。早く帰ってくるために、今回もおんぶされて戻っている
「いや、探さなかった」
 疲れている様子も見せず、話を返しながら急いで帰っていく
「何で?もう会えないかもしれないのに」
 ずっと会いたがっていたのに、不思議そうに聞いてくる
「……一目見たら、もっと会いたくなるだろ?」
 寂しげに語るその声に、ふと微笑んで思いを重ねる
「そうだね。それは僕もそうかも。二人ともマリヤに似てるみたいだし」
 アゼルも少し寂しげに語ると、二人無言になってしまった。さっきまで聞こえていた本部から聞こえてきていたアゼルを探している声も聞こえてこなくなっている
「そういえば、さっきラックから帰ってきたと連絡があったが……」
「じゃあ、戻って作戦会議でもしようか。やっぱり本部は大変そうだからね」
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