27 / 110
27. 今日はみんなでお泊まり会
しおりを挟む
「ツミキのお家遠い?」
「うーん、多分……。」
三人並んでツミキの家へ向かう途中、何だかんだと楽しそうなツミキとカエデ。二人の少し前を二人の話に聞き耳をたてながらミオリが歩いている
「そういや前に、突然ルモカさんが来たときはビックリしたよ」
二人の会話が途切れてきた頃、突然ミオリが足を止めた。二人も立ち止まり、動かないミオリの背中をじーっと見つめる
「あっ、あの……」
ツミキが話しかけようとした時、ミオリがくるりと振り返る
「ツミキ、昨日はごめんなさい……いきなり叩いて……」
頭を下げ謝るミオリ。急に謝られて戸惑うツミキも頭を下げる
「ミオリさん。私こそ、ごめんなさい……。ダメって言われていたのに勝手に……」
「ここが私の家です」
駅から少し離れた静かな住宅街の中にあるアパートに着いた三人。ツミキが鍵を開けると、そーっとカエデとミオリが入ってく。久しぶりの帰宅にツミキもホッとして家へ入ってく
「ツミキ、一人暮らし?」
誰かと住むとしたら少し狭い部屋。ベットにはカエデと同じウサギのぬいぐるみが置かれている
「うん。ちっちゃい頃から一人暮らし」
そのぬいぐるみをカエデに渡して、床に置きっぱなしだった洋服などを急いで片付けてく
「お母さんとか亡くなったって言ってたっけ?」
「……うん。とは言っても顔も名前も覚えてないくらい、小さい頃に亡くなっちゃったから……」
「そっか……」
「ツミキ……荷物は何を持っていくんだ?」
二人の話が途切れ、ツミキの片付けも終わる頃、急にミオリがツミキに話しかけた
「えっと一応、洋服を……もし、完全に引っ越すなら色々あるから後日にって」
恐る恐るミオリの質問に答えつつベットの側、服を片付け空いたスペースに、二人に座るように言ったあと、バタバタと台所に向かうツミキ
「とりあえず今日は、ここに泊まるから」
「……えっ?」
ミオリの発言に固まる二人。ミオリの方に二人とも振り向くと、ツミキの方を向いてミオリが微笑んでいた
「今日が最後に寝る日になるかもだから。ゼフドさんからも許可は取ってある。ツミキ、ダメか?」
「い、いえ!大丈夫です!」
ミオリからの提案に嬉しくて大声かつ笑顔で返事をすると、まだ少し緊張感があった部屋が、一気に明るくなっていく
「あの、私、夕御飯のお買い物行ってきます!あと、あと……お菓子も!えっと、えーっと……」
あたふたウロチョロと忙しそうに冷蔵庫の中を見たりや台所の周りをうろつくツミキ
「ツミキ、落ち着いて……」
なんとかツミキを落ち着かせようとするカエデ。だが、全然落ち着かず、段々と焦りはじめてく
「……あなたたち」
そんな二人を見て思わず笑ってしまったミオリ。笑い声に気づいて恥ずかしそうなツミキ。カエデがツミキを抱きしめて微笑んでいると、ミオリも二人の側に来て微笑み、また話しかける
「みんなで買い物に行こう。ツミキ、道案内宜しく」
「うーん、多分……。」
三人並んでツミキの家へ向かう途中、何だかんだと楽しそうなツミキとカエデ。二人の少し前を二人の話に聞き耳をたてながらミオリが歩いている
「そういや前に、突然ルモカさんが来たときはビックリしたよ」
二人の会話が途切れてきた頃、突然ミオリが足を止めた。二人も立ち止まり、動かないミオリの背中をじーっと見つめる
「あっ、あの……」
ツミキが話しかけようとした時、ミオリがくるりと振り返る
「ツミキ、昨日はごめんなさい……いきなり叩いて……」
頭を下げ謝るミオリ。急に謝られて戸惑うツミキも頭を下げる
「ミオリさん。私こそ、ごめんなさい……。ダメって言われていたのに勝手に……」
「ここが私の家です」
駅から少し離れた静かな住宅街の中にあるアパートに着いた三人。ツミキが鍵を開けると、そーっとカエデとミオリが入ってく。久しぶりの帰宅にツミキもホッとして家へ入ってく
「ツミキ、一人暮らし?」
誰かと住むとしたら少し狭い部屋。ベットにはカエデと同じウサギのぬいぐるみが置かれている
「うん。ちっちゃい頃から一人暮らし」
そのぬいぐるみをカエデに渡して、床に置きっぱなしだった洋服などを急いで片付けてく
「お母さんとか亡くなったって言ってたっけ?」
「……うん。とは言っても顔も名前も覚えてないくらい、小さい頃に亡くなっちゃったから……」
「そっか……」
「ツミキ……荷物は何を持っていくんだ?」
二人の話が途切れ、ツミキの片付けも終わる頃、急にミオリがツミキに話しかけた
「えっと一応、洋服を……もし、完全に引っ越すなら色々あるから後日にって」
恐る恐るミオリの質問に答えつつベットの側、服を片付け空いたスペースに、二人に座るように言ったあと、バタバタと台所に向かうツミキ
「とりあえず今日は、ここに泊まるから」
「……えっ?」
ミオリの発言に固まる二人。ミオリの方に二人とも振り向くと、ツミキの方を向いてミオリが微笑んでいた
「今日が最後に寝る日になるかもだから。ゼフドさんからも許可は取ってある。ツミキ、ダメか?」
「い、いえ!大丈夫です!」
ミオリからの提案に嬉しくて大声かつ笑顔で返事をすると、まだ少し緊張感があった部屋が、一気に明るくなっていく
「あの、私、夕御飯のお買い物行ってきます!あと、あと……お菓子も!えっと、えーっと……」
あたふたウロチョロと忙しそうに冷蔵庫の中を見たりや台所の周りをうろつくツミキ
「ツミキ、落ち着いて……」
なんとかツミキを落ち着かせようとするカエデ。だが、全然落ち着かず、段々と焦りはじめてく
「……あなたたち」
そんな二人を見て思わず笑ってしまったミオリ。笑い声に気づいて恥ずかしそうなツミキ。カエデがツミキを抱きしめて微笑んでいると、ミオリも二人の側に来て微笑み、また話しかける
「みんなで買い物に行こう。ツミキ、道案内宜しく」
0
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる