シンフォニー・レイ

シャオえる

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62. 報告は予想外なことばかり

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「あれ?二人だけ?ツミキちゃんは?」
 一人足りないまま医務室来たカエデとミオリ。椅子に座ったまま二人の周りをキョロキョロと見渡してく。その様子に、ちょっと気まずそうにカエデがルモカの質問に答えてく
「それが、着替えてすぐ寝ちゃって……」
「起こすのも悪いと思って、そのまま部屋で寝ています」
 ミオリも質問に答えると、その内容にルモカが、ふふっと微笑む。二人の気まずさをほっといて、部屋の奥にいたメルナを呼び、椅子から立ち上がるとカエデ達の横を通って、一人先に部屋の入り口へと歩いてく
「それじゃあ、検査は中止にして、みんなでミオリちゃんの引っ越しをしましょうか。起こさないように静かに運びましょう。ねっ」



「どうしたの?何だか騒がしいけど……」
 ミオリの荷物を部屋へ運び終える頃、騒がしい指令室に、休憩を終えたノア隊員がやって来た
「あっ、ノアさん。あのこれ……」
 その声に気づいて、ノア隊員を呼ぶ女性隊員。その周りには指令室にいた人達も集まっていた
「ツミキさんと、このうた声、似ていませんか?」
 そう言うと女性隊員が、目の前にあるパソコンのモニターを指差す。モニターにはツミキのうたと、似ているといううた声を合わせたデータが写し出されていた
「そうだね……。まあ近いと言えばそうかな?このうたは誰の?」
「それが……」
 カチャカチャとデータベースを出していく。まだ周りにいる隊員達も、不安そうにモニターを見つめている中、パソコンの前にあった椅子に座ってノア隊員がデータを確認していく
「これ……ゼフドさんに報告は?」
 確認を終えたノア隊員の表情から、データの内容が深刻そうな雰囲気が漂ってくる
「いえまだ……。今、休憩中ですし、今しがた気づいたので……」
 女性隊員が話終えると静かになった指令室。カチカチとノア隊員がパソコンを触る音がよく響く。みんなで更に確認しあい、ツミキと似ている声を重ねたうたが指令室に流れ、何度か確認していても、やはり似たような結果が出てくる。ノア隊員が大きく深呼吸をすると、側にいた人達に声をかけた
「……とにかく、シキという子とも合わせて、関連性を細かく調べてみようか。誰かゼフドさんを呼んできてくれ……」
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