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54. その微笑みは戸惑いと時を止めて
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「ナギとノアは今日はどうする?モカは泊まるって決めたけど、二人も泊まる?」
ご飯を食べ終え、みんなでのんびりと過ごしていた時、ふとノエルがソファーに寝転ぶ二人に問いかけると、ノアがふぅ。とため息つきながら、体を起こした
「いや、帰るよ」
「えー、泊まっていきなよ。みんなで夜更かししよう」
「今日は疲れたから遠慮するよ、また今度」
ニコッと笑って返事をするノアに、不満げなノエルがナギの方に振り向いて顔をグイッと近づけた
「ねえ、ナギ。モカと一緒に夜更かししたいよね」
「えっ、私は別に……」
抱きつくノエルにナギが嫌そうな顔をして返事をしていると、ずっと黙っていたミコトが突然立ち上がった
「ノエル!」
「んー、なに?」
大声で叫ぶミコトに、微笑みながら返事をするノエル。すると、モカとナギが少し驚いた顔をしてミコトを見ている事に気づいて、顔を伏せながらソファーに座り直した
「ゴメン、なんでもない」
呟くような声で話すミコトを心配そうにナギが見ていると突然、ナギの隣にモナカが現れて、抱きつくノエルにグイグイと体を寄せソファーから押し出すと、ナギにぎゅっと抱きついた
「懐いてるね、何したの?」
「いや別に……」
ミコトに返事をしながらもずっとモナカに頬ずりされるナギ。そんなナギを横目にノアが窓から外を見て、ふぅ。と一つため息をついた
「泊まろっか。今日の対戦、だいぶ荒れてるみたいだし」
「やった。そうと決まったなら、おやつ食べよ!」
ノアの言葉を聞いてすぐ、立ち上がりうーんと背伸びをしながら笑顔で言うノエルに、ミコトが呆れた顔をして話しかける
「まだ食べるの……」
「食べたくないなら私一人で食べるよ。魔力使うとお腹すくもんね」
「あれ?魔力なんて、いつ使ったの?」
おやつを取りにキッチンへと歩きだすノエルがそう言うと、一緒にキッチンに行こうとソファーから立ち上がったモカが不思議そうな顔をしてノエルに問いかけると、くるりと振り向きモカを見てニコッと微笑んだ
「今だよ、今」
「入れない……なんで」
「この魔力はノエルさんのですね、さすが……」
ノエルがクスッと笑って答えたその時、ミコト達のいる家のすぐ側では、サクナが数名の生徒を引き連れて来ていた
「サクナさん、納得している場合じゃないですよ、どうしますか?」
不安げに話しかけられ、グッと歯を食い縛るサクナ。しばらくミコト達のいる家を見つめると、ふぅ。と深いため息をつくと、サクナの肩に小鳥が二羽現れ、家の隣にある木に止まった
「ノエルさん達の見張りはこの子に任せて、私達は一旦帰りましょ。私達も少し食事を取らないと」
ご飯を食べ終え、みんなでのんびりと過ごしていた時、ふとノエルがソファーに寝転ぶ二人に問いかけると、ノアがふぅ。とため息つきながら、体を起こした
「いや、帰るよ」
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「今日は疲れたから遠慮するよ、また今度」
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「えっ、私は別に……」
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「ノエル!」
「んー、なに?」
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「ゴメン、なんでもない」
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「懐いてるね、何したの?」
「いや別に……」
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「やった。そうと決まったなら、おやつ食べよ!」
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「まだ食べるの……」
「食べたくないなら私一人で食べるよ。魔力使うとお腹すくもんね」
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「今だよ、今」
「入れない……なんで」
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